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80歳の著者が、日本酒への愛情を込めてお送りする、辛口な日本酒考。皆さん、暖かい日本酒の味を忘れてはいませんか?

  • 周期 不定期
  • 最新号 2008/05/09
  • 発行部数 33
  • マガジンID 0000260727
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2008/05/09

暖かいお酒 第九号

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暖かいお酒 第九号

徳利、杯のいろいろ
      
      
いろいろな徳利がありましたが、
今でも味わいたいような徳利があります。
鳩のような形で尻尾が尖っています。
置くときは横にしますが、囲炉裏の灰に突き刺して燗をつけます。
冬の夜の囲炉裏端の暖かい雰囲気が偲ばれるような気のする徳利です。

お酒を猪口に注ぐと、ぽっぽと鳴く徳利を使ったことがあります。
また、萩焼で燗がつくとほんのり桃色が浮かぶ色気のあるのを使っていましたが、
欠いてしまったのが今でも残念です。
今ある徳利の中で、愛嬌のあるのは沖縄のものです。
背が低くて、底が広く、注口が長くつきだし、
正月の屠蘇の容器に似ています。中に石が入って居て、
酒が入っているうちは格別なことはないのですが、
なくなるとカラカラと鳴って、空になったことを教えます。

鹿児島で、焼酎の徳利に出会いました。
土瓶蒸しのような器で、膳の上にぴたりと収まります。
前日に四分六か五分五分に割って寝かせ、翌日温めて出します。
焼酎のお湯割り党にお勧めです。

お猪口もいろいろ見ました。
一番キツイと思ったのは、巻き貝のように糸底が尖ったものです。
これでは杯の中身を飲み干さなければ下に置けません。
もっとひどいのは尖った先まで穴が通って居ました。
悪趣味としか云いようがありません。

底にレンズが嵌めてあって、酒を注ぐと絵が浮かび上がるもの等ありましたが、
いずれも実用品ではありません。
杯はお酒を美味しく飲むための道具です。
それぞれの方が、使い慣れた杯をご愛用のことと思います。
私は九谷を今使って居ます。 



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