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飛鳥地域の歴史・文化・景観が好きな皆さん♪「両槻会」は、そんな皆さんと一緒により飛鳥を楽しもうと活動しています。飛鳥遊訪マガジンでは、歴史だけではない飛鳥の魅力もお届け出来ればと思います。皆さん!ご一緒に、もっと飛鳥を楽しみませんか♪

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2009/08/21

飛鳥遊訪マガジン Vol. 060

 飛鳥好きの貴方に贈る■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
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   飛鳥遊訪マガジン 
 ◇         Vol.060               ◇

 ◇                      2009.8.21.◇
                 両槻会 http://asuka.huuryuu.com/
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┏━┓飛鳥時遊録   真神原風人
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┗━┛              飛鳥三昧 http://sanzan.gozaru.jp/

  関西ではお盆が過ぎ、学生さんたちの夏休みも残りが少なくなってきま
 した。暑い日が続きますね。残暑お見舞い申し上げます。

  さて、飛鳥遊訪マガジンは、今号よりリニューアルさせていただきまし
 た。記事構成を見直して、より良いものに出来ればと思っています。引き
 続きまして、どうぞよろしくお願いいたします。

  今号では、巻頭記事のスペースを使わせていただいて、記事構成の説明
 をさせていただきます。

  まず、巻頭記事としまして、「飛鳥時遊録(じゆうろく)」と名付けま
 した風人のコーナーがあります。「時遊録」では、二つの「時」をテーマ
 にしたいと思っています。「今の時」として、メルマガ発行日の直近の飛
 鳥を実際に歩いて取材してきます。また、「古の時」としまして、巡り歩
 いた古代の舞台や発掘情報なども書き綴りたいと思っています。出来れば、
 自由に時を翔けめぐり、今この時と飛鳥時代を結ぶ記事に出来ればと「時
 遊(自由)録」というタイトルにしました。

  インデックスを挟んで、飛鳥に所縁のある先生方の寄稿コーナーがあり
 ます。今までは、三先生のご寄稿をローテーションで掲載してきましたが、
 もうお一方ご寄稿くださる先生が増えました。ローテーションの関係で、
 初登場は秋になる予定です。どうぞ、ご期待ください。

  続くコーナーは、両槻会事務局からのお知らせを掲載します。主に定例
 会関連のお知らせになると思いますが、事務局からの連絡やお知らせのコ
 ーナーです。

  そして、飛鳥咲読へと続きます。定例会担当スタッフが紹介する次回の
 紹介記事です。興味を持っていただいて定例会へご参加いただけるように、
 またご参加の皆さんには、ちょっぴり予習になるような記事に出来ればと
 思い、力を入れて綴っています。

  続きまして、飛鳥話のコーナーです。両槻会スタッフによる「飛鳥をキ
 ーワードにしたコラム」です。今までは、二つの記事を掲載してきました
 が、基本的には一つになります。また、季節に合ったスタッフの記事や、
 皆さんからの投稿もこのコーナーに掲載をしたいと考えています。どうぞ、
 ご遠慮なく投稿してくださいね。お持ちしています。

  この後は、飛鳥情報・編集後記と続きます。
  スタッフもリニューアルを期に、一層頑張って記事作りに励みますので、
 これからの飛鳥遊訪マガジンも、どうぞご期待ください。

  なお、飛鳥遊訪マガジンは、奇数週金曜日に発行してきましたが、完全
 隔週(金曜日)発行となります。よろしくお願いいたします。
 

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┏━┓INDEX
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    1:ただ今、飛鳥・藤原修行中!    ゆきさん
    -----------------------------------------------------------+
    2:両槻会からのお知らせ  
    -----------------------------------------------------------+
    3:飛鳥咲読             もも
    -----------------------------------------------------------+
    4:伏見の飛鳥やぶにらみ       伏見
    -----------------------------------------------------------+
    5:飛鳥情報
    -----------------------------------------------------------+
    6:編集後記
    -----------------------------------------------------------+

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┏━┓ただ今、飛鳥・藤原修行中!    ゆきさん
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「石神遺跡の瓦葺き建物(3)  -石神遺跡第21次調査から-」

