東京スカイ・ウォーキング  RSSを登録する

東京に生きる人々の何気ない日常、何気ない出来事、何気ない素顔を描いた、ノンフィクションコラムです。フリーライター、コエヌマカズユキがお届けします。

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2008/05/06

東京スカイ・ウォーキング

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   東京スカイ・ウォーキング                              
   http://kazuyukirock.seesaa.net/

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   「タレント」


動画投稿サイト「ユーチューブ」で、“丸山宏美”と入力して検索ボタンを押す。
すると、数件の動画がヒットする。
タレント志望の丸山宏美(26歳・長野県出身)が、自己紹介をしている動画だ。
「始めまして、丸山宏美です・・・」
「こないだ、ぶり大根を作ったのですが、鱗を取るのを忘れてしまい・・・」
動画は数パターンあるが、カメラに向かって話す彼女の表情は、
緊張からかいずれも硬く、また話しぶりもどこかぎこちない。
インタビュー場所の喫茶店。僕の目の前で、宏美は動画と同じように、
やや硬い表情でかしこまっている。


「子供の頃から変わり者だったんです。当時は暗くて、太っていたせいもあって、
いじめられっ子だったんですね。なので、皆を見返したいと思ってたんです」
タレントを目指すようになったきっかけを尋ねると、宏美はそう答えてくれた。
高校生活が終わりに近づいた頃、宏美は新聞に載っていた劇団のオーディションに
応募をする。書類審査は通過したのだが、いざ入団テストを受ける段階になって、
突然高熱が出てしまい、辞退せざるを得なくなってしまった。
あまりの切なさに宏美は一晩中泣き明かすのだが、そのことがきっかけで
彼女の思いが本気だと知った両親は、彼女の夢の支援を申し出てくれる。
そして宏美は上京し、専門学校の演劇俳優科へ入学する。


宏美は自分のことをタレントとは名乗らず、「タレント志望」もしくは
「フリーター」と名乗る。
カフェでバイトをする傍らではあるものの、彼女はタレント事務所に
所属していて、日本テレビの人気番組「恋の空騒ぎ」の十一期生という
実績もある。堂々とタレントと名乗っても良いのではないか?
「世間的にはメジャーではないですし、まだまだ一般人です」
宏美は謙虚に、そう語る。
現在行っているメインの活動は、秋葉原で定期的に行っている撮影会だ。
チャイナ服を着て街頭でチラシを配布し、興味を持ってくれた人と交渉が
成立すると、スタジオに場所を変えて撮影会を始めるのだ。
支援をしてくれる人も沢山でき、またファンも少しずつ増えてきているという。


だが、宏美は現在二十六歳。決して若いとは言えない年齢だ。当然だが、
この先ブレイクする保証はどこにも無い。
「不安になったりすることは無いですか?」
僕の質問に、彼女はあっさりと首を振った。
「無いですね」
本当だろうか?
「ちょっと前は、仕事がなかなか来なかったりすると不安になって、
友達や同じ事務所の子に愚痴を言ったりしてましたけど、今は無いですね。
活動が充実していますし、支えてくださる人達も沢山いますし」
ユーチューブの動画の印象とは違った、芯の強い宏美がそこにいた。


素顔の宏美はマイペースな性格で、ほのぼのとした人柄だ。けれど、彼女は言う。
「演技で殺人鬼の役とかやってみたいですね。自分のイメージと
かけ離れた役ですから。あと、お酒が強くて煙草が吸える女の人にも憧れます」
自分からの脱却、そして挑戦。
皆を見返したいという思いで志したタレント活動が、今では表現をすることの
喜びに変わっている。


最後に、こんなエピソードを。
一人旅が好きだという宏美は、二十六歳の誕生日に、伊東へ一泊旅行に行った。
夕食の席で、長野県出身だと話している客を見つけ、宏美は思わず
「私も長野出身なんです!」と手を上げていた。
それがきっかけで、カップルで旅行に来ていた中年の客と仲良くなり、
夕食後に部屋に招いてもらった。誕生日に一人旅に来ていることを
カップルに話すと、何と宿泊費用を持ってもらったのだそうだ。
何とも人情味のある話である。
「それだけじゃないんです。話を聞いたら、実はその二人、
訳有りカップルだったんです。つまり、お忍びの不倫旅行だったんですね」
ほのぼのとした口調で彼女が言うのがおかしく、僕もつられて笑った。


頑張れ、まるるん!


丸山宏美さんのブログです。
   ↓
http://blog.goo.ne.jp/maruhimeco21




   【取材後記】


タレントに取材をするのは始めての経験でしたので、インタビュー前には
色々と神経をめぐらせていました。
事前に所属事務所の許可がいるのだろうか?
マネージャーもインタビューに同行してくるのだろうか?
公開前に原稿を厳しくチェックされるのだろうか?
ギャラを払わなくてはならないのだろうか?(原則、東京スカイウォーキングは
取材対象者の好意で、ボランティアでさせてもらっています)
しかし、実際には上記のようなことは無く、スムーズにインタビューを
行うことができました。
仕事内容にもよるでしょうが、金銭的な利益関係が生じなければ、
事務所は割と寛容なのだそうです。


インタビューでは、嫌な経験は無い?という質問もしました。
例えばいじめとか、セクハラ、パワハラとか。
幸い宏美さんは無いそうですが、撮影会をしているとやはり変わった
お客さんに出会うこともあるとのこと。写真を撮りながら、露出を始める人とか(笑)。

今度、ぜひ撮影会の取材もさせてくださいとお願いをしました。




☆取材をさせていただける方を随時募集しております。
下記のメールアドレスよりお気軽にご連絡下さい。
なおご意見、ご感想、執筆依頼も併せてお待ちしております。

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『東京スカイ・ウォーキング』

written by カズユキロック
発行所:オフィスムーンバーク
公式サイト:http://kazuyukirock.com/
メールアドレス:kazuyukirock-swing@hotmail.co.jp
登録・解除:http://www.mag2.com/m/0000262712.html
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