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永田町で45年を過ごした経験を元に、「日本の将来を託せる政治家の育成」のために自身の体験と理論の全てを注入いたします。「人間と政治」「日本人と政治」「日本の議会政治」等の問題を解明し、さらに時々の政治問題なども分析して解説していきます。

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2008/06/14

平野貞夫のCMF政治塾 第14号 2008年6月14日

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 平野貞夫のCMF政治塾     第14号  2008年6月14日発行
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□□□□                 筆者 : 土佐南学会塾長 平野貞夫    
□□□□□□□       発行 : CMF国際財団
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『何故、「憲法オンブズマン」が必要か』
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参議院に「憲法オンブズマン」を設置すべきである。というのが前回の話であっ
た。何故、「憲法オンブズマン」が必要か。これが参議院の存在意識の根本につ
ながることだ。日本だけではなく、世界中を見ても、現代という時代は混迷と混
乱の時代である。 この混迷の原因は何か。このことから考えてみたい。

混迷の形は、人間の格差にある。持つ者持たざる者の格差だけではない。人間の
尊厳を冒涜して、形だけの平等を装って、特定の人間だけが大きな利益を得てい
るのが、この世の中だ。格差はどんな時代にも存在するが、人間の政治の営みは、
いつの時代でも「格差を無くすること」にあった。ところが、いまの日本ではこ
れは通用しない。ほんの2年ぐらい前の総理大臣は「格差があってあたりまえ」
と公言していた。大事なことは、格差をなくするため努力しようとする人間が報
われるか、どうかということだ。
   


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『文明の移行期』
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現代の格差をめぐる混迷の原因は、1970年代まで続いた工業社会が、技術の
進歩やグローバル化によって、急激に「情報社会」に変わったことにある。整理
すれば第三次産業革命によって、文明が移行したといえる。文明の移行期には、
それに対応できる人たちとできない人たちの間で、大きな格差ができたり、混乱
が起きるのが人間の歴史である。18世紀から19世紀にかけての第一次産業革
命の混乱を人類は、どのようにして解決したか。それは英国を中心に市民が議会
に参加してデモクラシーを実現することで、問題を解決した。19世紀から20
世紀の第二次産業革命の混乱を人類は、どう対処したのか。資本主義と共産主義
の激しい対立となったが、結局は福祉社会政策による所得再配分という政策によ
って、修正された資本主義社会を実現することで、人類は工業社会を発展させた
のである。そして、共産主義国家はほとんど消えていったのが、最近の歴史であ
る。ソ連を中心とする共産主義国家群の敗北は、世界中を資本主義による市場経
済原理による排他的競争社会へと変質させた。所得再配分という福祉社会は崩壊
した。投機資本主義は暴走し、原油を1バレル130ドルにまで押し上げ、人類
は絶望の日々を暮すようになった。
   


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『共生欲求』
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世界の貧富の格差はテロを発生せしめた。日本の家族の崩壊は「親の子殺し、子
の親殺し」というドメスチック・テロリズムまで起すようになった。豊かな暮し
を目標に生きてきた日本人は、国や社会を維持することすら無関心となった。政
治家と官僚は自己利益に関心を高め、資本家の多くは投機資本主義の先行きを読
めない不安に、おののいている。こういう時代だからこそ、議会政治には参議院
(第二院)がいるのだ。産業革命・文明の移行が醸し出すさまざまな問題を、し
っかりと受け止めることは、衆議院(第一院)ではできない。参議院の存在意義
は、まさにここにあるといえる。しかし、衆議院と同じような組織や機能では、
この重要な役割を果せない。

そこで、参議院に文明の移行に伴う人間の苦悩の声を聞く機関として「憲法オン
ブズマン」を設けることを主張するのだ。そこでの本当のねらいは、「情報社会」
での適切な価値観の形成に貢献することである。人間は工業社会で「所有欲求」
と「存在欲求」という価値観で発展と繁栄を成功させた。しかし、この二つの価
値観を情報社会の中で排他的に行ったら、人類社会は崩壊するだけだ。現代は
「皮フの外に神経を出した」ような社会である。共に生き共に幸せになるという
「共生欲求」、人間が古代に持っていた価値観の復活、これを形成させる役割と
責任が、参議院にはあると思う。




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