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飛鳥地域の歴史・文化・景観が好きな皆さん♪「両槻会」は、そんな皆さんと一緒により飛鳥を楽しもうと活動しています。飛鳥遊訪マガジンでは、歴史だけではない飛鳥の魅力もお届け出来ればと思います。皆さん!ご一緒に、もっと飛鳥を楽しみませんか♪

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2009/06/19

飛鳥遊訪マガジン Vol. 054

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◆◇◆       飛鳥遊訪マガジン Vol. 054 (2009.6.19.)
◇◆
◆         飛鳥好きの貴方に贈るメールマガジンです。
           両槻会のイベントもご紹介します。

                           両槻会 http://asuka.huuryuu.com/
                               
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  飛鳥でも田植えが進み、残すは稲渕の棚田オーナーさんの田植えイベント
 だけになってきました。真神原は早苗がそよぎ、浅い緑色に染まっています。
 菜の花やレンゲの絨毯も綺麗ですが、早苗田も心落ち着く風景です。頼りな
 げな早苗田の上を若いツバメやケリが滑空して、一つ一つの田に影を落とし
 て飛び去ります。歩いてみると暑いのですが、この時期の飛鳥もとっても良
 いですよ。早苗田を渡る風を感じながら、皆さんも歩いてみませんか。
  新型インフルエンザで先送りされた修学旅行や団体旅行なのでしょうか、
 この時期にしてはたくさんの観光客が来られています。緑に染まる古き都を、
 楽しんでもらえれば良いのですが。

  飛鳥遊訪マガジンが皆様のお陰をもちまして、大きな評価をいただきまし
 た。飛鳥遊訪マガジンを発行していますメルマガシステムの一つ、「メルマ」
 の総合ランキングにおいて、全60,000紙の中で5位にランクアップされ
 ました。読者の皆さん、ありがとうございます。
  実用的なメルマガでもありませんし、特典があるわけでもありません。飛
 鳥という狭い範囲を扱ったメルマガですのに、大規模なメルマガに混じって
 評価をしていただけました。
  これは、発行部数のランキングではありません。読者の皆さんの評価が基
 準になったランキングです。ですから、とても嬉しく思いました。大きな名
 誉をいただきました。購読していただいている皆様、ありがとうございます。
 発行者であります両槻会事務局だけでは、とてもこのような評価はいただけ
 ません。ご寄稿くださいます先生方に、心よりの感謝を申し上げます。

  今号も頑張りました。それぞれにお好みの記事を見つけてくださると嬉し
 く思います。今後とも、飛鳥遊訪マガジンをよろしくお願いいたします。m(__)m
                              (風人)

┏◆━index ━━◆◇◆

 〈1〉寄稿    ・・・飛鳥・藤原の考古学      / あい坊 
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 〈2〉飛鳥話 NO.1・・・ネコと歩こう飛鳥の畦道   / 笑いネコ  
 --------------------------------------------------------------------
 〈3〉飛鳥話 NO.2・・・伏見の飛鳥やぶにらみ     / 伏見  
 --------------------------------------------------------------------
 〈4〉飛鳥咲読                   / 真神原風人 
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 〈5〉飛鳥情報 
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 〈6〉両槻会からのお知らせ 
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 〈7〉編集後記
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 〈1〉新 益 京(藤原京)の 運 河 2
         −藤原京の堀川と市を考える−   / あ い 坊
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  藤原宮の造営運河は、中の川から分岐し、米川に接続しています。
 この「中の川」は藤原京時代の堀川と考えられます。次の平城京や平安京に
 も堀川があり、東市や西市への物資の輸送に利用されていました。このこと
 からみても、藤原京にも堀川があった可能性があり、それが中の川と考えら
 れます。中の川は香具山の西側を直線的に北流して横大路ちかくで東西に流
 れる米川に合流します。この旧流路跡が奈良文化財研究所調査部の敷地で見
 つかっており、東三坊大路に沿って、幅10m、深さ2mで、ほぼ直線的に
 流れています。川沿いには「堀川」の地名も残っており、その掘削は7世紀
 中頃まで遡るようです。奈良時代にも大和国の「香山正倉」がここにあり、
 やはり水運利用の要所であったことがわかります。つまり藤原京の堀川とし
 ても、機能していたことが伺えます。

  中の川が流れ込む米川も横大路に沿って西流しており、その後は下ツ道に
 沿って北上しています。このことから、旧河川を改修したり、藤原京の条坊
 道路や幹線道路に沿うように、流路が規制された可能性が考えられます。

