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飛鳥地域の歴史・文化・景観が好きな皆さん♪「両槻会」は、そんな皆さんと一緒により飛鳥を楽しもうと活動しています。飛鳥遊訪マガジンでは、歴史だけではない飛鳥の魅力もお届け出来ればと思います。皆さん!ご一緒に、もっと飛鳥を楽しみませんか♪

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2009/03/06

飛鳥遊訪マガジン Vol. 045

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◆◇◆       飛鳥遊訪マガジン Vol. 045 (2009.3.6.)
◇◆
◆         飛鳥好きの貴方に贈るメールマガジンです。
           両槻会のイベントもご紹介します。

                           両槻会 http://asuka.huuryuu.com/
                               
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  三月に入り、心なしか日差しも暖かさを帯びてきたように思います。三月
 の別名は<弥生:やよい>ですが、この由来はあまり知られていないですね。
 もちろん私もその一人です。安直ですがWikipediaで調べてみまし
 たら、草木がいよいよ生い茂る月「木草弥や生ひ月(きくさいやおひづき)」
 が詰まって「やよひ」となったという説が有力だと書かれていました。最近、
 古代の言葉や文字を見る機会が増え、日本語の美しさを再認識しているとこ
 ろです。「木草弥や生ひ月」この言葉(文字)一つでその情景がまさに今こ
 こに見えているかのように浮かんでくる・・・素晴らしいですね。難しい神
 様の名前はとても覚えられませんが、素敵な言葉なら心に響く。そんな歴史
 の入り方もアリじゃないかと、難しい話しが頭にちっとも残らない私は、や
 や開き直りも含めつつ思っている今日この頃です。(笑)

  さて、今回のメルマガは・・・近江先生の「飛鳥のみち・飛鳥へのみち2」
 は、「下ツ道(2) −悩み種との出会い」です。下ツ道で思わぬ物が発掘され
 た!!その経緯とその時の衝撃が・・・お〜っと、続きは記事を読んでくだ
 さい。(笑)「飛鳥話1」に、飛鳥の南玄関「高取・土佐町」から今では貴
 重になってしまった町家のひなまつりを。「飛鳥話2」では、ここ数年史跡
 整備の為の発掘調査が継続的に行われている京都・木津川縁にあったと伝わ
 る高麗寺跡のレポートと、木津川にちなんだ万葉歌のお話しを。「咲読」は
 いよいよ今週末に迫った「天空の里を訪ねる」のまとめとしまして、<天空
 の里>と呼んだいきさつ、そしてその時心に響いた風景を。当日ご参加の方
 は予習の意味で、当日行けないとお嘆きの方は、一緒に歩いている気分で読
 んで頂けたら、きっと面白さが倍増すると思います。どうぞ最後までゆっく
 りまったりと読んで下さいね。             (P-saphire)


┏◆━index ━━◆◇◆

 〈1〉寄稿    ・・・飛鳥のみち 飛鳥へのみち2 / 近江俊秀先生
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 〈2〉飛鳥話 NO.1・・・季節で巡る太古の飛鳥     / 河内太古
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 〈3〉飛鳥話 NO.2・・・ももと飛鳥と三十一文字と  / もも
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 〈4〉飛鳥咲読                       / 真神原風人 
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 〈5〉飛鳥情報 
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 〈6〉両槻会からのお知らせ 
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 〈7〉編集後記
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 〈1〉飛鳥のみち 飛鳥へのみち2
             橿原考古学研究所 主任研究員 近江俊秀先生
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「下ツ道(2) −悩み種との出会い」

  言い忘れたが、私は毎日、下ツ道をとおって職場に通っている。おそらく、
 私の家の干し場の下には下ツ道の東側溝の一部が埋まっているはずであり、
 そういった点でも、私にとって、もっともなじみの深い古道なのである。こ
 のもっともなじみの深い古道が、道路研究者を自負する私に、大きな悩みを
 与えることになろうとは・・・