  石神遺跡の瓦葺建物が斉明天皇の小墾田宮ではないということは、前回
 にお話ししました。その他に、公的施設に瓦を葺く例は、694年に完成
 する藤原宮をのぞいては、陸奥国の官衙などで7世紀末に遡る可能性があ
 る程度です。
  従ってやはり、石神遺跡の瓦葺建物は宮殿や役所などの公的施設ではな
 く、仏教施設に付随するものと考えるのが妥当のようです。

  石神遺跡から出土する大量の奥山廃寺式軒瓦からすると、奥山廃寺式軒
 丸瓦を金堂所用瓦とする奥山廃寺とはやはり密接な関わりがありそうです。
 奥山廃寺式軒丸瓦は、奥山廃寺のほかに、飛鳥寺、和田廃寺など、蘇我氏
 と関わりがあると思われるお寺で出土しています。しかしながらいずれも
 出土は少量で、石神遺跡ほど多くの奥山廃寺式軒丸瓦は出土していません。
 現在奥山廃寺式軒丸瓦は、21回に渡る石神遺跡の調査で77点出土して
 おり、奥山廃寺で出土した115点に迫りそうな量です。飛鳥の寺院にお
 いて、異なるお寺同士で所用瓦の文様がここまで重複するのはかなり特殊
 な例で、両者の密接なつながりがうかがえます。

  奥山廃寺の比定に関しては、長らく逸名の寺院とされてきました。しか
 し、近畿大学の大脇潔先生が瓦の同笵関係や立地を理由に蘇我氏の傍系氏
 族の寺とされたのち、奈文研の小澤毅さんが小墾田の地が飛鳥川右岸と判
 明したことをきっかけに奥山廃寺=小治田寺(小墾田寺)説を唱えられま
 した。さらに大脇先生は、小澤さんの説に同意されるとともに、奥山廃寺
 寺域東北隅の井戸から出土した墨書土器が「少治田寺」と書かれている可
 能性を指摘され、現在は小墾田氏の氏寺である小治田寺=奥山廃寺とする
 見方が有力です。
  小墾田氏は蘇我氏の傍系氏族のひとつです。大脇先生は、蘇我稲目の向
 原の家が豊浦寺に受け継がれたように、彼が欽明天皇から与えられた仏像
 を安置したとされる小墾田の家が小治田寺に受け継がれたとする可能性ま
 で示唆されておられます。

  以上のことや、四天王寺式をとると考えられる奥山廃寺の伽藍配置、金
 堂所用軒瓦の年代観などを考えても、奥山廃寺=小治田寺である可能性は
 高いと思われます。
  では奥山廃寺=小治田寺とするならば、石神遺跡の瓦葺建物は一体どの
 ような性格の建物だったのでしょうか?

  小墾田と関わりの深いお寺とすれば、『東南院文書(*)』に出てくる
 小治田禅院の記事があります。この文書には小治田禅院に嶋宮の奴婢が住
 んでいたという記事があり、宮に所属する公的な奴婢を使役していること
 から、小治田禅院は、小墾田氏の氏寺である小治田寺とは別の皇室関係の
 仏教施設ではないかという指摘があります。
  この指摘は石神遺跡の性格からもぴったりあてはまるような気がします
 が、残念ながら、記事の年代は奈良時代。7世紀前半には小治田禅院は石
 神遺跡にあり、その後斉明朝には別の場所に移動して奈良時代まで存続し
 たという想定もできなくはないですが、現時点ではあまりにも証拠は不十
 分です。

  小墾田といえば、もうひとつ。先ほど触れた蘇我稲目の小墾田の家があ
 ります。しかしながら、蘇我稲目が活躍した時期、石神遺跡の大部分は地
 盤の緩い沼地もしくは流路だったと考えられており、7世紀に入るまであ
 まり活発な土地利用もみられません。このことからも、小墾田の家を受け
 継いだ捨宅寺院でもなさそうです。

  やはり、現時点では石神遺跡の瓦葺建物は、軒瓦の文様からも蘇我氏の
 影響の強い仏教施設という以外、なかなか手がかりはつかむことは困難で
 す。
  また、瓦葺建物と同時期に存在する周辺遺構など、瓦葺建物を取り巻い
 ていた当時の様相もあまりわかっていません。今後、これまで確認されて
 いる遺構を再検討するなかで、斉明朝の饗宴施設以前の石神遺跡の様相を
 検討する必要があります。
  石神遺跡の瓦葺き建物に関する問題はまだまだ山積みのようです。
                               おわり 

