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物理の「なぜそうなのか?」を分かり易く説明します。なるべく数学を使わない定性的な物理です。物理の基本を理解したい受験生や曖昧に覚えている箇所を正しく軌道修正したい受験生のためのメルマガです。力学、波動学、電気学の順に配信し、9月からは磁気学、熱力学です。

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2008/07/16

理系受験生のための基礎物理    第43号

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◆◆◆==== Basic physics ====================

         理系受験生のための基礎物理    第43号

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 ■ 「気柱の振動」について

フルートなどの管楽器は,管内の空気が振動して音が出ます。
また,試験管の縁に口を当てて強く吹くと音が出ます。
管内にある空気を「気柱」または「空気柱」といいます。
気柱で大きい音が鳴るとき,気柱は定常波になっています。

気柱ができる管で,一方が閉じられている管を「閉管」といい,

 
       ――――――――――――――
  閉管                 |
       ――――――――――――――

   (フォントの設定がプロポーショナルだと図がくずれます)



両端が開いている管を「開管」といいます。
(快感ではありません)


       ――――――――――――――
  開管
       ――――――――――――――
 


今回は,これらの管内に生じる定常波について考えてみましょう。

       (定常波の発生 ↓)
  http://www.crambook-physics.com/sw0801.html


始めは閉管からみてみます。
下図のように,閉管の管口の近くにおんさを置いて振動させると


   | | ――――――――――――――  
   | |               |
   | | ――――――――――――――
    ―
    | (おんさ)


おんさの周りの空気が共振し,次々と伝わっていきます。
管内を伝わっていった音波(空気振動)は,管の底で反射してもどっ
てきます。
このとき,おんさと共振して管内を右に進む音波と,底で反射して
左に進む音波が重なり合い,ある条件を満たすと,管内で激しく
振動する定常波ができます。
近くにいる観測者には大きい音となって聞こえるので,この現象を
「共鳴」といいます。

管口の空気分子は外側と通じているので,わりと自由に振動でき
ますが,管の底の空気分子は底を突き破って動くわけにはいきま
せんので,振動できません。
つまり管内にできる定常波は,管口は「腹」,管の底は「節」に
なります。

最も単純な定常波は,管口だけに腹,管の底が節だけの形です。

       ――――――――――――――
      (腹)         (節)|
       ――――――――――――――

この形より簡単な定常波は生じないので,この形を閉管の「基本
振動」といいます。


次に生じる定常波は,管内にも腹が1個できる形です。

       ――――――――――――――
      (腹) (節) (腹) (節)|
       ――――――――――――――

この定常波の形は,基本振動の形が3つあるので「3倍振動」とい
います。


次に生じる定常波は,管内に腹が2個できる形です。

       ―――――――――――――――――
      (腹)(節)(腹)(節)(腹)(節)|
       ―――――――――――――――――

この定常波の形は,基本振動の形が5つあるので「5倍振動」とい
います。


閉管では,2倍振動や4倍振動などはできません。
一般的に
      (2n−1)倍振動   (nは自然数)   です。


このメルマガの最後のほうに,気柱の定常波のアニメーションが
見れるURLを記載してありますので,後でアクセスしてみて下さい。


では次に開管をみてみましょう。

   | | ――――――――――――――――――  
   | |
   | | ――――――――――――――――――
    ―
    | (おんさ)


一方の管口の近くにおんさを置いて鳴らすと,空気振動が管内を伝
わっていきます。
右端の管口は開いているので,空気振動が出ていくものもあります。
管内の空気と外側の空気は通じていますが,空気分子の動ける状態
が異なります。
外側の空気は自由な方向に動けますが,管内の空気は(図の場合)水
平方向にしか動けません。
つまり,管内の空気と管の外の空気は,みかけ上,異なった媒質の
ようになっています。
一般に,異なる媒質の境界面では波の反射が起きます。
現実的に,開管では図の右端で反射が生じ,反射波が左に向かって
進んでいき,互いに逆方向に進む進行波どうしが重なり合った定常
波が管内にできます。

このとき最も単純な定常波は,両端が腹で中央に節が1個できる形
です。

        ――――――――――――――――
      (腹)     (節)     (腹)
        ――――――――――――――――

この形より簡単な定常波は生じないので,この形を開管の「基本振
動」といいます。


次にできる定常波は(管口は外と通じていて,空気分子がわりと自由
に動けるので腹になります),管内に節が2個できる形です。

        ――――――――――――――――
      (腹) (節) (腹) (節) (腹)
        ――――――――――――――――

この定常波の形は,基本振動の形が2つあるので「2倍振動」といい
ます。


次にできる定常波は,管内に節が3個できる形です。

       ―――――――――――――――――――
      (腹)(節)(腹)(節)(腹)(節)(腹)
       ―――――――――――――――――――

この形の定常波は,基本振動の形が3つあるので「3倍振動」といい
ます。


開管では,一般的に
           n倍振動  (nは自然数)  です。


みなさんの課程の教科書には管口が定常波の腹になると記述されて
います。
でも正確には,管口は気柱の腹にはなっていません。
本当の(真の)腹の位置は,管口より少し外側に出たところにあり
ます。
これを開口端補正といいます。
とくに管が円筒であるとき,本当の腹の位置は,管口より半径の
約0.65倍くらいのところにあります。
いずれ,みなさんの中で楽器メーカーなどに就職されるかたもいる
かと思いますが,現実的には開口端補正を考えて議論することに
なります。


発行人ケンは,中学時代にブラスバンド部でした。
試しにフルートを吹いてみたことがあるのですが,リコーダーみた
く簡単に音が出るのかと思ったら,全く音が出ませんでした。
テレビでフルート奏者が普通に演奏しているのを見ますが,実は
私達が思っている以上に難しく,想像以上に肺活量が必要なんです。

どんな楽器でも弾きこなせるには生まれ持った天性が必要です。
誰でも練習すれば,ある程度のところまでは上達しますが,それ以
上になるには生まれ持った才能がないとダメです。
芸術は才能がなければいけませんが,受験勉強は才能とあまり関係
ありません。
誰でも頑張れば成績がアップします。
ひたすらコツコツ勉強しましょう。
学問に近道はないのです。


  気柱の定常波↓
http://www.crambook-physics.com/08at01.html


今回はここまでです。


    基本問題を自己チェック↓(毎週日曜に更新予定)
  http://www.geocities.jp/p_laboratory_2006/index.html

  ★受験物理を速攻マスター
  「super 物理」(↓)237題の圧倒的問題数!!
  http://www.crambook-physics.com/index.html

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 発行人 ケン

発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/
配信中止はこっち →  http://www.mag2.com/m/0000262437.html 

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