平野貞夫のCMF政治塾 第20号 2008年7月26日
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平野貞夫のCMF政治塾 第20号 2008年7月26日発行
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□□□□ 筆者 : 土佐南学会塾長 平野貞夫
□□□□□□□ 発行 : CMF国際財団
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元参議院議員 村上正邦 & 木原秀成
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◇未来型亜臨界水反応装置MRM
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◇どん底からの生還 富士通
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『ジョン万次郎は現代をどう見たか』
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2008年(平成20年)7月1日、日本で始まった「価格革命」は、16世紀
のイタリアで起った中世社会の崩壊に匹敵するものである。私は将来、歴史に残
る日だと思う。
その7月1日午後3時、私は日本証券クラブで「ジョン万次郎に学ぶ―日本の近
代化・国際化の原点」というテーマで講演した。
ジョン万次郎といえば、私と同郷の幕末の偉人だ。貧しい漁師の子が漂流し、米
国の捕鯨船に救助され、米国で教育を受け、鎖国の日本に開国を訴えるため生命
を懸けて帰国した人物である。万次郎は、幕府直参として海外知識、英学、航海
術、造船など近代産業技術を日本に導入した人物である。要するに、日本に資本
主義を導入した重要人物の一人である。その万次郎が、どのように日本の近代化
と国際化に尽力したかを、具体的に説明することが目的であった。
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『万次郎が生きていたならば』
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日本証券クラブの合同研究会に参集した人たちは100名を超え、上場会社の経
営者やOBたちであった。私は講演の結びとして、万次郎が生きていたならば、
現代社会をどう見たか、という形で私の持論を論じた。
万次郎の活動の原点は、数奇の運命の中で体験した信仰、足摺岬の自然信仰、空
海文化の仏教、土佐南学の儒教、ユニテリアン信仰のキリスト教など、人間の幸
せのために何をすべきかということにあったと総括した。そして21世紀の現代
に生きる私たちに欠けているものは、この直(すなお)な信仰心ではないか。こ
れが欠けているから、現代の資本主義が混迷しているのだと論じておいた。
さらに、日本人よ自分の強みをよく認識すべきだと指摘し、既得権の枠から抜け
出せず日本の持つ実力を、自分で抑えて、それが日本全体の無気力化にあると、
政治や行政や財界の怠慢を叱咤しておいた。具体的にいえば、日本人は資源が無
いと思い込んでいるが、「メタンハイドレード」という天然ガスは、太平洋側の
御前岬から日高沖まで、現在の消費量の100年分が埋蔵されている。しかも経
済水域圏内で、万次郎の故郷の土佐沖にもっとも大量にある。
私は5年前に参院本会議の代表質問で取り上げた。早く開発するようにと。当時、
平沼経済産業大臣は「平成28年には商業化できる」と答弁したが、政治も財界
も米国の石油メジャーに遠慮してか、計画通り進んでいない。
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『共に幸せになる社会をつくらなければならない』
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もうひとつある。「トリウム溶融炉原子力発電」の開発だ。核兵器とならない、
安全で安い経費でつくれるものだ。日本が基礎研究でもっとも秀れているが、3
0年間、米国の軽水炉原潜のため研究が凍結されているものだ。悪魔といわれる
プルトニウムが焼却できるもので、世界人類に役立つものだ。日本で良心的な原
子力研究者は、トリウム原発開発の必要性を知っているが、巨額の経費をかけた
「ウラニウム原発」−「プルサーマル原発」という虚像にとらわれて、方向転換
できなくなっている。いまからでも遅くない「トリウム原発」の開発研究を再開
すれば、50年間は原子力発電技術で日本はイニシアチブを持つことができるの
だ。
日本にエネルギー資源がないとの論は、既得権にあぐらをかいて、日本の強みを
知らぬ人たちの迷信である。政治も行政も財界も、自分のことだけを考えずに、
日本全体、世界全体で人間が本当に幸福になることを考えれば、日本の生きる道
は開けている。
万次郎は、明治の初期、両国橋などの下で暮らしている人たちと付き合いながら、
「これからの世の中は、異なる運命の中で生きる人たちが、共に幸せになる社会
をつくらなければならない」
ことを信条としていた。原油や食糧をつり上げているヘッジファンドの25%の
運用資金は、日本から来ているという話がある。日本人は自分で首を絞めている
事態を大いに反省すべきだ。
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