 *東南院文書
  明治年間に東大寺から皇室に献納された東大寺文書の一部
  東南院(東大寺子院)に保管されていた奈良から平安期に渡る記録


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┏━┓両槻会からのお知らせ
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┗━┛           両槻会サイト http://asuka.huuryuu.com/

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 ■ 第16回定例会のご案内
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  橿原考古学研究所の清水昭博先生・岡田雅彦先生をお招きして、第16
 回定例会を下記日程で開催します。

  開催日  :9月12日(土)  
  演 題 :飛鳥瓦の源流
        ‐百済、新羅、高句麗、そして中国南朝‐

  講演会講師 :清水昭博先生(橿原考古学研究所 主任研究員)
  事前散策解説:岡田雅彦先生(橿原考古学研究所)

  会 場 :飛鳥資料館講堂 
  開 演 :午後1時30分予定 
  定 員 :40名 
  参加費用:1,000円 (飛鳥資料館入館料別) 

  定例会当日の午前中に、恒例となりました関連遺跡を事前散策として巡
 る予定をしています。今回の事前散策には、講師の清水先生と、同じく橿
 原考古学研究所の岡田雅彦先生が同行して下さいます。
  皆さんのご参加をお待ちしております。
  
 第16回定例会案内ページ
  http://asuka.huuryuu.com/yotei/teireikai-16/yotei-16.html 


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 ■ 両槻会文化祭 ー 飛鳥を翔けた1000日の軌跡展 ー 
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  この度「飛鳥を翔けた1000日の軌跡展」と銘打った文化祭を開催す
 ることにいたしました。
  両槻会設立より1,000日が経過しました。これまで定例会毎に作っ
 てきました資料の展示や飛鳥検定の模擬受検などを通して、両槻会の活動
 をご紹介したいと思っております。
  また、四季折々の飛鳥の素顔を記録した写真や手作りの品々など、スタ
 ッフや参加者の作品も合わせて展示(一部販売)致します。
  スタッフも交替で詰めています。飛鳥散策の折りに、是非お立ち寄りい
 ただければと思います。

  開催期間:10月8日から10月12日まで。
  開催場所:Shop & Gallery「 輪-Rin 」
       明日香村岡385-4 (岡天理教会前)
         http://web1.kcn.jp/rin
  展示時間:10;00~16:00まで
  観覧  :無料
  お問合せ:両槻会事務局 asukakaze2@gmail.com

 文化祭予定ページ
  http://asuka.huuryuu.com/yotei/tokubetukai/tokubetukai-3.html


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 ■「飛鳥」の写真大募集♪
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  両槻会文化祭「飛鳥を翔けた1000日の軌跡展」では、皆さんのお写
 真を募集しています。
  テーマは、「飛鳥」。飛鳥にちなんだお気に入りのお写真をお寄せ下さ
 い。(飛鳥地域で撮られた写真を対象にさせていただきます。撮影時期は
 問いません。)

 【募集要項】

  応募資格 : このメルマガをご覧の皆様全員(^^)
  応募方法 : 両槻会宛メールに添付 asukakaze2@gmail.com
  応募枚数 : おひとり様5枚まで
  サイズ  : 3Mまで
  締 切  : 9月30日
  展示方法 : デジタルフォトフレームを使ったスライドショー
         (自動的にリサイズされます。ご了承ください。m(__)m)

  お写真は、メールに添付して両槻会事務局まで送って頂くだけ♪
  両槻会文化祭に、貴方も是非参加してみませんか。(^^)

 文化祭予定ページ
  http://asuka.huuryuu.com/yotei/tokubetukai/tokubetukai-3.html


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┏━┓飛鳥咲読     もも
┃3┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┗━┛      ひとしひとひら http://gpeach.nobody.jp/index.html

  さて、前回までに花組・星組に始まる古代の初期瓦のお話をざっとさせ
 て頂きました。飛鳥寺創建に始まる「素弁」の次には、「単弁」と呼ばれ
 る極短い期間だけ使用された瓦当文様の時期をむかえます。
  ここまで約半世紀。

