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2009/03/19

フランスパンの謎

◇ フランスパンの謎


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  『誰でも笑わして愛される笑いのトーク術』   第42回

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みなさん、こんにちは。


上村です。



『笑いのトーク術』


今回もよろしくお願いします。




突然ですが、


あなたは、「フランスパン」をご存知でしょうか?



そりゃ知ってますよね。


あの長〜い形のパンですね。



スーパーなどで、


「オレはパンの王様だ」


みたいな顔でデンと構えている、あのパンです。(笑)



僕の自宅近くのスーパーにも、


このフランスパンが置いてあるのです。



いつもそのフランスパンを見て、


僕はニヤついてしまうのですね。



イヤ別に、

「フランスパンフェチ」というわけではありません。



そんなアブノーマルな心理があるわけではない。(笑)



ニヤつく理由は、別にあるのです。


というのも、そのフランスパンの上に、宣伝文句が書いてあるのです。


その文句がおもしろいので、つい笑ってしまうわけ。



「最高品質のフランスパン」


これは普通ですね。



その次がおもしろいのです。



「フランス人も買いに来る」


と書いている。(笑)



「フランス人が買いにくるフランスパン」



そのままやないか〜


とツッコンでしまうのですが、



実はおもしろいのは、それだけではないのです。



僕は長年同じ場所に住んでいますが、


今までフランス人なんて見たことがない。(笑)



フランス人どころか、

外国人自体、そんなに見かけないのです。



それを、「フランス人も買いに来る」なんて、堂々と宣伝しているのは、

ある意味豪胆。



で、そんな話を友人にしたのですね。



「オレの近所のスーパーでは、フランスパンが・・・」


と話をすると、


意に反して、友人は笑わない。



「それの何がおもしろいんだ」

というような顔で僕を見ているのです。



彼はこう言うのですね。



「その店にフランス人が買いに来るのではなくて、

そのパン自体を買いに来るんだろ」


と。



なるほど。


確かにそうとも考えられますね。



そのフランスパンは、特定の店で売っているわけではありません。(たぶん)


いろんな店に出回っているものかもしれない。


恐らく、遠く離れた別の店でも販売しているのでしょう。



だから、近所にフランス人がいなくても、


「フランス人が買いに来る」


というのは矛盾していないのです。



遠くの店には、フランス人が買いに来ているかもしれないので。(笑)



しかしもっとよく考えると、これもおかしいと思うのです。



「日本に永住しているフランス人」が買いに来るのなら、わかります。



でも、さっきの宣伝文句だと、


「フランスからわざわざ買いに来る」

というニュアンスがあるのです。(僕はそう受け取りました)



だとすれば、


母国にフランスパンはいっぱいあるでしょう。



わざわざ日本に来て、フランスパン1本買って帰るのもおかしい。(笑)



せっかく日本に来たのなら、

日本旅行の証になるようなお土産を買うのが普通です。



「日本へ旅行に行ってきたよ。お土産はフランスパンだ」



とか言ったら、さすがのフランス人もズッコケルに違いない。(笑)



ところで僕は何が言いたいのかというと、


言葉はとらえ方によっていろいろニュアンスがあるということですね。



広告なんて一言ですから、


見る人によって、理解する意味が微妙に違ってくるのです。



昔、ノーベル文学賞を受賞した川端康成が、


記念講演をしました。



その講演のタイトルが、


『美しい日本の私』


だったそうです。



で、それを英訳する人が、困ったのですね。


「’美しい日本の私’って、

美しいのは’日本’なのか、’私’なのか・・・?」



確かにどちらの意味にもとれますよね。



でも、まさか、

わざわざ自分のことを「美しい」なんて言わないでしょうから、


「美しい」=「日本」と考えるべきかもしれない。



しかし厳密には、

「美しい」=「私」でもおかしくないのですね。



なので、もし、


美しいのが日本と仮定すれば、



「美しい日本の中にいる私」


というタイトルにすべきなのでしょう。



でもこれでは文学的でない。(笑)



言葉というのは、短ければ短いほど、


意味が膨れ上がる傾向があるのです。



それがいい場合もあれば、よくない場合もありますね。



例えば、「愛の告白」などの肝心な場面になると、


あまりダラダラ説明はしません。



「僕は君が好きだ。君を好きになったのは半年前のこと。君の笑顔が凄く素敵だったから。

それから僕はいつも君だけを思っていた。そして一週間前に告白を決心した・・・」


などとダラダラ説明していたら、相手の女性も寝てしまうに違いない。(笑)



だからといって、短ければいいと言ってるのではないのですよ。


ちゃんと説明しないといけない時は、しないといけない。



その使い分けが大切なのですね。



ところが、この使い分けができていないと困ったことになります。



しっかり説明しなといけないのに、いい加減な説明で終わったりとか。


短い言葉でいいのに、ダラダラ長くなったり。



説教して嫌われる上司とか先生は、


この使い分けがうまくできていないのですね。




そこでジョークというものを考えてみると、


この使い分けの練習にうってつけなのです。



ダラダラ長い説明のジョークなんて、おもしろくないですよね。


いつまで経ってもオチがなかったら、相手も困る。



だからといって、ちゃんと状況説明ができていないと、


相手に「何それ?」と思われます。



したがってジョークを磨くというのは、


会話の絶好の練習になるのです。



相手があなたの話に笑ってくれたということは、


(それが軽蔑の笑いでないなら)、話が受け入れられた証拠です。


「相手の心に響いた」わけですね。



そのためにはどうしたらいいかというと、


『適当な時間で相手に伝える技術』


を身につければいいのですね。



短すぎてもいけないし、長すぎてもいけない。


「適当な時間」です。



相手と自分が、息がピッタリなら、


どちらかが長すぎたり、短すぎたりする会話にはならないはずですね。



お互い適当な時間をしゃべっています。


だから「息の合う会話」になっているのです。



もちろん神経質になる必要はありませんよ。



お互いのパーソナリティーもあるので、


「オレとオマエは、話す長さが全くいっしょだ」


なんてことはありえない。(笑)




大切なのは、「適当な時間」を意識することなんですね。



「聞き上手」とか、「話し上手」とか、


そういうことが重要ではないのです。



「時間上手」が大切なのですね。


そういう視点で会話すれば、もっと相手と仲良くなれるに違いありません・・・。




いかがでしょうか?



参考になれば嬉しいです。



では、次回もよろしくお願いします。





今日のワンポイントアドバイス
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「話し上手」「聞き上手」は、そんなに重要なことではありません。

「時間上手」こそ、最も大切なこと。

「時間上手」になれば、いくらでも相手の心に響く会話ができます。
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発行人氏名         上村 英明  
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