2009/07/27
日本社会と雇用制度
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 2009年7月27日 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
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◆◆◆ ドクター国松の「日本の国はここがおかしい」 第94号 ◆◆◆
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-テーマ-
日本の国は何故だめなのか
--本日のテーマ-- 日本社会と雇用制度
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◆衆議院の解散により労働者派遣法改正案も廃案になった。選挙後新しい国会
で審議されることになるだろうが、派遣の業種や期間を制限する方向には賛
成できない。
◆そもそも派遣の問題は、派遣制度の存在にあるわけではない。むしろ正社員
の制度にこそ問題がある。
◆同一労働をしても、正社員と派遣社員の間には大きな格差があるとして、問
題視されている。しかし、忘れてはいけないのは、正社員の間でも同一労働
同一賃金ではないということである。年齢により同じ仕事をしても賃金が異
なるのは日本ではよくみられることである。
◆また、正社員が非常に解雇しにくいのも問題である。解雇しにくいから採用
を控え、失業率が高くなる。
◆フランスでは労働者が手厚く保護されており、企業が従業員を解雇したり、
リストラを実行するのは難しい。それでは失業率が少ないかというと逆で
ヨーロッパの中でもダントツに高い。
◆日本では完全失業率はフランスと比べれば低いが、正社員が減り派遣社員や
パート等が増加している。これは、正社員は解雇しにくいことに原因がある。
◆企業は必要な人材だけを雇っていたい。しかし、一旦採用した正社員はなか
なか解雇できないので、必要な人員より少ない数を採用し、不足分は解雇
の容易な派遣労働者やパートの比率を増やすことになる。
◆結果として、学校卒業時に正社員になることのできたものは、労働者の中の
特権階級となるし、その機会を失ったものは社会的に落ちこぼれることにな
る。
◆経営者の資質のところでも述べたが、日本社会の問題は社会の流動性のなさ
にあり、その根本の問題は新規採用と年功賃金、終身雇用という雇用制度に
ある。
◆日本をリードする組織は、企業であれ、官庁であれ、この制度によって支え
られており、平時はいいが非常時には共通の弱点を露呈する。
◆日本の大企業の多くが、ここ20年の間衰退を続けたのには理由がある。従業
員(特に幹部を目指すべき従業員)の人事考課が機能していないのである。
能力主義は名ばかりで年功と上司の主観が幅をきかせており、多くの有能な
人材が能力を発揮する機会のないまま埋もれているのが実態である。
◆彼らが、自らを活かせる職場をみつけ活躍できてこそ、日本の沈滞が払しょく
される。
◆以下は劇薬であり、実行すれば相当な混乱が予想されるが、日本社会を変え
るためには
1.法律の条件を満たせば、正社員についても、解雇が容易になるように法
律の運用面を緩和する。
2.中途採用を主力にするため、法律面では採用での年齢制限を撤廃し、年
齢給や職能給ではなく、職務給を中心の給与体系の普及を指導する。
3.過渡期には失業者が増大するので、雇用に対する政府の役割をより積極
的にし、職業あっせんに加え、仕事の創設と直接雇用を行う。その一方
で職業斡旋業務を完全自由化する。
というような改革が必要である。
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