平野貞夫の国づくり人づくり政治講座  RSSを登録する

永田町で45年を過ごした経験を元に、「日本の将来を託せる政治家の育成」のために自身の体験と理論の全てを注入いたします。「人間と政治」「日本人と政治」「日本の議会政治」等の問題を解明し、さらに時々の政治問題なども分析して解説していきます。

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2009/03/06

【平野貞夫の国づくり人づくり政治講座】第1号 2009年3月6日発行

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     平野貞夫の国づくり人づくり政治講座  第1号  2009年3月6日発行

                         筆者 : 土佐南学会代表 平野貞夫
                         発行 : 一般財団法人 国づくり人づくり財団

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  ※本メールは等幅フォント(MSゴシック12ポイント、Osaka-等幅など)で
    最適にご覧になれます。


国づくり人づくり推進運動で、「政治講座」を担当することになりました。これ
まではCMF運動の中で、政治を中心とした社会の動きについて講座という形で
のコメントをお届けしてきました。「国づくり人づくり財団」が設立されること
になりますので、その活動の一環として、これまでより体系的に政治のあり方を
説明していきます。さらにその中で必要に応じて、時局や政治へのコメントをい
たします。 

政治講座の最初のテーマは「前尾繁三郎の政治理念に生きる東洋思想」、省略し
て『前尾政治学』と称しましょう。 


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《前尾政治学》 第1回 ― 人間・前尾繁三郎 ― 
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前尾繁三郎という政治家に私が初めて会ったのは、昭和48年5月29日、衆院
議長に就任される1時間ぐらい前でした。以来3年8ヶ月議長秘書として直接に
指導を受け、昭和56年7月22日に逝去されるまで、公私にわたり指導を受け
ました。

逝去される2週間前、夕食に呼ばれた席で、突然、

「私の後継者のことで京都では騒いでいるようだが、それは有権者が選ぶもので
自分は指名しない。それより頼みがある。私の思想、政治への考え方を、時代に
合うよう発展させ後世に生かして欲しい。」 

といわれ、これが私への遺言となりました。これを実行するのが、この講座の目
的です。 

現憲法下、衆参両院国会議員はおよそ4000人近くになります。その中で洋の
東西の政治について学問を修め、歴史と思想を探求して「人間と政治」について
理論化を試みた政治家は、前尾先生をおいて他にありません。特に東洋思想から、
現代の政治のあり方を理論化した業績は特筆すべきことです。 


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『 昭和24年の総選挙で衆院議員に当選 』
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前尾先生は、明治38年12月10日に宮津市に生まれ、旧制宮津中学校、第一
高等学校を経て昭和4年に東大法学部を卒業し、大蔵省に入省した俊英でした。
大正不況で生家が倒産し、当時の宮津町の有力者が秀でた前尾少年の人間性と能
力を、社会のために役立たせようと、学費を出して教育を受けることができたと
語っていました。

明治・大正時代の日本には、秀でた人間を地域社会で育て、国や社会のために活
躍してもらおうという考え方がありました。家が貧しくても地域の素封家が学資
を出して、教育を受けて立派な指導者となった話は珍しくはありません。濱口雄
幸首相はその好例です。

前尾先生は大蔵省では病気のため一時退職するなど順調な出世コースを歩んでい
ません。太平洋戦争ではセレベス島に海軍司政官として赴任し、敗戦後は盟友の
池田勇人大蔵事務次官のもとで主税局長を務めます。政界に転出したのは、当時
占領軍が強要した「割当税」に反対し、造幣局長に左遷されたことが契機でした。

昭和24年の総選挙で衆院議員に当選した前尾先生は、通産大臣、池田政権の自
民党幹事長3期、法務大臣等々として活躍した後、混迷する国会を正常化するた
め、舌禍事件で引責辞任した中村梅吉衆院議長の後任として衆院議長に就任しま
した。


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『 人間とは何か 』
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政治家としての貢績は、所得倍増計画の推進に中心的役割を果たしたこと。昭和
40年代後半から同50年代前半にかけて、ロッキード事件をはじめとする政治
腐敗や国会の紛糾を収拾して、議会政治の信頼を回復させたことです。

前尾先生が生涯にわたって取り組んできた政治思想や政治活動のモチーフを一言
でいえば「人間とは何か」ということでした。「人間の本質・特徴を探究し、そ
れを理論化して、現実の政治や経済などのための活動に応用する」という考え方
でした。 

この"人間"に対する問題意識は、幼少の頃から生涯を閉じるまで強いものがあり、
前尾先生は「人間を研究」するために、生まれたともいえます。 



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