2009/10/16
【平野貞夫の国づくり人づくり政治講座】第33号 2009年10月16日発行
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平野貞夫の国づくり人づくり政治講座 第33号 2009年10月16日発行
筆者 : 土佐南学会代表 平野貞夫
発行 : 一般財団法人 国づくり人づくり財団
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◇ 新型インフルエンザ対策 家畜の衛生管理が重要
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《『政(まつりごと)の心』を求めて》 ― 日本の議会政治の反省(12) ―
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-「55年体制」崩壊への道-
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『 自社談合政治の終焉と湾岸戦争 (続) 』
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平成元年11月に、ベルリンの壁が崩れる。12月2日には、マルタ島でブッシ
ュ米大統領とゴルバチョフ・ソ連書記長による米ソ首脳会談が開かれ、東西冷戦
を終結させた。米ソ冷戦終結後の日本の政治のあり方について、それなりに心配
していた政治家もいた。
竹下元首相は「パーシャル連合」と、金丸信は社会党と連携すればよいと、二人
ともノーテンキなことを言っていた。小沢幹事長は政界再編が必要だという主張
であった。
「金丸さんはともかく、竹下さんの意見は与野党伯仲時代のことで、参院で与党
自民党が少数となっては政界再編しかない。わかりやすいメモをつくって説得し
てくれ」
ということで説得したが理解しなかった。
「僕は3月、4月にかけて、新しい政治の枠をつくることに政治生命を賭ける。
失敗すれば政治家を辞める」
と小沢幹事長が私に決意を語ったのは、衆院解散直前の平成2年1月9日だった。
1月24日の衆院本会議の開会冒頭、解散となり、2月18日、総選挙が行われ
た。
結果は自民党公認だけで275人を当選させ、リクルート事件などで惨敗した参
院選挙での自民党退潮に歯止めをかけた。しかし、参院の与野党逆転は変わるも
のではない。しかも、2月には日本経済のバブルは破裂した。小沢幹事長はなん
としても、これまで続けてきた自民党と社会党の馴れ合い政治を切断しなければ
ならないと考えた。その第一歩として、人事院勧告の給与法案には賛成し、予算
化した補正に反対する「社会党の甘え」を変え、責任ある政党となることを要求
し、社会党は激怒する。
小沢幹事長は社会党左派に恨みを残しながら、自社馴れ合い政治を是正していく。
そして次に着手したのが、選挙制度改革を中心とする政治改革であった。海部首
相の決意を確認して政治改革構想を作成していく。
7月10日には、小沢幹事長を団長に与野党各党の幹部で西欧諸国の選挙制度と
政治改革の調査に出発した。ベルリンの壁の崩壊を見、7月末に帰国し、秋の
「政治改革国会」の準備を始めた矢先の8月2日、イラク軍がクエートに侵入し、
湾岸紛争が勃発した。政治改革への動きは中断する。
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『「自社55年体制」の綻びが生じた理由 』
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米ソ両国が一致して国連がイラクに対して制裁することになるが、日本は憲法9
条にこだわり対応に混乱する。
政府は「国際平和協力法案」を提出したが、野党の反対と政府部内の混乱で廃案
となる。その後の対応で自民・公明・民社の三党は「国際平和協力に関する合意
書」で一致する。
この自公民三党合意が、その後のPKO協力法となり、国連への協力の根拠法と
なっていく。
この自公民合意に、社会党の土井委員長は賛成する意向であった。
実は合意書の原案を作成する私に、「自衛隊とは別組織で国連のPKOに協力す
るなら賛成する」と、事前に連絡があった。
土井委員長の意向に沿った合意書案をつくり、市川雄一公明党書記長・米沢隆民
社党書記長の二人が小沢自民党幹事長と極秘に会って三党による腹合わせをして
いた。私は当然に社会党は賛成するものと予想していた。
ところが、社会党の山口鶴男書記長と大出俊国対委員長が、内容はともかく協議
の進め方が、野党第一党の面子を潰した、という言いがかりをつけて合意を拒否
した。公明・民社両党は、社公民路線という従前からの野党協力体制を変えるこ
とになる。
米ソ冷戦終結以来、社会党の硬直した外交姿勢や自民党との談合政治に反発を強
め、湾岸紛争をめぐる合意書の協議から社会党と決別する選択となった。「自社
55年体制」は、ここに実質的な綻びが生じた。
(続く)
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