 参考図:運河と市
 http://asuka.huuryuu.com/magazine/photo/aibou/unga-iti.png

  これらの水運を利用した藤原京の市の場所については、よくわかっていま
 せん。しかし、北面中門ちかくの調査で木簡が出土しており、宮から市に行
 くのに、北面中門あるいは北面東門を通行していたことがわかりました。つ
 まり藤原京の市は宮の北側にあったことがわかります。平安京の東市には守
 護神として市杵島姫を祭っています。藤原京域においても市杵島神社が存在
 します。横大路と中ツ道との交差点付近、下ツ道と横大路の交差点の北方で
 す。前者は中の川と米川の合流地点にちかく、後者は下ツ道と米川の合流地
 点にちかいことから、水運の利便性も考えられ、藤原京の市の有力な想定地
 といえます。

  このように藤原京の運河は、物資の輸送に利用されていました。これを最
 も象徴しているのが、市の位置であるといえます。


┏◇◆━━━━━━━━━━
 〈2〉ネコと歩こう飛鳥の畦道 / 笑いネコ
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇━━━━

  6月になりました。梅雨入りもしました。
  が...雨があまり降りません!
  歩き回るには結構なことなのですが、田植えを済ませた田圃では、水の管
 理に気を使うことでしょうね。
  田圃といえば、稲渕の棚田でもこの週末がオーナーさん達の田植えです。
 お天気が気になりますね...見ている分には、雨の中の田植えって絵にな
 るんですけど。(^_^;)

  今回は、そんな田圃や周辺の溝に育つ植物をご紹介しましょう。
  夏の本薬師寺周辺でお馴染みの「ホテイアオイ」は、南アメリカが原産の
 帰化植物で、暖地では越冬しますが、一般には1年草扱いされています。花
 の時期は6月から10月なので、咲いていても良い時期ではありますが、本
 薬師寺周辺で見られるのは、恐らく7月になってからでしょう。水中の窒素
 やリンを吸収する力が強いので、最近では池沼の浄化用に栽培しているとこ
 ろもあるそうです。

  稲渕の棚田では、毎年案山子祭りの頃に「ミズアオイ」が見られますが、
 あれも栽培しているようなので、現在はまだ植えられていないかもしれませ
 ん。自生種は絶滅危惧種です。

 「ホテイアオイ」「ミズアオイ」
 http://www.asukanet.gr.jp/warainekonoheya/zukan/chiiki/asuka/asuka-B2.html

  「オランダガラシ」は、あちこちの溝に生育しています。丁度花の見頃♪
  で、これも原産地はヨーロッパで帰化植物、「クレソン」という名で肉料
 理の付け合わせや、サラダとして食べている、あれです。

 「オランダガラシ」
 http://asuka.huuryuu.com/magazine/photo/54/orandagarasi.jpg

  「タガラシ」の黄色い花はそろそろ終わりで、この時期に見られる同じよ
 うな花は、ほとんどが「キツネノボタン」か「ケキツネノボタン」です。こ
 の「キツネノボタン」と「ケキツネノボタン」の区別は、葉や茎に毛が多い
 のが「ケキツネノボタン」ということなのですが、余程近寄らないと分かり
 ません。しかし、花が終わって実が生ると簡単につきます。実の棘の先が曲
 がっているのが「キツネノボタン」で、真っ直ぐなのが「ケキツネノボタン」
 です。いずれも有毒植物です。

 「タガラシ」「キツネノボタン」
 http://www.asukanet.gr.jp/warainekonoheya/zukan/chiiki/asuka/asuka-Y1.html

 「ケキツネノボタン」
 http://asuka.huuryuu.com/magazine/photo/54/kekitunenobotan.jpg

  「ミゾソバ」や「オモダカ」は、もう少し後にならないと花は見られませ
 んが、そろそろ繁殖し始めているので、今のウチに見つけておくと良いかも
 しれません。
  「ミゾソバ」の葉は、「ソバ」に似た形で、田圃の脇の水路を覆い尽くす
 ように繁殖します。「オモダカ」は昨年夏にメルマガ28号でご紹介しまし
 たが、田圃の中に生え、独特の3つに分かれた葉っぱを持った植物です。

 「ミゾソバ」
 http://www.asukanet.gr.jp/warainekonoheya/zukan/chiiki/asuka/asuka-R1.html
 「オモダカ」
 http://asuka.huuryuu.com/magazine/photo/54/omodaka.jpg