 瓦当文様の変遷
 http://asuka.huuryuu.com/bunko/phot/siryou/kawara-zusiki2.gif

  明日香村の外れ、住所で言うと桜井市山田にある「大和・山田寺跡」を
 ご存知でしょうか。飛鳥時代の回廊が三間分丸ごと出土したことで有名な
 あの山田寺です。発願者は、649年に謀反の罪で自害して果てた持統天
 皇の祖父・蘇我倉山田石川麻呂。
  今から十年ほど前、整備されたこの山田寺の跡地を訪れたことが切っ掛
 けで、σ(^^)の瓦好きが始まりました。この瓦当文様が「単弁」と呼ばれ、
 「山田寺式」と言われるなんていうことは、ずっと後に知るのですが。
 この山田寺の瓦、とっても綺麗なんですよ♪(この感覚がおかしいとよく
 言われます。^^;)

 山田寺式軒瓦(飛鳥資料館展示品・無断転載・転用禁止)
 http://asuka.huuryuu.com/bunko/phot/siryou/yamada-kawara.jpg

  先に書いたように、この山田寺式が現れるまでの瓦当文様は「素弁」と
 呼ばれるもので、山田寺式の「単弁」を挟み、その後に「複弁」と呼ばれ
 る皆さんよくご存知の川原寺や藤原宮で使用された文様へ移っていきます。

 参考画像:素弁・単弁・複弁それぞれの蓮弁イメージ図(もも画)
 http://asuka.huuryuu.com/bunko/phot/siryou/renben.gif 

  山田寺は、「上宮聖徳法王帝説」という平安時代の書物の裏書に創建次
 第が書き残されています。それによると、造営開始は641年。出土遺物
 や遺構、各種史料ともほぼ一致する年代で、これは間違いないだろうとさ
 れています。つまり、山田寺式と言われるこの瓦当文様が現れたのもこの
 頃。古代史で年代を把握するのが苦手なσ(^^)は、これを知って狂喜乱舞。
 (大げさ(笑))

  ま、こういう風に瓦の文様などで年代を抑えられるものは、当然この山
 田寺の瓦当文様だけではないのは、今までの咲読にも書かせて頂きました
 が、古代史や瓦に興味を持ち始めたばかりのσ(^^)には、この「山田寺」
 が何もかもの基準になったのは確かです。だって、好きなものを基準に出
 来るって嬉しいじゃないですか!(^^) 
  ですが、この後この基準がいかに大きな間違いであったかに気づくので
 す。が、時既に遅し・・・。古代史の中で、「山田寺よりも古いか、新し
 いか」の基準でモノを見ると、明らかに山田寺より新しいものが多いに決
 まってますよね。(>_<) 

  この他に、出土瓦から創建年代が推定できる寺院として有名なところで
 は吉備池廃寺なんていうのがあります。近年では、ここが百済大寺跡だと
 言われていますが、ここから出土した軒丸瓦の瓦当文様(吉備池廃寺式)
 がこれまた山田寺のものとよく似ています。

  違いは、「蓮弁」の先っちょの尖がり具合程度。とある本に、「先端の
 尖がった方が古い様式」なんて風に書いてありまして、ヒネクレ者のσ(^^)
 は、「そんなの誰が決めてん!百済大寺の建立が639年って言われてる
 から、そういうことにしたんちゃうん!?」なんて、畏れ多いことを心の
 中で思ったりしてました。(笑)  

 参考画像:吉備池廃寺式軒丸瓦
(海会寺出土品:史跡海会寺古代史博物館収蔵品・無断転載・転用禁止)
  http://asuka.huuryuu.com/bunko/phot/siryou/kibiikehaijisiki.jpg

  が・・この吉備池廃寺と山田寺で使用された軒平瓦の間にも、これまた
 面白い前後関係があることが別の本に載ってましてですね。こういうのが
 楽しいんですよね。(笑)
  ま、これも話せば長くなるので、ご興味のある方は、うちのサイト「ひ
 としひとひら」「古代の瓦と寺」の「単弁」のページをご覧ください。m(__)m