  話は、去年の夏にさかのぼる。私は、ここ数年行っていた、奈良市内の道
 路拡幅に伴う発掘調査現場にいた。場所は、平城京左京三条一坊四坪、現在
 の奈良市三条大路三丁目だ。平城京の発掘調査を続けてきてつくづく思った
 のは、古代人の測量技術のすばらしさである。特に、平城京のまちは、「碁
 盤の目」のように整然と区画されており、個々の宅地を区画する道路の位置
 は、周辺の発掘調査成果を検討すれば、ほぼ正確な場所を事前に把握するこ
 とができるのである。逆に言えば、発掘調査をする前に、その場所が宅地の
 区画の中でどのような位置にあたるのかとか、道路跡が見つかるか否かとい
 うことが、わかるのである。
  この時の調査地は、ちょうど朱雀大路東側溝と三条大路北側溝が交差する
 場所であることがわかっていた。そして、朱雀大路東側溝から約22mの地
 点には、平城京朱雀大路がつくられる以前に存在した下ツ道の東側溝が存在
 することも、過去の調査データから、事前に把握していたのである。
  発掘調査は、事業用地の真ん中に水路があったため、朱雀大路東側溝と三
 条大路北側溝の交差点の検出を目的とした調査区と、下ツ道の東側溝の検出
 を目的とした調査区のふたつに分割して行うことにし、前者を私が、後者を
 一緒に現場を担当していた若手職員(「大和を掘る」で発表した奥井智子さ
 ん)が担当することになった。
  私の方の調査区は、順調に進み、出るべきところから朱雀大路東側溝が出、
 三条大路北側溝が出た。規模・構造も従前の調査事例から予測されていた内
 容で、予想どおり三条大路から朱雀大路へ渡る橋も見つかった。あとは、土
 の変化に注意しながら、丁寧に側溝の中に堆積している土を掘り下げるだけ。

  気持ちに余裕ができた私は、奥井さんの調査区にしばしば顔を出すことに
 した。そちらの調査区も、当初こそ理解に苦しんでいたようであるが、目的
 とする下ツ道東側溝を無事、見つけることができ、側溝を掘り下げる工程に
 達していた。側溝の規模や埋まっている土の状況などは、過去に周辺で行わ
 れた下ツ道東側溝の状況とほぼ一緒。
  過去の調査では、側溝内からは下ツ道の時期を示す遺物が出土した事例は
 皆無であった。そして目の前で掘り進められている側溝も、ほとんど底まで
 達していた。「やっぱり、時期がわかるような遺物は出ないか。これも当初
 の想定どおりだな」と思った矢先。側溝底のわずかな窪みの中から、須恵器
 の杯蓋が完全な形で出土した。時期はすぐにはわからなかった。しかし、側
 溝底にはりついた状態で出土した完全な形の須恵器。これは、下ツ道の時期
 の一端を示す遺物に違いない。
  ひととおりの観察と記録が終了して、取り上げられた須恵器を見て驚いた。
 その時の率直な感想は、「こんな古いものが出ていいのか?」であった。

  ━━━◇『橿原考古学研究所』
     http://www.kashikoken.jp/


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 〈2〉季節で巡る太古の飛鳥 / 河内太古
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「雛めぐり」

  古墳壁画で知られるキトラ古墳は、明日香村と高取町の町村界の阿武山に
 位置し、近鉄吉野線「壷阪山」駅から訪ねる方が「飛鳥」駅から歩くより早
 い気がします。現在の行政区画では、明日香村と高取町に線引きされ、キト
 ラは明日香村域になっていますが、飛鳥という歴史的地域感覚で捉えれば、
 高取はいわば飛鳥の南口にあたります。明日香村だと思って訪ねた古墳や遺
 跡が、行政区域としては高取町に属していることを知らずに廻っている人も
 多いのではと思われます。飛鳥めぐりの重要な地域にあるにもかかわらず、
 明日香村域に比べると、来訪者の感覚からは遠い位置にあるのかもしれませ
 ん。ひとつの要因には明日香村域のみが「飛鳥」だと捉えられていることに
 もあるような気がします。

