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2009/08/07

【近藤昇の会社は社会の入り口だ 第032号】大学は今でも異次元の世界

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━≫ 09/08/07 Vol.032 ━
 ●アジアを駆け巡る中小企業の“お助けマン”ブレインワークスグループ
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  近藤昇の会社は社会の入り口だ
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◆     大 学 は 今 で も 異 次 元 の 世 界     ◆
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ここ10年、大学で時々、
講義をさせてもらう機会があるのだが、
何回登壇しても幻滅することがある。

多くの民間企業からの講師も口を揃えて言うが、
一言で言えば、大学生の受講態度がなっていないのである。


私が受け持っているある講義では
300名近くの学生が講義に参加している。

とはいえ、当然、ほとんどが単位目的の出席だろう。

これは、昔からごく普通のことであり、
いまさらこれをとやかくいう話でもない。

まして、自分の学生時のことを棚にあげてまで、
『本来学生とは勉学に励み・・・』
などと訓示をたれるつもりも毛頭ない。

勉強を真剣にしたい人はそれでよい。
しかし、そうでない人は、何か他の目的を見出せば良いと思う。
大学はそんなものだと今でも思っている。


私が言いたいことは基本的に一つ。
最近、あまりにも平気で人に迷惑をかける行為が
目立つようになったということだ。


講師の立場で、一番気分が悪いのが、
ペチャクチャとおしゃべりをあちこちですること。

要は、人に迷惑をかけても平気という輩がいるわけだ。

そんなときは、さすがに「いい加減にしろ」と言いたくなる。
私は必ず、「静かにしなさい」と注意をするが、
それでも習慣とは恐ろしい。

しばらくすると元通り。

また、学生の中でも平均的に2~3割は真面目に
話を聞いているわけだから、彼らに対しても大いに迷惑な話。
黙って寝ていてもらう方がよっぽどましだ。



大学全体の雰囲気は30年前と対して変わらないが、
このあたりが、昔と大きく変わった点だと思う。

子供の教育問題が社会の中でも大きな関心事になって久しい。


現実問題として、大学云々の前に、
今や小学校でも教育の課題は多い。

私も自分の子供が成長する過程で、親の立場で、
今の学校教育の有様はある程度再認識できたと思っている。
だからこそ、余計に言いたくもなるのだ。


私たちが子供の時に比べると、教育現場は確かに乱れてきた。


とはいえ、それでもまだ今の日本では、
小中高と基本的には社会で生きていくために躾を学び、
規律ある生活を身につけさせることができる。


もちろん、教育については
親が一番の責任者であるのは言うまでもない。
これからも、躾をしたり規律を守らせることは
教育の基本的な部分であり、最も重要な要素だ。
家庭と教育機関が連携し、補完していくのが、
バランスが良いカタチと私は思っている。


一方、社会人として働く場を見てみても、
考えさせられることが多い。


社会人になると、仕事をプロとしてスムーズに
行うためのマナーやルールなどの躾が必要である。

学生の延長では、とてもじゃないが使い物にならない。

必然、再教育に労力とコストと根気を要する。
この世界も、昔に比べて採用する企業の負担が増大する一方である。

実際、授業中に人の邪魔をしても平気な輩は、
会社説明会に来ても、どこへいっても
人のことはお構いなしで、ペチャクチャしゃっべっている。



この乱れの原因は一体どこにあるのだろうか?

社会全体にある、だと多くの人がいう。
それを否定する気はない。

しかし、私は大学の責任が相当に大きいと思う。

もちろん、大学は社会に入るための予備校ではない。
しかし、就職に強い大学であると喧伝している大学の
なんと多いことか?


少子高齢化の中で、客集めに奔走し、
顧客(学生や親)にいかに満足してもらうかばかりが
頭の中心にあり、まるで学生に媚を売る対応も多々見受けられる。


授業が定刻に始まらない大学もまだまだ多い。
ある時、このことを大学の教授にぶつけてみた。
驚いたことに、こう言うではないか。

「キャンバスが広いから、
 移動もあり時間に間に合わないのですと・・・」


こんな事を考えてるようでは、躾もなにもあったものではない。
時間は守るもの。これが基本なのだ。

今やほとんどの大学が、
教育機関としての本質的な役割を置き去りにしているようだ。



こんなことを折に触れて考えていると、
結局、私の結論は

『今の大学を大変革しないとダメ』に行き着く。

日本は、大学の世界だけが、真空地帯。
無法地帯に見えて仕方がない。


小中高は、まだ、なんとかそういう意味では
抑止機能が働いているといえる。

ところが大学はサッパリである
大学は、学生を大人扱いしているのか? 
教育できる指導者がいないのか?
はたまた、自分たちの役割ではないと思っているのか?

成長過程にある子供たちを完全に退化、
堕落させている場所と断言してもいい。


こんな大学があっても、結局、関係者の誰も得にはならない。

社会人になってから苦労するのだから学生も大損。

当然、その学生を採用する企業も損。

大学同士で生き残りを熾烈に争うのも結構だが、
もっと、教育の原点に返った中長期の視野で
取り組みができる大学がひとつでもあって欲しい。


「いっそのこと大学を創ってみよう」とそんな気にもなってしまう。




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