  在来種の「カワヂシャ」よりも、「オオカワヂシャ」というヨーロッパか
 らアジア北部が原産の帰化植物の方が、最近何処の溝でも繁殖しているよう
 です。
  この二つを区別するには、葉っぱの縁を見てください。大きいギザギザが
 あるのが「カワヂシャ」で、ギザギザが細かく遠目ではつるっとしているよ
 うに見えるのが「オオカワヂシャ」です。花も、「オオカワヂシャ」の方が
 色が濃く大きくてよく目立ちます。

 「オオカワヂシャ」「カワヂシャ」
 http://www.asukanet.gr.jp/warainekonoheya/zukan/4-size-mini/ao-murasaki4-1.htm

  さて、今回はこれくらいで...みなさんご一緒に探してみませんか?
  梅雨時の飛鳥を、水辺の植物を観察しながら歩くのも一興かと...(^_^;)

  ━━━◇『笑いネコの部屋』
    http://www.asukanet.gr.jp/warainekonoheya/

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 〈3〉伏見の飛鳥やぶにらみ     / 伏見 
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  今回は、飛鳥というよりも、奈良=平城京を、平安人がどのように思って
 いたかについて、少しお話しします。前回もそうでしたが、どんどん飛鳥か
 ら離れていきます…

  「奈良は日本人のふるさと」は、よく聞くフレーズです。平安時代の人も
 奈良を、またその京である平城京を「ふるさと」と呼んでいたようですが、
 現在の私たちがいうところの「ふるさと」とはニュアンスが異なっているよ
 うです。
 『古今和歌集』に見える歌を見ていきます。

    奈良の京にまかれりける時に、宿れりける所にてよめる 
                        坂上是則 
  み吉野の山の白雪つもるらし
      ふるさとさむくなりまさるなり  (325)

  かの坂上田村麻呂の末裔といわれる坂上是則が、平安京から平城京へ下り、
 宿で詠んだ歌です。

 「吉野の山の白雪が積もっているらしい、ふるさと=奈良の京は寒さが増し
 ている」というような歌です。内容は非常に分かりやすいですね。

  吉野山に雪が積もったからといって、平城京が寒くなるわけではないでし
 ょうが……まあ、京都の人からすれば、近いのかもしれません。それ程、吉
 野山には寒いというイメージがある、ということでもあるのですが、それは
 ともかく、この歌では、「奈良の京」(平城京)を「ふるさと」と呼んでい
 ます。従って、この「ふるさと」は、「故郷」ではなく、「旧都」の意であ
 ることは確かです。この歌が詠まれたときの都は、平安京であり、平城京は、
 古き都なのです。その意味で「ふるさと」と呼ばれているのです。この「ふ
 るさと」に、現代語で意味する「故郷」を想起することは難しいと思います。

  次の歌は、平城京=「ふるさと」という観念を強く表すとともに、あまり
 肯定的でないイメージも示しています。

    初瀬にまうづる道に、奈良の京に宿れりける時よめる 
                         二条 
  人ふるす里をいとひて来しかども
      ならの都も憂き名なりけり   (986)

  作者・二条については、源至の娘という以外わかっていませんが、初瀬詣
 の途中に、平城京に泊まった時の歌です。

  「人を古びさせる里を厭うてここまでやってきたのに、奈良の都もつらい
 名前であったんやなあ」といった歌です。「人」とは、自分のことを指すの
 でしょうが、「私を古びさせる」とはどういうことでしょうか?
  恐らく、男(恋人、あるいは夫)から古い女にされた、ということでしょ
 う。男に新たな恋人ができたのかも知れません。そんな「里」をいやに思っ
 て、初瀬へ行こうとしたところ、その途中、平城京に泊まります。ところが、
 その平城京も「憂き名」、つまり、自分にとってつらい名前だというのです。
 なぜ平城京が「憂き名」なのでしょうか?