  そんな現状を打開しようと、高取町ボランティアのみなさんが、行政に頼
 るのではなく地域のみなさんとともに、郷土の活性化に取り組んでいらっし
 ゃいます。
  そんな取り組みの一つとして、2年前から土佐町の街道沿いの町家に残る
 雛を飾ることで、高取を訪ねる人をもてなし、地域のみなさんの一体感にも
 つなげようと「町家の雛めぐり」イヴェントを始められました。町家の雛飾
 りは、各地で行われていますが、高取・土佐町の雛めぐりは、なんと三月の
 1ヶ月間にもわたるロングラン・イヴェントであり、今年で3回目を迎えて
 います。

  今年の参加町家は79カ所に及び、地域の人々の熱い思いが伝わるイヴェ
 ントとして、回を重ねるごとに賑わいを見せています。今年は、街道沿いの
 民家の前に数多くの菜の花のプランターが置かれ、雛飾りとともに春の息吹
 を訪れる人に伝えようとの意気込みが感じられました。
  1ヶ月にもわたって、雛を飾って来訪者を迎えるのは、各家にとっては相
 当な負担であろうと思われますが、家の中に仕舞われて飾ることも少なくな
 った雛人形を、あらためて座敷に飾り、訪ねる人と飾り雛にまつわる会話を
 交わすことで、それぞれの家族の歴史や思い出が蘇り、多くの共感を呼んで
 いるようです。「大変だけど、やって良かった」そんな地域の人々の思いが
 伝わって来るイヴェントになっています。

  この「町家の雛めぐり」が行われている土佐町は、全国屈指の山城で知ら
 れる高取城の旧城下町です。明治の廃藩置県により廃城となり、今は壮大だ
 った山城の遺構を留める石垣だけが、往時のままに苔生して残されています。
 この城跡に「巽高取雪かと見れば雪でござらぬ土佐の城」と記された歌碑が
 立っています。大和平野のどのあたりから詠われたものかは分かりませんが、
 巽(東南)の方向を眺めやると、高取山の山頂にまるで雪と見紛う白亜の天
 守が聳え立っていたのでしょう。その見事な城は土佐の城だと詠っています。
 苔生した石塁のみの城址に建てられたこの碑文は、往時の栄華と盛衰を忍ば
 せる見事な謡いとなって胸に迫るものがあります。
  高取が土佐と呼ばれた地名の由来は定かではありませんが、飛鳥京や藤原
 京の造営に携わった地方の人々が集まってそのまま当地に住み着いたことに
 由来するともされています。たしかに飛鳥周辺には「薩摩」や「飛騨」「吉
 備」といった旧国名の在所が点在していますから、京に上った人々が遥か故
 郷に思いを馳せながらも、さまざまな事情から帰国することなくこの大和に
 定住したのかもしれません。
  各家の雛飾りを辿りながらこの街道筋を歩いていると、菜の花が一筋の光
 のようになって春に向かって動いている気配を強く感じさせられました。

  この街道を下ると、飛鳥時代の謎の石造物の一つ「人頭石」を見ることが
 できる「光栄寺」があり、人頭石の横のガラス障子越にも雛飾りが垣間見え
 ました。また、街道筋の集落から少し離れた観覚寺には国宝曼荼羅で知られ
 る「子嶋寺」に立ち寄ることができます。
  この子嶋寺から広く緩やかな道を上ると、明日香村阿武山のキトラ古墳の
 直ぐ傍に出ます。さらに檜隈寺跡・於美阿志神社の杜を抜け飛鳥駅まで、春
 や弥生の里路をのんびりと楽しく辿ることができました。
  「町家の雛めぐり」は、まだ始まったばかりです。この時期の飛鳥めぐり
 の延長で、土佐町までお出かけになるのもお薦めですね。