 参考:単弁  http://gpeach.nobody.jp/kawara/tanben.html

 「なんか分かり易いやん♪」と安易な思いで、山田寺を出発点としたもも
 の瓦追いがここから始まります。
  他の古代寺院が伽藍整備や修復の度に瓦当文様が変わるのに対し、山田
 寺の瓦は、乙巳の変や発願者石川麻呂の死をはじめ、壬申の乱、白村江の
 戦いなど様々な時勢の変化を越え、発願から約40年後に、堂宇すべての
 瓦当文様を「単弁蓮華文(山田寺式)」で統一して完成されているんです。
 なんか凄いやん♪と、ここでまたまた狂喜乱舞(笑)(この背景には、孫
 の持統天皇の存在が大きかったともされていますが・・真相は、どうなん
 でしょう?)
  とまぁ、こんな風に山田寺の瓦を切っ掛けに「蓮華文」や「唐草文」な
 んていう文様を追いかけはじめて、まるでパズルのピースをはめていくよ
 うに「この文様はいつ?どこ?」なんてことばかりやっておりました。(笑)

  最初にも書きましたが、飛鳥寺創建から、つまり古代日本で造瓦が始ま
 ってから、この山田寺までは約60年ほど。歴史と言う長いスパンで見る
 と、60年なんてほんの束の間の出来事になってしまいます。が、この半
 世紀あまりの間に、瓦はコロコロと瓦当文様を変えるのです。でもそのお
 陰で、素人にも分かり易い!(^^) ・・・ちなみに、この後に現れる「複
 弁」の代表である「藤原宮式」なんて、パッと見は同じに見えるし、識別
 のために付けられた名前は4桁の数字だし。もう手も足も出ません。(>_<)

  土から出てきた直系20cm前後の古代の焼き物である瓦は、何か言葉
 を話してくれるわけではありません。でも、じっと図録なんかを眺めてい
 ると、人の意思の入った文字記録よりも、ホッとするように思うんですが。
 変ですかね。(^^ゞ


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┏━┓伏見の飛鳥やぶにらみ     伏見 
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  前回(54号)は、平城京=「ふるさと」という認識が強くあり、その
 「ふるさと」という言葉は、「古い」ということに重い意味があることを
 お話ししました。
  つまり平城京は、「ふるさと」=「古い京」と呼ばれていたわけです。
 そのことを念頭に置きますと、次の歌は様々なことを考えさせます。これ
 も『古今和歌集』に入っている歌です。

    ならのみかどの御うた
  ふるさととなりにしならの都にも色はかはらず花は咲きけり(春下・90)

  「ならのみかど」は、平城天皇を指します。平城という名からしても平
 城京と深く関係を持つ天皇ですが、平城は、平安遷都を行った桓武の第一
 子として、宝亀五(774)年に誕生。大同元(806)年、桓武崩御の
 後を承けて即位したものの、同四(809)年四月一日に位を弟の嵯峨に
 譲ります。しかし、寵姫・藤原薬子に唆されたためか、十二月四日に平城
 京に遷り、弘仁元(810)年九月六日には、平城京への遷都を命じます。
 この期に及んで、嵯峨天皇を中心とした朝廷側は、平城と対決。結果、薬
 子の兄・仲成は射殺され、薬子は自害、平城は出家することになります。
 いわゆる薬子の変です。変後も平城は、平城京に留まったらしく、天長元
 (824)年に崩御します(なお、平城天皇については、最近、人物叢書
 の一冊として春名宏昭『平城天皇』(吉川弘文館・2008年)が刊行さ
 れました。独自な視点で平安初期の政治史が描かれています)。

  このように、平城京と関わりが深い天皇の歌が、先にあげたものです。
  ふるさととなってしまった平城京にも、色は変わることなく花が咲いた
 のだなぁ、というこの歌、詠まれた時期は分かりませんが、いかにも平城
 天皇にふさわしいといえましょう。