  二条がいやがっていたのは、「ふるす里」です。「ふるす里」と口に出し
 てみてください。

  「ふるす里」「ふるす里」「ふるすさと」……「ふるさと」

  そうです、「ふるす里」とは、つまり、「ふるさと」なのです。そして、
 先ほどの歌にも詠まれていたように、平城京とは「ふるさと」でした。つま
 り、「ふるす里」を嫌がって出て来たのに、やってきたこの京もまた「ふる
 さと」(ふるすさと)であったというのです。

  この歌は、平城京=「ふるさと」という認識が強くあるからこそ成立する
 歌であるといえます。そしてまた、「ふるさと」という言葉は、「古い」と
 いうことに重い意味があることも分かります。自分が古くされたのと同じよ
 うに、平城京も古くなってしまった京なのです。

  長くなってきましたので、続きは次回で。


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 〈4〉 飛鳥咲読  / 真神原風人
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  飛鳥咲読も4回目になりました。これまでは、飛鳥時代にはどのような武
 器が使われていたのかを見てきました。今回は、それらの武器で武装した兵
 士達が、どのように組織化されていたのかを見てみようと思います。

  飛鳥時代に入り、東アジアの情勢は風雲急を告げます。当時の日本は、朝
 鮮半島に軍事を含めた介入をしていましたが、その軍事力は決して整備され
 たものではなく、地方豪族(国造)などが編成した軍隊を遠征などの必要に
 応じて中央政府が用いているような状況でした。武装もバラバラで、訓練も
 行き届かないこのような軍隊では、唐などの優れた武装と組織化された軍団
 に対処することは出来なくなってきます。我国は、このような情勢を乗り切
 るため、国家権力の集中と軍事力の強化を図らなければならなくなります。
 中央集権と律令体制の確立は、軍事力の再編成の面で、もっとも急がれたテ
 ーマであったでしょう。
  とりわけ、白村江の戦いの敗戦や壬申の乱は、その必要性をいやが上にも
 増したのではないでしょうか。日本書紀天武13年(684)4月5日『詔
 して、「そもそも政(まつりごと)の要は軍事(いくさのこと)なり、それ
 ゆえ文武官の人々は、だれもが武器を使い、馬に乗れるように努めよ。馬や
 武器、それに本人が着用する物も、一つ一つ揃えておくように努めよ。馬の
 ある者は騎兵とし、馬のない者は歩兵とし、それぞれ訓練をつんで集会にさ
 しさわりのないようにせよ。・・・」』
  これは、有名な天武天皇の詔ですが、軍事力の底上げを図っているように
 思われます。この後、大宝律令で細部に及ぶ規定が成文化され、養老律令に
 受け継がれることになります。

  ほんの触りでしかありませんが、養老律令の軍防令を見てみることにしま
 す。軍防令は、76条から成ります。軍団の組織や兵士の装備・徴兵に関す
 る条文はもちろんのこと、兵糧や烽火に関することなども含め、非常に細か
 な規定を作っています。これに従わせられる人々の負担は、過酷なものだっ
 たと思います。

 律令制下の軍団構成図です。
 http://asuka.huuryuu.com/magazine/photo/54/gundan-kousei.png

  ( )内は、その指揮官の呼称になります。1,000人を1軍団としており、大
 毅(だいき)1名が軍団長で、小毅2名が補佐官と思えば良いでしょう。軍
 事行動での作戦単位として一番小さなものを「隊(たい)」としますが、さ
 らに一番小さなグループは5人組の「伍(ご)」と呼ばれ、装備や兵糧に関
 わる最小単位(10人)を「火(か)」と呼んでいます。
 
  彼等は、正丁と呼ばれる成年男性(20歳〜60歳)で、3人に1人の割
 合で徴兵されています。彼等の内、ある者達は宮の衛士となり、ある者は防
 人となって任地に赴きます。また、ある者は、地方軍団に編成され、そこで
 軍事訓練を受けることになります。集団に分けられ、60日間の訓練が義務
 付けられたようです。

  彼等の装備品を見てみることにしましょう。これらは、「備戎具条」によ
 り定められています。
 「各人に、弓1張、弓弦袋1口、副弦(そえつる)2条、征箭(そや=弓矢)
 50隻、胡祿(やなぐい)1具、大刀1口、刀子1枚、砥石1枚、藺帽
 (いがさ)1枚、飯袋(いいぶくろ)1口、水甬(みずおけ)1口、塩甬1口、
 脛巾(はばき=脛用脚絆)1具、鞋(からわらぐつ)1両。」とあります。
 この文章には続きがあり、「みな自身で備えさせること。欠けたり少なかっ
 たりしてはならない。行軍の日には、自分で全て携帯して行くこと。」徴兵
 されると、これらを個人で揃えなければならないわけです。
  さらに、10人ごとの「火」で、装備する物もあり、また兵糧となる糒
 (ほしいい)や塩も各人が倉庫に貯蔵を義務付けられます。いや〜!飛鳥時
 代に生まれなくて良かったとつくづく思います。(^^ゞ
  上記規定に見当たらない甲については、支給されていたようです。「従軍
 甲仗条」によると、軍に配備する甲仗は、戦いの経緯で失落した場合は弁償
 徴収を免除することとあり、細かな弁償の規定が設けられています。(^^ゞ 
 冑もこの規定に入るのでしょうか。

