2009/04/06
テレビ動物園
---------------------------------------------------------- テレビ動物園 ---------------------------------------------------------- [第56号 2009年4月6日] ---------------------------------------------------------- ■「視聴者の期待」 ---------------------------------------------------------- 今週の『NHK歌謡コンサート』(NHK)。初っぱなは松平健「マツケンサンバ2」。 この日の松平は口パクではなかった。これまでに見てきたような口パクの「マツ ケンサンバ2」ステージと比べると、もちろん歌は安定していない。 しかし、不安定なところ、そして不安定にもかかわらず、がんばって色をつけて いるところにサービス精神が感じられ、満足した。また、いつもの通り、不必要 に豪華絢爛なステージにも満足した。 次は千昌夫「北国の春」。春本番でもあり、この上なくベタだ。 ただ、色をつけすぎて歌っているのが気になってしまった。千の場合は松平とは 逆に色をつけていることが気になった。普通に歌えば上手いのに色なんかつけな くても、と思ってしまった。 専業俳優と(現在は)専業歌手の違いだろう。つまり、歌に対する期待度の違い だ。視聴者の満足度は視聴者自身の期待度によって決まるようだ。 もっとも、千のステージには違和感があった。歌の色つけ以上に何かが違った。 わかった。額の中央、あるべきところにほくろがなかったのだ。どおりで物足り ないわけだ。 ではもともとどこにあったのか。額にほくろの痕跡を探すことに集中していたら、 曲が終わってしまった。 千昌夫に対しては歌以上に「そこにほくろがあること」を期待していたというわ けだ。 さらにこの日の特別な出し物はアグネス・チャン「ひなげしの花」。 アグネス・チャンといえば、「日本語があまり上手くならない」などとけなされ ることが多い。この日のデビュー三十数年後の「ひなげしの花」を聞くと、やは りそんな気がしてしまうが、それは歌声が出なくなっただけの話。 アグネス・チャンの日本語に問題などあるわけがない。見た目が日本人だから、 期待しすぎているだけだ。視聴者はどこまでもわがままで身勝手な期待をする。 翌日、『いい旅夢気分SP』(テレビ東京)の予告に目が留まり、あわてて見たの が、杉本彩と京本政樹の二人旅。目的地は富士山西麓の身延線沿線だから、何と も地味。 もっとも、当人たちも、自分たちのイメージと旅の地味さの違和感を十分に自覚 していた。 特に京本は「一年に15分くらいしか歩かない」、「鉄道に乗ること自体が珍しい」、 「ふだんは夜行性」、「夜中に(杉本といっしょに)しゃぶしゃぶ(を食べに行っ たりする」などと、こちらの偏見=期待通りの発言を連発してくれた。 これは視聴者サービスと考えてよい。 杉本彩もそうした京本の話に合わせていた。ただ、杉本は京本ほど世間知らずで はない様子で、京本の芸能人的な世間知らず感=浦島太郎感ばかりが引き立って いた。 京本は「自分がこんな地味な旅をしてしまっている」トークを繰り返すことしか できていなかった。また、温泉入浴シーンも(当然ながら)杉本が一手に引き受 けるばかりだったから、「京本が慣れないことをしている」印象は強まるばかり で、旅行の内容そのものは記憶に残りづらかった。 どうしても「いい旅」という画にならないのだ。 しかも、二人が温泉宿に泊まっている画は、これまたどうやっても不倫にしか見 えない。ひょっとして仕事で泊まっているのに、この二人、ヤっているんじゃな いか、と思ってしまうくらいのエロさ。 それも視聴者が期待するイメージに応えているという点では芸能人の鑑なのだが、 でも、やっぱり身延線。富士から甲府までのローカルな身延線。 もっとも、そうした拭い去れないチグハグ感はこの番組の醍醐味でもある。この 番組が提案するような旅には興味がなくても、この番組は楽しめる。そういう点 ではとてもよい番組なのだ。 (了) [PR]------------------------------------------------------- 私たちオットージャパン株式会社は、ヨーロッパを中心に世界19ヵ国で展開する 「オットーグループ」の一員です。そのグローバルなネットワークを活かし、ファッ ション性の高い魅力あふれるインターナショナル・ファッションをご紹介してい ます。 http://click.linksynergy.com/fs-bin/click?id=gkuWB67RDZI&offerid=34789.2000009&type=1&subid=0 ---------------------------------------------------------- ---------------------------------------------------------- メールマガジン「テレビ動物園」 発行責任者: tawashi<tawashi@yandex.ru> 登録・解除: http://www.mag2.com/m/0000262007.html 登録・解除は上記サイトにてご自分でお手続きください。 ----------------------------------------------------------



