ロン・ピョウ  RSSを登録する

さすらいの一般人の書き下ろしメディア批評コラムです。論評の幅を広げるべく、旧称「テレビ動物園」から改称しました。業界とは縁もゆかりもない無責任一本勝負でよろしくお願いします。

  • 発行周期 週刊
  • 最新号 2009/12/07
  • 部数 29部
  • メルマガID 0000262007
  • 個別ページ
最新号をメルマガでお届けします    
登録 解除

規約に同意して

登録した方には、まぐまぐの公式メルマガ(無料)をお届けします。
2009/08/17

ロン・ピョウ

----------------------------------------------------------
          ロン・ピョウ
----------------------------------------------------------
[第75号 2009年8月17日]
 
----------------------------------------------------------
■「祭りのあと」
----------------------------------------------------------

仕事でロシアに短期滞在中だ。

ケチゆえ、定額制ではないのなら、インターネットもできるだけ使わずに済ませ
る。だから、日本のニュースは知らない。ロシアのニュースもよくわからないけ
ど。

地デジ化についていかないことを決め、日本でもあまりテレビは見ていない。ロ
シアではさらに新聞も読まず、部屋ではテレビをつけず、ラジオは聞くがそれほ
どよくわからないので、なお、マスメディアから遠ざかる。何せ、ケータイも持っ
てきていない。

その結果、ここ数日は実に心穏やかだ。ロシアでも地方の町に来ていることもあ
るが、マスメディアから遠ざかると平穏な暮らしが訪れるということもある。自
由な時間も生まれる。

お節介だが、地デジ化を機にテレビから離れることをすすめる。日本のテレビの
歴史でテレビの方から視聴者に縁を切ってくれる機会なんてこれが初めてだ。ま
さにテレビ依存を断つ千載一遇の好機だ。

インターネットも光ファイバー化しない方がよい。ケータイも機種変更せず、パ
ケットを定額制にはしないほうがよい。

格差社会だというが、時間だけは万人に平等だ。マスメディア断ち、おすすめだ。

食堂でロシアのテレビニュースを見ていた。実にあっさりしており、たいていの
ニュース番組は一人のアナウンサーが淡々と進行する。

日本のニュースのように二人のキャスターによる無意味なコメント対話はなく、
聞きづらいご意見番もいない。そもそも解説番組は別にある。

日本もかつてはそうだった。見ようによっては「ロシアのスタイルが古く(ダサ
く)、日本が新しい(よい)」ということになるが、私はそうは思わない。変え
る必要がないものもある。

世界陸上でロシアの競歩選手が優勝した話を報じていたが、ゴールインの瞬間の
映像をさらっと流しただけで終わり。本人のインタビューもない。NHKの午後7時
のニュースに相当する番組だが、それだけ。

世界陸上の開幕も伝えられていたが、開会式の様子を数秒報じて終わり。

スポーツコーナーは担当のアナウンサーが切り替わるが、別にスポーツコーナー
を知らせる音楽とかはなく、すぐ切り替わって淡々と始まる。

それでいいと思う。知りたい人はインターネットで詳しく知ればよい。スポーツ
紙を読めばよい。淡々とやればよい。「日本社会がカーニヴァル化している」と
喝破した社会学者がいるが、その通りだと思う。

世界陸上についていえば、織田裕二が騒ぎすぎということだ。

いや、織田裕二は世界陸上で騒いでみせるのがお仕事なので、責任は騒がせてい
るテレビ局にある。世間を煽るのが問題だ。

私、陸上競技をやっていたこともあって運動会はやるのも見るのもまずまず好き
だが、みんながみんな、運動会好きではないはずだ。

私だって投擲や競歩、高跳びは関心がない。かつて高校のとき、私のせいでチー
ムが失格になってしまった短距離リレーもあまり好きではない。

いるだけで暑苦しい織田裕二と、どんなにがんばっても織田裕二が変な間合いで
応じてくるからうまく進行できないように見えてしまうことにストレスを感じて
いるはずの中井美穂、どうしてみんな我慢してまで見てあげるんだろう。