  ここで、気になることがあります。兵器を個人に持たせていることです。
 中央政府にとっては、裏返してみると驚異ではないのかと思えます。太刀や
 弓だけでは、さほどの武力にはならないと踏んでいたのでしょうか。
  「私家鼓鉦条」には、個人の家に置いてはならないものとして、鼓鉦・弩・
 牟(2丈=5.9mの矛)・「シャク〔矛偏に肖〕=1丈2尺(3.55m)の矛」・
 具装(馬の武装具)・大角(笛の一種)・小角・軍幡(軍旗類)を上げてい
 ます。つまり、強力な兵器は武器庫に保管して、必要に応じて貸し与えてい
 たようです。

  最後に、軍防令を見てきたわけですが、ここに書かれていることが100%
 実施出来ていたかどうかは分かりません。ただ、軍事力の整備や目指そうと
 していた軍の様子は、分かるのではないかと思います。

  さて、この咲読を読まれたころには、甘樫丘東麓遺跡の発掘成果が発表され
 ていると思います。現地説明会も迫っているでしょうね。(^^)
  そこで、次号は、甘樫丘東麓遺跡にも関わる、飛鳥の戦いの記録を探ってみ
 たいと思います。 

  ━━━◇『飛鳥三昧』
        http://sanzan.gozaru.jp/

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 〈5〉飛鳥情報
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 ◇━ 現地説明会・現地見学会のお知らせ

  この土日(20日・21日)に、平城と飛鳥で二つの現地説明会・現地見
 学会が続けて行われます。
  平城京では第1次第極殿院の内庭部、飛鳥では甘樫丘東麓遺跡です♪どち
 らも興味深い調査地になります。
  17日(火)から甘樫丘東麓遺跡のニュースが流れ始めました。高さ1m
 の城柵と思われる石垣をはじめ、7世紀前半から中頃と推定される遺構が検
 出されています。詳細は、両槻会ブログをご覧下さい。

 甘樫丘東麓遺跡発掘調査ニュース(両槻会ブログ)
 http://asuka33.blog.shinobi.jp/Entry/241/

  関西では、入梅後に暑い日が続きましたが、週間天気予報では雨の予報も
 でています。雨や暑さへの備えを充分にしてご参加ください。また、駐車場
 がないそうですので、公共の交通機関をご利用のうえご参加下さい。
 
【甘樫丘東麓遺跡(飛鳥藤原第157次調査)現地見学会】

  日 時 : 6月21日(日) 11時〜15時  ※小雨 決行
  場 所 : 高市郡明日香村大字川原 (国営飛鳥歴史公園甘樫丘地区内) 
  アクセス: 近鉄橿原神宮前駅東出口 奈良交通バス(明日香周遊バス)
         「飛鳥」バス停下車 南へ徒歩10分 

【平城第454次発掘調査(中央区第1次大極殿院内庭部)発掘調査の現地説明会】

  日 時 : 6月20日(土) 説明は13:30から1回 ※小雨決行
  場 所 : 発掘調査現場 
  報告者 : 都城発掘調査部 遺構研究室 研究員 大林 潤氏
 アクセス : 近鉄 大和西大寺駅北口 から東へ徒歩約20分
        または、JJR奈良駅行きバス 『平城宮跡』下車南へ徒歩5分

  地図などの詳細は、奈良文化財研究所トピックスをご覧下さい。
 
 奈良文化財研究所
  http://www.nabunken.go.jp/

:::::::::::::::::::::::::::::::::::

 ◇━ あすか塾(講演会)のご案内

  祝戸荘で行われるあすか塾の予定をご紹介します。季節がら、散策などが
 きつくなるこれからの時期は、屋内での講演会もお薦めです。

 ・7/11(土) 
  『唐墓壁画からみた高松塚古墳の年代』
         滋賀県立大学 名誉教授 菅谷文則氏
 ・8/8(土) 
  『飛鳥の古代寺院のなかの東アジア世界』
         橿原考古学研究所 総務企画部主任研究員 清水昭博氏 
 ・9/12(土) 
  『五条野(見瀬)丸山古墳の被葬者は誰か』
         国立歴史民俗博物館 名誉教授 白石太一郎氏
 ・10/3(土) 
  『飛鳥とその周辺地域の古代寺院と瓦』
         橿原考古学研究所 埋蔵文化財部 嘱託 岡田雅彦氏

