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毎回1問1答形式でペットの病気等のQ&Aやそれに対しての独断的な意見やアドバイスを盛りこみながら紹介いたします。この質問回答は「だいじょうぶマイペット」からの抜粋で私(獣医師)も回答者のひとりになっております。

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2009/10/23

メラノーマ

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☆★   どうぶつトラブルQ&A 
★     動物診療室
      「第20号」      
               http://www.iwata-animalclinic.com/    
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆★☆ 
Q.目のメラノーマについて

はじめまして。
実家にいるミニチュアシュナウザーのハナコ(メス、13歳)について
ご相談があります。

先週の木曜日に、ハナコの右目の黒目部分が急に真っ赤に充血し、
目頭にある眼球を包む膜に黒いモノが飛び出してきて、
そこから黒い汁がでてきており、かかりつけの病院で診ていただきました。
目の腫瘍の可能性があるので、バイオプシー手術をすることが急遽決まりました。

バイオプシー手術は診察の3日後に行われました。
全身麻酔をし、無事に終わったのですが、
先生の説明では、

・右目のエコーをとったところ、眼球内4分の1ほど白い影がある
・その白い影の先端が目頭の黒い部分にあたる
・メラノーマの可能性が高い
・メラノーマの進行は早い
・病理検査後、メラノーマだった場合は眼球摘出

とのこと。
病理検査の結果は今週の水曜日以降になります。

家族で話し合ったのですが、なかなか意見がまとまらず、
特に両親は眼球を摘出することと、13歳高齢であるので、
頻度の全身麻酔に耐えられるのかを懸念しておりました。

皆様にアドバイスをいただきたいのは以下の点です。

1.眼球摘出後も腫瘍が取りきれない場合もあるのでしょうか?
2.おもによくある転移場所はどこでしょうか?
3.片方の目にも転移する可能性はあるのでしょうか?
4.全身麻酔の手術を連続して行う場合の高齢犬へのリスクはあるのでしょうか?

以上でございます。
高齢ですがなるべく痛みを伴わない治療を行っていただければと
願ってます。

お忙しいとは思いますが、お手数ですがアドバイスの程よろしくお願いいたします。

ミエコ ハナコちゃん (女の子・12才) ミニチュア・シュナウザー
 
☆獣医師からの回答☆

今晩は。事前にご家族でよく話し合っておくことはとても重要な事です。
でも、意見がまとまらないのは、大事なご家族の事ですからもっともな話だと思います。
 
 まずは、あわてずに病理検査結果が出るのを待つ事です。
メラノーマでは無い可能性も十分あり得ると思います。
今は答えを出す事よりも、色々と知識を身につけることを優先して頂くのが良いでしょう。

 しかし、質問者の意向ですので、万が一メラノーマであった場合に限定してお答えいたします。

1.一般的には、メラノーマは遠隔転移をしやすい腫瘍です。
直径1センチ程度の大きさの時には既に所属リンパ節に転移していることもが多いものです。
しかし、眼球内のメラノーマは比較的転移し難い傾向にあります。
言葉を換えればおとなしい腫瘍と言えましょう。

2.どこにでも転移いたしますがリンパ節が一般的です。内臓に転移することもございます。
浸潤するように広がる事も多いようです。
しかし眼球の場合には眼球の範囲を超えて浸潤することは少ないようです。

3.左右の目に交通はございませんから、他の部位と比べてことさらに転移の確率が高い事はございません。
相当低い確率と言えましょう。

4.12歳と言う年齢は人間の60代に相当いたします。特にリスクが高いとは思えません。
逆に人間の場合でも大きな手術を受ける可能性が出てくるのは、この年齢以上ですよね。
リスクに関しては個々に異なります。術前に詳細な検査を受けて安全性を検討すると良いでしょう。
一般論から言いますと、メラノーマであった場合には摘出手術が妥当だと思われます。
手術の危険性とメラノーマの悪性度を天秤にかけて、獣医師とよく相談して決めてください。

 先ずは、メラノーマ等の悪性の腫瘍では無い事をお祈り申し上げます。
 ご家族との絆を大事にしてください。家族の悲しみはハナコちゃんに伝染いたします。
いつもどおりに接してあげてください。いつもと違う優しさは不安をもたらします。
 お大事にしてください。

◆ ミエコ さんからのお礼の言葉 ◆
早速のアドバイス、本当にありがとうございました。本当に感謝しております。

まだ病理検査の結果が出ておりませんので、
落ち着いて待とうと思います。

目のメラノーマについての情報もいただきありがとうございます。
家族にも情報共有しておきます。

今現在のハナコの様子も、食欲もあり、元気に散歩もしているそうなので、
いつもどおりに接していきたいと思います。

@コメント@
メラノーマとは、「黒色腫」のことで上記の例はごくまれで
皮膚、口腔に発生することが多い良性あるいは悪性腫瘍です。

犬、豚、馬に多く、犬では全腫瘍の約5%、皮膚腫瘍の10~20%が
また口腔悪性腫瘍の52%が黒色腫であるといわれています。

悪性の場合は発育が迅速で潰瘍を生じやすく全身に転移するが
早期には肺に転移すること(遠隔転移)することが多いです。

最近の病気は犬も猫も悪性腫瘍(癌)が増えてきており人との生活環境
が密接にかかわってきているものと思われます。
今後も腫瘍については症例がありましたら載せようと思います。

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【編集後記】  
だいぶ寒くなってきて晩秋を感じさせます。
紅葉は箱根はまだですがだいぶ進んできてます。

小田原市では城址公園に62年間くらしてきたゾウの「梅子」が9月17日に
老衰のため亡くなりました。推定100歳はこえているとのことです。
そして今月17日に追悼式(お別れ会)が催され市長から特別市民功労賞が授与されました。

私が生まれる前からいたぞうさん。
ぞうさんを見て育った私だけに愛着もありました。
バナナがほしくて芸を披露したり水をかけえられたこともあった。
いままでお疲れ様でした。
ゆっくりおやすみください。
ありがとう。

小田原市の歴史の一時代が終わった感じです。

それでは風邪にはくれぐれもお気をつけて。
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