ロン・ピョウ  RSSを登録する

さすらいの一般人の書き下ろしメディア批評コラムです。論評の幅を広げるべく、旧称「テレビ動物園」から改称しました。業界とは縁もゆかりもない無責任一本勝負でよろしくお願いします。

  • 発行周期 週刊
  • 最新号 2009/12/28
  • 部数 30部
  • メルマガID 0000262007
  • 個別ページ
最新号をメルマガでお届けします    
登録 解除

規約に同意して

登録した方には、まぐまぐの公式メルマガ(無料)をお届けします。
2009/05/25

テレビ動物園

----------------------------------------------------------
          テレビ動物園
----------------------------------------------------------
[第63号 2009年5月25日]
 
----------------------------------------------------------
■「ヨイショの果て」
----------------------------------------------------------

ご存じ木村拓哉さんの新しいドラマ『Mr. Brain』(TBS)が始まった。私、木村
さん主演の連続ドラマは初回と最終回のみ見るようにしている。しかし、今回は
録画しそびれてしまった。

もっとも、過剰な番宣のおかげで、話の筋や設定はだいたいわかっている。本編
は一秒も見ていないが、適当に想像してみよう。

型破りな天才脳科学者の木村さん。謎の殺人事件を鮮やかに解決する。いっしょ
に行動する刑事が香川照之と水嶋ヒロ。水嶋は木村さんの天才ぶりに過剰なまで
に感服する太鼓持ち。木村さんの型破りぶりを嫌っていた綾瀬はるかも、その天
才ぶりに惹かれ、いつしか思いを寄せるようになる。

木村さんはその独創的かつ天才的な発想ゆえに、エリート刑事の市川海老蔵と対
立(このへんは第一回のみかも)。しかし、上役の大地真央が温かく見守る。

木村さんの型破りぶりについていけなかった香川も、エリート刑事をやりこめる
木村さんに快哉。敵の敵は味方ということで信頼するようになる。

猟奇殺人事件の犯人はGakht。Gakhtも天才。天才同士で通じ合い、互いを好敵手
と認める木村さんとGakht。

その後、週替わりで有名ゲストが難事件の犯人役として登場する予定。

このくらいでどうだろう。私は本編を一度も見ていないが、新聞の番組予告と番
組開始前の一週間に垂れ流された番宣でこのくらいはわかる。

これだけの事前知識があれば、興味を持つ人が多くなるのは当たり前だ。「みん
ながこのドラマについて知っている」ということを知っている人が多ければ、
「とりあえず見ておこう」という気も起こる。

TBSはずいぶんと念入りに番宣を続けてきた。私が4月のはじめごろに見た同局の
新番組『ひるおび』では芸能ニュースの一つとして早くもこのドラマを紹介して
いた。

ここまでやれば、視聴率がそこそこ高いのは当たり前だろう。もっとも、現行の
視聴率はワンセク視聴やパソコン経由のテレビ視聴、録画視聴が含まれない。そ
んなものに依存してどうする、とも思うが。

私は商売のことについてはわからない。しかし、これだけカネをかけて念入りに
宣伝したのだから、ある程度は売れて当たり前だ。そう考えると、ずいぶんと利
ざやが薄い商売に見える。

カネがかかっているのは宣伝に限らない。出演者にしても最近の人気者の若手を
脇に従えさせ、実力のあるベテランで固めまくっている。これで売れないわけが
ない。当然、出演料もかさんでいるだろうが、赤字にならなければよいというこ
となのだろう。

テレビ界は殿様商売だとつくづく思う。

殿様といえば、木村拓哉さん。その手堅さにはつくづく「さん」付けしたくなる。
毎回、これ以上脇を固められないくらい固めてもらい、信じられないほど宣伝し
てもらっている。

なんという手堅さ、無難さ、守られかた。こんなにヨイショされている人はテレ
ビ=芸能界史上でも稀だろう。

なぜ、そんなヨイショが可能なのか。それこそ、旧態依然のテレビ界のビジネス
モデルに乗っかっているからだ。

テレビにおける人気など、大半は出来レースだ。「人気があるらしい」、「みん
なも見ている、知っているらしい」ということが周知になれば、みんな見てみた
くなる。それだけのことだ。テレビの力を持ってすれば、人気を作ることなど簡
単だ。

ということは、テレビで大して宣伝してもらわなくても、人気が続いている人こ
そ、実力で人気を得ている人だといえる。映画中心に活動する俳優や、ライブや
アルバム作り中心に活動する音楽家のことだ。

私はそちらが偉いといいたいのではない。ある人の生き方を妙に持ち上げたり、
こきおろすことには反対だ。ただ、テレビが自前で過剰にヨイショしているモノ
やヒトは疑ってかかった方がよいと思う。それは心のこもらない宣伝に過ぎない
からだ。

どうしたら踊らされないですむか。テレビが好きな以上、ある程度、振り回され
るのは仕方ない。踊らされるのがイヤなら、テレビを見すぎないことに限る。

いっそやめてしまうのが最善だが、テレビはタバコと同じで中毒性・依存性があ
るため、意志の力でどうなるものでもない。何を隠そう、私もやめたいのにやめ
られないテレビ依存症患者だ。

それならどうするか。好きは好き、嫌いは嫌いと言おう。下手は下手といおう。
視聴者にはテレビを見ない権利がある。つまらないと思ったら、下手で見てられ
ないと思ったら、テレビを消す。これが大事だ。

木村さんについて。これだけの俳優を脇に回すほどの実力があると、みなさん、
本当に思ってるんでしょうか。

どんなドラマに出ても、彼は木村さんにしか見えない。それこそ「存在感」だと
言いくるめられてしまうか、それとも自分の違和感に正直に生き、「ああ、ヨイ
ショだな」と思うか。テレビ視聴者はテレビを見るたびに試されている。

なお、現行のテレビドラマで、木村さんと同水準のヨイショ俳優を見つけた。
『ザ・クイズショウ』(日本テレビ)の櫻井翔だ。ゲストの悪役、ネプチューン
の堀内健に存在感で負けていた櫻井。厳しいですね、テレビ=芸能界。

(了)


[PR]-------------------------------------------------------
私たちオットージャパン株式会社は、ヨーロッパを中心に世界19ヵ国で展開する
「オットーグループ」の一員です。そのグローバルなネットワークを活かし、ファッ
ション性の高い魅力あふれるインターナショナル・ファッションをご紹介してい
ます。
http://click.linksynergy.com/fs-bin/click?id=gkuWB67RDZI&offerid=34789.2000009&type=1&subid=0
----------------------------------------------------------
----------------------------------------------------------
メールマガジン「テレビ動物園」
発行責任者: tawashi<tawashi@yandex.ru>
登録・解除: http://www.mag2.com/m/0000262007.html
登録・解除は上記サイトにてご自分でお手続きください。
----------------------------------------------------------
最新号をメルマガでお届け
登録 解除

規約に同意して

登録した方には、まぐまぐの公式メルマガ(無料)をお届けします。

最近の記事

上へ戻る