  この歌で注意したいのは、やはり上句、「ふるさととなりにしならの都」
 です。「なりにし」(なってしまった)と完了形でいうのは、もはや現在
 の都となり得ず、古き旧都でしかない平城京のことを端的に表していると
 いえましょう。
  作歌時期が、長岡京、あるいは平安京遷都の時であれば、都が遷ってし
 まい、八世紀の歴史の中心にあった平城京も、ついに旧都となってしまっ
 た、という感慨を表すでしょうし、平城が出家して以後なら、平安京から
 の還都を目論みながら果たせず、平城京は古き京でしかなくなってしまっ
 た、という嘆きにもなるでしょう。事実、この薬子の変の直後に、桓武天
 皇が平安京を「万代の宮」と定めたことを、嵯峨天皇が再確認したことに
 よって、平安京が都として定まるのです。まさしく、その時点で、平城京
 は、「ふるさと」となってしまったのです。

  平城京は、「ふるさと」=古き京として位置づけられました。これを、
 平安京から見れば、古き体制からの訣別とでもいえましょうか。平城京は、
 平安遷都まもない人々にとっては、「日本人の心のふるさと」などといわ
 れる場合の「ふるさと」とは意味合いがかなり異なる「ふるさと」として
 あったのです。


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┏━┓飛鳥情報
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 ■ 近つ飛鳥博物館
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             http://chikatsu.mediajoy.com/index_j.html

  平成7年度から毎年開催されている「発掘された日本列島」が、近つ飛
 鳥博物館で開催されています。
  旧石器時代から近代までの20遺跡、約610点の出土遺物やパネルが
 展示されています。また、テーマ企画として「特別史跡平城宮跡第一次大
 極殿」も行われています。

「発掘された日本列島 2009」

  開催期間:9月23日まで(水・祝)
      ( 月曜休館、ただし9月21日(月・祝)は開館)  
  開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで) 

 発掘された日本列島2009案内ページ
 http://chikatsu.mediajoy.com/2009_summer2/index.html


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 ■ 橿原考古学研究所付属博物館 
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              http://www.kashikoken.jp/museum/top.html

  2010年の平城遷都1300年祭の開催にあわせて、平城京などから
 出土した奈良時代の遺物展示、それに関連するトークショー全7回の第2
 回目が行われます。

「菅谷所長と語る!平城京とその時代」

  第2回ミニ展示「井戸と暮らし」 
  会 期 : 9月5日~23日 
  会 場 : 奈良県立橿原考古学研究所附属博物館 講座室 

 第2回所長トーク 
  開催日 : 9月19日(土)
       「平城京と井戸」
         菅谷橿原考古学研究所所長VS大西貴夫氏
  会 場 : 橿原考古学研究所1階講堂にて
  時 間 : 13:00~14:30(聴講無料) 

 「菅谷所長と語る!平城京とその時代」
  http://www.kashikoken.jp/museum/top-koushin/tenrankai/images/1300omote.pdf


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 ■ 飛鳥資料館 
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             http://www.nabunken.go.jp/asuka/index.html

  「夏期特別展 甦るクメール文明」が今月30日(日)まで開催されて
 いる飛鳥資料館の秋季特別展の予定が出ています。

 平成21年度 秋期特別展
 『北方騎馬民族のかがやき 三燕文化の考古新発見』

   期 間:10月16日(金)~11月29日(日)(予定)
       (期間中無休)

  4世紀初頭から5世紀中葉まで、中国遼寧省西部を中心に勢力を誇った
 「燕」の文化について、日中共同研究の成果が紹介されます。また、三燕
 文化の考古資料や、その影響を受けた日本の出土品もあわせて展示される
 ようです。
  詳しい内容が分かり次第、またお知らせします。


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┏━┓編集後記  もも
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  リニューアルした飛鳥遊訪マガジンは、如何でしたでしょう?記事の掲
 載順が変更になって見づらい?区切りにと入れてみた罫線が邪魔?・・・
 と、小心者の編集担当は、皆さんの心の声にドキドキしております。^^;
  分かり易くて、伝わりやすい紙面(紙ではないですが)を目指してます。
 ご意見・ご感想など頂ければ嬉しいです。m(__)m 

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 ご意見ご感想は、http://form.mag2.com/viuounelio
  または、両槻会事務局まで (asukakaze2@gmail.com)
          
         登録/解除は http://www.mag2.com/m/0000259444.html
         発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/

             発行:両槻会 http://asuka.huuryuu.com/ 
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