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永田町で45年を過ごした経験を元に、「日本の将来を託せる政治家の育成」のために自身の体験と理論の全てを注入いたします。「人間と政治」「日本人と政治」「日本の議会政治」等の問題を解明し、さらに時々の政治問題なども分析して解説していきます。

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2008/05/07

平野貞夫のISC政治塾 第8号 2008年5月7日

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 平野貞夫のISC政治塾     第8号 2008年5月7日発行
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□□□□                 筆者 : 土佐南学会塾長 平野貞夫    
□□□□□□□       発行 : 誇れる国づくり魅力ある人づくり事務局
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『空海なら、いまの政治をどう改革したか』
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空海は宗教家だけでなく、政治家であり詩人であった。『遊山慕仙詩』に次のよ
うな言霊が記されている。
「古の人 今見えず 今の人はなんぞ長きことを得む 君見ずや 九州八島無量
の人を 古よりこのかた 無常の身なり」
無常を熟知することが、真言秘教の基本である。無常を知らない人間、宇宙の声
を聞けない理解しない人間は、政治家になるなということだ。
「本当のことは見えないし、聞こえない」
と空海は弟子に語ったといわれている。まさに、本当のこと真実を感得するため
に「真言」を学び、宇宙の声や流れの「受け手」(レセプター)となることが必
要である。
 空海がいまいたなら、真っ先に
「政治家よ、真言を学べ。宇宙の流れのレセプターとなる感性を磨け、そして世
の矛盾や不平等の無常を知れ」
と、語ったのではないか。本来、政治家とは普遍的宗教家でなければならないし、
詩人としての感性の持ち主でなければならない。いまの日本にこのような発想・
感性の政治家が何人いるか。いや、このような発想と感性を持った人間は、日本
では政治家になれない。 政治家を選ぶ民衆側にも問題がある。



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「私有財産・市場経済」 
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さて、現実の日本政治を話題にしたい。 人間の社会は
「教育が進めば進むだけ、人間は悪がしこくなり、科学が発達すればするだけ、
世の中は不安になった」
といわれている。そうなった理由は「私的所有」を認め、「市場経済原理」を社
会制度の基本としたことによる。さらなる根本原因は、直立歩行すなわち二本足
で歩くようになった人間が、脳を発展させ、他の生物とはちがって「異常な意識」
を持つ生物となったからだ。「意識の抑制」ができなくなったといえる。空海の
いう「足ることを知る」とは、意識を抑制し調整することである。とはいえ、わ
れわれは「私有財産・市場経済」という、人類の歴史的段階に暮らしているわけ
で、ここから逃げることはできない。

政治の混迷もここに当面の原因がある。となれば、この「私有財産・市場経済」
という制度を、どのように攻めるかということになる。ところが、21世紀とい
う現代は、この制度を抑制し調整するどころか、増々狂暴化しているのだ。空海
ならこう語るだろう。
「現代は“情報社会”だ。ITやコンピューターという機械の化物が、人間を支配
しているんだ」
と。現在の人間社会は、人間の皮フの外に神経を露出しているようなもの。情報
の量や質、その整理の仕方で、社会が動いているのである。その社会を動かして
いる原動力・考え方が「所有欲求と存在欲求」だ。これは、人間が機械を支配し
ていたとき、すなわち重化学工業社会の価値観だったといえる。それによる排他
的競争で技術を進歩させた。その結果が「科学が発達すればするだけ、世の中は
不安になった」わけである。



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「天人合一」の社会 
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では何をどうすべきか。一番の問題は、重化学工業社会の価値観(所有欲求と存
在欲求)を、情報社会で活用することに、ストップをかけることである。そのた
めには、情報社会に通用する価値観を創ることが必要となる。
空海は平安初期の時代の変化に対応するため「真言密教」という新しい価値観を
創造したのだ。情報社会の新しい価値観は「共生欲求」である。共に生き、共に
幸せになる」という考え方だ。この価値観で「私的所有・市場経済」を抑制する
社会を創らなければならない。空海ならこの「共生社会」の建設を呼びかけたに
違いない。それは「天人合一」の社会である。「天」とは宇宙である。宇宙と人
間が一体化することである。そういう人間社会を、どういう工程で創造していけ
ばよいか。いずれ機会をみて、皆さんと一緒に考えてみたい。 




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