 雛めぐり
    http://asuka.huuryuu.com/magazine/photo/45/hina.jpg

 ━━━◇『季節を訪ねて〜河内太古の写真館〜』
    http://www2s.biglobe.ne.jp/~kawati/


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 〈3〉ももと飛鳥と三十一文字と / もも
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  高麗寺跡を、ご存知でしょうか。京都・木津川縁にある古代寺院跡で、こ
 こ数年史跡整備の為の発掘調査が継続的に行われていました。

  さて今回は、少し飛鳥の地から離れますが、時代が飛鳥近辺をウロウロす
 ると言う事で、この高麗寺跡のお話をさせて頂きます。
  まずは、高麗寺の南を流れる木津川のお話を少し。
  木津川は、古代「泉川(泉河)」とも言われ、万葉集にも詠み込まれてい
 ます。田上山から切り出した木材を藤原宮まで運ぶ行程を詠ったものとして
 「藤原の宮の役民の作る歌(1−50)」は有名です。木材運搬に利用され
 たぐらいですから、木津川は水量豊かな河川であったのでしょう。

  では、次に高麗寺跡からの遺物などのお話を。とりあえず、主なものをざ
 っとあげてみますと、

  飛鳥寺創建瓦と同笵瓦・川原寺創建瓦と同笵瓦・渡金された塔の相輪の一
 部(擦官と呼ばれる箇所になります)・瓦積み基壇・鴟尾2種・横穴式舎利
 孔を持つ塔心礎(崇福寺式)・築地塀・・など。
             (*同笵瓦=瓦製作時に使用した型が同じ瓦。)
 
  これらの遺物や遺構から、高麗寺の往時の姿を想像してみますと、まず7
 世紀前半(610年頃)に飛鳥寺創建瓦を用いて造営が開始されます。この
 頃のものと思われる羽を模したような紋様のある鴟尾も出土していますので、
 南門には鴟尾が乗っていた可能性もあります。が、この時期の伽藍がどの程
 度のものであったか正確には不明なようです。
  その後、7世紀後半(660年以降)に川原寺創建瓦を用いて伽藍整備が
 されます。この時代に構築されたのが、今のところ遺構として確認された最
 古の築地塀になります。この築地塀が取り付く南門は、八脚門といわれるか
 なり立派な造りであったようで、こちらには赤土で彩色された無紋の鴟尾が
 乗っていたと考えられています。また、塔の相輪は黄金に輝いていたはずで
 す。

  木津川の辺縁部に建つ高麗寺は、岸壁に聳え立つように建てられています。
 対岸や船上の人々に対して南からの正面外観を意識して、南門や鴟尾、塔な
 どは計画されたと考えられています。

  この高麗寺、飛鳥寺と川原寺の創建瓦を使用していることが、かなり気に
 なるσ(^^)なのです。
  通常、瓦の同笵関係からは、造営氏族同士の繋がりが推定されます。高麗
 寺で使用された川原寺の瓦笵(瓦の型)は、川原寺からもたらされ、その後
 に大津の寺院へと渡ったことが分っているようです。また、高麗寺が大津の
 崇福寺と同じ形態の塔芯礎を持つことも、高麗寺と大津との関係を強めるよ
 うに思えます。残念ながら飛鳥寺とのつながりは、私の知る限り瓦の同笵関
 係だけですが、もしかしたら、他にも何か技術的な共通点があったのかもし
 れません。ここまでくると、氏族苦手のσ(^^)には、もう「狛氏って何者?」
 状態です。^^;