  各講座に関する詳細は、下記アドレスをご覧ください。
 
  あすか塾セミナーのページ
   http://www.asuka-iwaidoso.com/event-list.html#lecture

  祝戸荘
   http://www.asuka-iwaidoso.com/index.html
 

   
┏◇◆◇◆◇◆━━━━━━━━━━
 〈6〉両槻会からのお知らせ
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇━━━━

 ━◆ 次号・飛鳥遊訪マガジン55号 発行日変更のお知らせ

  飛鳥遊訪マガジンが発行に利用していますシステムサイトが7月初めにリ
 ニューアルを行います。
  その影響で、次号(55号)の発行日を変更させていただくことになりま
 した。
  飛鳥遊訪マガジン55号の発行は、当初予定の7月3日から、翌7月4日
 に変更させて頂きます。ご理解のほどよろしくお願い致します。

:::::::::::::::::::::::::::::::::::

 ━◆ 第15回定例会のご案内

  奈良文化財研究所の豊島直博先生を講師にお招きして、第15回定例会を
 下記日程で開催します。定員を設けていますので、参加をご検討下さってい
 る方は、お早めにお申し込み下さるようお願いいたします。

  開催日  :7月11日(土)  
  演 題 :飛鳥時代の戦いと武器
        ‐大化改新の時、蘇我氏はどのような武器で戦ったのか?‐
  講 師 :奈良文化財研究所都城発掘調査部 豊島 直博 先生
  会 場 :飛鳥資料館講堂 
  開 演 :午後1時予定 
  定 員  :40名 (定員に達し次第締切)
  参加費用:1,000円 (飛鳥資料館入館料別) 

  また、講演会関連の遺跡を、事前散策として、講演会当日午前中に訪ねる
 予定です。詳細は下記アドレスをご参照下さい。

 第15回定例会予定ページ
 http://asuka.huuryuu.com/yotei/teireikai-15/yotei-15.html

:::::::::::::::::::::::::::::::::::

 ━◆ 両槻会文化祭開催のお知らせ

  両槻会スタッフが撮影した写真や手作りの作品を展示します。また、過去
 に行いました定例会当日の配布資料なども展示したいと思っております。
  ゆっくりご覧いただける展示会にしたいと思いますので、開催日に是非足
 を運んでください。スタッフが交代で詰めておりますので、お声をお掛けく
 ださい。

  開催期間 : 10月8日から10月12日まで。
  開催場所 : Shop & Gallery「 輪-Rin 」
         明日香村岡385−4 (岡天理教会前)
           http://web1.kcn.jp/rin
  展示時間 : 午前10時〜午後4時まで

  今まで定例会にご参加くださった皆さんの中で、10月7日(水)もしく
 はその直前の土日に作品を搬入、12日夕方に搬出が可能な方は、一緒に作
 品を展示させていただきます。その場合は、必ず事前に事務局までご連絡く
 ださいますようにお願いいたします。作品数は、お一人様一点とさせていた
 だきます。
  参加お申し込みのご連絡は、9月30日までにお願いします。

  お問い合わせ:両槻会事務局 asukakaze2@gmail.com


┏◆◇◆◇◆◇◆━━━━━━━━━━
 〈7〉編集後記
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇━━━━

  運河あり、花あり歌あり武器あり・・の両槻会ならではの号になりました。
 みんなバラバラにも見えますが、これが全部飛鳥に繋がる話だと思うと、凄
 いもんだなぁ〜と、今更ながらに思ったりします。お好みの記事はありまし
 たでしょうか?ご感想お待ちしています。(^^) 
  そうそう♪現地見学会もあるんですよね。こちらもまたご報告できればと
 思っています。                      (もも) 

  ┏━━◆◇◆━━━ ━━━ ━━━ ━━━ ━━━ ━━━┓
        
       発行 :両槻会 http://asuka.huuryuu.com/  
         飛鳥遊訪マガジンへのご意見ご感想は、
         http://form.mag2.com/viuounelio
               または
        asukakaze2@gmail.com 両槻会事務局まで

     登録/解除は http://www.mag2.com/m/0000259444.html          
          発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/  
  ┗━━━ ━━━ ━━━ ━━━ ━━━ ━━━◇◆◇━━┛


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