織田裕二じゃなくて、みんなが騒ぎすぎなのだ。お祭り好きにもほどがある。
「カーニヴァル化」。よく言ったものだ。

さて、ロシアの町の百貨店でトイレに入ったら、「薬物中毒者の使用禁止。監視
カメラあり」との貼り紙があった。

ロシアでは地方都市でも薬物中毒者の摘発が相次いでいる。どこも同じだ。

らりピーこと酒井法子の逮捕には中学生のときに少し好きだったこともあり、思
うところが多々あった。

先週、インターネットで覚醒剤について調べてみた。実に勉強になった。

麻薬、大麻、覚醒剤は法律で区別されている。

現在、覚醒剤に手を出す人の大半は性行為の快感を増す目的だという。そのこと
もあって、覚醒剤禁止の青少年向け啓発運動はイマイチ歯切れが悪くなっている
ようだが、言うべきことはしっかり言わなくてはならない。

ギャンブル依存症と同じく、覚醒剤の快感は初回が頂点だという。その後は脳が
快感物質の分泌を抑制するため、二度とそういう快感は得られないという。

だからこそ一回やった人は初回の快感を求めてしまってやめられなくなる。つま
り、一回でおしまいなのだ。

皮下注射、鼻の粘膜からの吸い込み、経口摂取、いずれもあるという。だまされ
て飲まされてしまい、それ以来中毒という例もあるらしい。飲まされてしまうと
したら、それこそ他人事ではない。

覚醒剤を使うと不眠不食になる。切れると過食になり、死んだように眠る。唾液
の分泌が止まるので歯肉炎になり、虫歯になる。皮膚に猛烈な痒みをおぼえるた
め、たいていの中毒者がかきむしって皮膚炎になる。

幻覚幻聴に悩まされる。たとえ中毒から奇跡的に生還できても幻覚幻聴に襲われ
ることがある。

自分の意思ではまずやめられない。しかも、ここが問題なのだが、日本では患者
=犯罪者を更正させ社会復帰させる病院施設や制度の整備が絶望的なまでに整っ
ていない。この結果、初犯の9割が再犯になるという。

現在、低年齢の中毒者が増えている。ある病院の話では小学生の患者もいるとい
う。

世の中、らりピーでショックを受けている場合ではない。

マスメディアもらりピー祭りの代わりに、覚醒剤とは何か、なぜはまるのか、ど
のくらい蔓延しているのか、具体的にどのような害があるのか、覚醒剤患者を更
正させることがどれほど困難か、それなのに制度や施設がないとはなんたること
か、そういうことを報じるべきだ。

総選挙でこれについて発言する人があってもよい。患者=被害者=犯罪者を更正
させ社会復帰させるシステムを作らなくてはならない。アル中やギャンブル依存
症同様、誰にとっても他人事ではない。社会全体で助け合うのは当然だ。

(了)


[PR]-------------------------------------------------------
私たちオットージャパン株式会社は、ヨーロッパを中心に世界19ヵ国で展開する
「オットーグループ」の一員です。そのグローバルなネットワークを活かし、ファッ
ション性の高い魅力あふれるインターナショナル・ファッションをご紹介してい
ます。
http://click.linksynergy.com/fs-bin/click?id=gkuWB67RDZI&offerid=34789.2000009&type=1&subid=0
----------------------------------------------------------
----------------------------------------------------------
メールマガジン「ロン・ピョウ」
発行責任者: tawashi<tawashi@yandex.ru>
登録・解除: http://www.mag2.com/m/0000262007.html
登録・解除は上記サイトにてご自分でお手続きください。
----------------------------------------------------------
最新号をメルマガでお届け
登録 解除

規約に同意して

登録した方には、まぐまぐの公式メルマガ(無料)をお届けします。

最近の記事

上へ戻る