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2009/09/30

【近藤昇の会社は社会の入り口だ 第035号】偶然のキャリア形成の話は、学生にはとても新鮮

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━≫ 09/09/30 Vol.035 ━
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  近藤昇の会社は社会の入り口だ
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◆     偶然のキャリア形成の話は、学生にはとても新鮮     ◆
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最近、関西のある流通系の大学で講義する機会があった。
懇意にさせていただいている知人の教授の依頼だが、
後日、講義レポートを見せていただいて新鮮さを感じた。
100名以上のレポートなので、さすがに一字一句とは行かず
流し読みしたが、その中でもいくつかのキーワードが目についた。


最近は学生に話する機会には意図があって、
アジア事情をベースに内容を組み立てている。
そんなこともあって、学生たちの反応は、
“アジアの実情や可能性を少しでも垣間見ることができて良かった”
という感想が多かった。


あと、関心が高かったことは
ストレスに苛まれる大企業ワークの実態や少子高齢化、
世界不況のダブルパンチを食らっている日本の実情と今後の課題などだ。
そんな中でも今回も改めて驚いたのが、
“偶然のキャリア形成”というテーマに最も関心が高いようだった。
“視点が変わった”“刺激を受けた”というコメントが多かった。


この大学は、失礼ながら高学歴社会におけるいわゆる超難関大学ではない。
したがって、私の個人的な思い込みで、彼らは比較的自由に考え、
奔放に動くことをベースに、社会に出ること、就職することを
考えているのかと思っていた。
ところが、レポートの感想や意見を総合してみると、決してそうではない。


一概にすべてを結論付けるわけではないが、
今や、若者の大部分が、決められたレール、親の期待に沿うこと、
世間の常識などに縛られて、社会に出るという進路選択に
悩んでいるのだと改めて実感した次第だ。


今回、私は当社のベトナム現地法人で働く日本人幹部の話や、
ベトナムで起業にチャレンジした20代の若者の話、
また、知り合いの企業家の話など、
私自身の体験談も交えながら話させていただいた。


要約すると主旨はこうだ。
最初から自分の天職のようなものを見つけようとあせる必要はない。
稀にそういう人もいるだろうが、
大半の人は、様々な試行錯誤、転職、新たなるチャレンジを
繰り返しつつ、いつのまにか自分にピッタリの仕事にたどり着く。
そして、その過程で最も大切なキーワードは人との縁を大切にすること。
また、自分の意志を明確にもち、失敗を決して他人のせいにしないこと。
こういう姿勢で仕事に真剣に取り組んでいれば、
いつか自分にピッタリ合う仕事に巡りあえる。
それは振り返ってみると、案外、いい加減な決断や選択であり、
また、偶然の産物のように思えることである。


もちろん、公務員や大企業で一生勤め上げることも
非常に貴重なことだと思う。
その一方で、こういう堅実路線への適性もなく、考えもないのに
周囲のしがらみに縛られて、行動を起こせない人たちも多く存在する。
自分の意志をしっかりと強く持ち、
自分はどんなタイプかをよく知っておくことがまずは重要だ。
ものづくり派なのか? 逆に、金融的な仕事が好きなのか?
すでにあるものを堅実に継承し実績を残すのか?
あるいは、積極果敢に新たなチャレンジをするタイプなのか?


ちなみに、私は、子供のころの影響が強いと認識しているが、
基本的にはものづくり派で、かつチャレンジングタイプだと思う。
今も基本的な方向性は変わらない。


こんなことを考えている時いつも思うことだが、
あまりにも偏った情報や事実しか
学生たちの耳に届いていないことを実感させられる。
実はこれは現役の学生だけではない。
社会人の中にも、彷徨い歩いている人は多い。
私たちのように偶然のキャリア形成をしてきたものが、
もっともっと、事実に基づくメッセージを伝える必要があると
改めて実感している次第である。


とはいえ、今の課題山積の大学に期待できるかといえば、
それは無理だろう。
私たち、実業の現役組が鍵を握っているように思う。



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