2008/07/04
がん拠点3割医師不足
7月3日の一面トップは、「がん拠点 3割医師不足」という記事でした。 朝日新聞は、今年4月から5月にかけ、 47の「がん診療連携拠点病院」に05年以降の毎年4月時の 外科医、麻酔科医の人数と不足状況について尋ねた結果、 回答した45病院のうち、 定員に満たないと答えたのが13病院、 過去1年間に外科医または麻酔科医が減ったり、手術の増加に追いつかなかったりと 「不足感がある」と答えた病院が9つもあった、と伝えます。 さらに、不足への対応について各病院に尋ねた結果、 「診断から手術までの待ち時間を延長」「非常勤医師の活用」が4病院、 「胆石などがん以外の手術をやめた」「外来を中止・縮小」が3病院、 「麻酔医や外科医に手当てなどを新設」が2病院、その他「全体の手術を 減らした」「化学療法・緩和ケアを縮小・中止した」と答えた病院もあり、 地域の病院、診療所への逆紹介などでしのいでいる、と伝えています。 「がんの治療においても医療崩壊が進んでる。」ということを伝えたい のでしょう。 まあ、朝日新聞に一面トップでここまで書かれると、 政治家の先生方も見過ごすわけにはいかないでしょう。 もちろん、それを意図しているかどうかは分かりませんが、 朝日新聞は診療科目ごとに医師数や医師の待遇などの調査を行い、 その結果をもとに記事に書き社会に警鐘をならす、ということを よくやっています。今年ですと、月に一回くらいのペースです。 実は、つい先週の6月26日にもこの手の記事が掲載されました。 全国自治体の乳幼児医療費の助成対象を朝日新聞社が調査、その調査結果 をもとに、「小中学生への助成急増 自治体間の差拡大」との記事を掲載しています。 記事中では、助成対象を中学卒業までに広げた自治体名や、小学校入学前の 「未就学児」にとどまっている自治体名が紹介され、とりわけ、九州・山口各県 については、各県の状況が人目で分かる一覧表まで掲載されています。 新聞の地方版には、「乳児医療の現物支給」など医療の拡充を求める住民活動 を紹介する記事をよく見かけますが、こうした活動には朝日新聞のこうした記事 はかなり重宝すると思われます。 なにしろ、記事をみれば自分たちの自治体と先進自治体の差が一目歴然。 何の加工もいりません。「そのままコピーして行政側に渡すだけで、ある程度の 結果は期待できる」というまさに一級品の資料です。まるでそうしたことを想定 していふかのように思えるにくい出来といってよいでしょう。 また、各自治体ごとの医師会にとっても、こうした朝日新聞のような取り組みは 心強い限りでしょう。 メディアと医師たちの強い絆。 日本の医療は彼らの思うままに進んでいくのでしょう。


