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さすらいの一般人の書き下ろしメディア批評コラムです。論評の幅を広げるべく、旧称「テレビ動物園」から改称しました。業界とは縁もゆかりもない無責任一本勝負でよろしくお願いします。

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2009/06/29

ロン・ピョウ

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          ロン・ピョウ
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[第68号 2009年6月29日]
 
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■「疑えよ」
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前々回の『MR.BRAIN』(TBS)に木村多江が出ていた。

木村多江といえば和服。木村多江といえば薄幸な役どころ。今回は珍し
くやさぐれ役かと思ってみていたら、婚約者を殺され、弟の病気や障害
に悩むというやっぱり薄幸な役。

そこまでベタなら、着物を着て出てほしかった。

このドラマ、キムタコ、じゃなくて木村さん主演なのに、視聴率で苦し
んでいるらしい。だからなのか、ついにこのドラマ、番組内番宣をする
ようになった。話を1.5話単位で完結させたのだ。

つまり、前の週の続きの木村多江ゲスト主演のお話をその回の半分で終
わらせ、その回の後半から仲間由紀恵ゲスト主演の別のお話が始まった
のだ。どうしても次の週が見たくなるように仕向けられたわけだ。

ここまで仕向けられると、無意味に反発してしまうのがへそ曲がりの一
般人ではなかろうか。せっかく面白いのにこういうことをされると、そ
れで興ざめてしまう。

また、新聞の投書で「残虐な場面が多い」という指摘もあった。その通
りだとも思う。これは初回もそうだし、第二回もそうだし、最新回もそ
うだ。

笛吹けど視聴者踊らず。もはや、制作者が木村さん伝説を守るために苦
労しているようにすら見える。このドラマ、当初から放送回数は決まっ
てないという話もあり、打ち切りの雰囲気も漂う。

さて、誰も期待していないだろうが、川島なお美の続報。

結婚披露宴は私が予見したとおり、(当たり前だが)完全中継ではなかっ
た。

それはさておき、なお美が両親を「パパ、ママ」と読んでいたのが気に
なった。大泉洋もそうだが、中年の口から出る「パパ、ママ」はどうし
てこんなに気になるんだろう。別に悪いことは何もないのに。

著名シェフによるお料理が売りだそうで、式場の壇上には著名シェフが
一列に並ばされていた。彼らの顔には作り笑いさえなかったのが、さす
が職人、「仕事、仕事」というふうで印象的だった。

別になお美とはそんなに付き合いなさそう。それらのシェフを「○○ちゃ
ん」よばわりするなお美もオヤジタニマチ感まる出しで印象的だった。

ワイドショーでは引き出物が紹介されていた。レポーターはなぜか白手
袋で引き出物を触っていた。まるで触りたくないのか、と思えてしまう
のはなお美の人徳のなせる技だろう。

なお美が結婚の喜びを自ら作詞して歌ったCD。もらった人の何人が本当
に聞くのか。いや、意外にも、ここでちゃんと聞いたりするのが芸能人
なのか。確かに中川翔子とか、ちゃんと聞いてそうな人もいる。わから
ない。

ほかにもなお美が自分の結婚について語った本とか、結婚を記念した作っ
た手鏡「女優」ミラーとかがばらまかれていた。

なお美、がんばっている。商魂たくましいというより、芸能人としての
社会的影響力=人気を捏造しているように見える。つまり、自分グッズ
を作ることで、「自分には需要=人気がある」ということにしてしまっ
ている。

そういうふうに押しつけがましいから、いつになっても「お笑いマンガ
道場」のなお美と言われ続けるのだ。

そういえば、「お笑いマンガ道場」人脈は招待したのか、なお美。さか
もと未明とか呼んでるなら、柏村武昭とか車だん吉を呼ばないのは変だ。
ま、呼んでるのかもしれないが、映ってなかっただけかもしれない。そ
のへんはなお美のお品格に期待したい。

話はさらに変わる。ラジオの『NHKジャーナル』(NHK第1)でピアニス
ト辻井伸行さんの母のインタビューを聞いた。

「どう育てたか」との問いに対し、母親は「(世間一般で)母親一人に
子育ての負担がかかりすぎている」と前置きした上で、あれこれ答えて
いた。

なのに、このコーナーの最後は「子育てに悩む多くの母親に福音」みた
いなコメントでまとめられていた。

違うでしょ。そうじゃないでしょ。「子育てに悩む多くの母親」という
ところ、そこを問いなさいよ。「父親は何している」ということじゃな
いのか。

無難の極致をめざすNHK。しかし、無難とは超保守でもある。ニュース
の作り手、送り手共に「ど」エリートで、人生のレールは終始敷かれっ
ぱなしだからこうなるのかもしれない。

生き方、疑えよ。ずっと迷いっぱなしが普通でしょう。NHKもなお美も
木村さんも。私にはよくわからん。

(了)


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