  狛氏は、高句麗系の渡来氏族で日本海を経て、この地に地盤を持ったとも
 言われています。木津川周辺には「狛」と付く地名が今も残っていますし、
 狛氏の居館跡ではないかと思われる遺構も付近から見つかっているようです。
 狛氏が、奈良内陸部に進出しなかったのは、渡来の時期が遅かったためだと
 も言われているようですが、飛鳥で東漢らの技術力を掌握して上り詰めてい
 く蘇我氏と木津川の際で地道に生活する狛氏・・・何ていう単純な話ではな
 いはずです。
  木津川流域も飛鳥同様にかなり地盤の悪い土地もあったそうですから、飛
 鳥南部に居住した渡来系の人々と同じように、狛氏も灌漑や土木などの様々
 な技術力を背景に此処に居を構えたとも考えられます。
  奈良内陸部・飛鳥が持たない「何か」を仲立ちとして、その時々に外部と
 繋がりを持ちつつ、木津川の北岸から時代の動向を見つめていたのかもしれ
 ません。
  古代河川交通の要所である木津川を、狛氏は「超えることが出来なかった」
 のか、あるいは「あえて超えなかった」のか。今も安居院として法灯を繋ぐ
 ものの早くに滅亡してしまった飛鳥寺の蘇我氏と、7世紀後半から整備され
 平安頃まで存続したと思われる高麗寺の創建氏族・狛氏とを比べると、どち
 らが勝ち組か・・なんて、今流行りの言葉が脳裏をよぎります。

  σ(^^)の大好きな「土くれ」と、気になる「渡来」の文字がチラつく高麗
 寺ですが、いよいよ来年度から史跡公園としての本格整備が始まるようです。
 基壇、門、築地塀などが復元され、完成は2012年度の予定だそうです。
 すぐ横に高麗寺専門の小さな資料館が建たないかなぁ〜♪

 川の瀬のたぎつを見れば玉かも散り乱れたる川の常かも (9−1685)
 彦星の挿頭(かざし)の玉の妻恋に乱れにけらしこの川の瀬に (9−1686)

 「泉の川辺にして間人宿禰が作る歌二首」として万葉集に載るこの2首も、
 古代の木津川の川面の様子を良くあらわしているように思えます。
 (詠み人の間人宿禰は、未詳とされていますが、その姓から天武期以降の人
 物だと推定されています。)

  ━━━◇『ひとしひとひら』
     http://gpeach.nobody.jp/index.html 


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 〈4〉 飛鳥咲読   / 真神原風人
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「天空の里」

  明日香村尾曽を「天空の里」と名付けたのは、もう5年以上前のことにな
 ります。実際に飛鳥を隅々まで歩いていないと、気づかない景色があります。
 天空の里もその一つでした。それも特定の場所で見なければ、気づかなかっ
 た光景であったと思います。集落の中に入れば静かな山里なのですが、その
 里の佇まいを俯瞰する時、まさに天空の里と呼ぶに相応しい景観を見せます。
 天空の里などと言うと、アルプスやチベットの奥地が相応しいような名前で
 すが、この景観はその名に恥じるものではないと思います。

  たまたま雪景色の多武峰の写真を撮りたくて出向いた時のことです。当時
 行き始めていた藤本山に足を伸ばそうと、凍てついた雪道に難渋しながらも
 尾根筋を藤本山ピークに近づいたその時、一羽の山鳥が飛び立ったのです。
 その羽音に驚いて振り返った時、山の中腹に浮かぶ小さな集落が在るのに気
 づきました。降り積もった雪が集落の台地を緑の山肌にくっきりと際立たせ
 ていました。印象深い景観でした。その景色が忘れられず何度か通い、また
 尾曽の集落も数度訪ねることとなりました。

 天空の里・尾曽の雪景色
    http://asuka.huuryuu.com/magazine/photo/45/ooso.jpg

  一方、多武峰から冬野へ出て、石舞台へ降りるコースがあります。以前は
 金かめバスが走っていたこともあるのですが、このルートも数度歩いたこと
 がありました。上畑の集落外れに、分教場跡が在ります。その脇に、数年前
 に「古道」と書かれた立札が立てられました。地図を見ると、尾曽の集落に
 下る山道があるようです。2006年の2月でした。太古さんをお誘いして、
 石舞台から畑に登り、古道を尾曽に下るハイキングを計画しました。

  古道は良く整備され、何の不安も無く尾曽の集落に続いていました。季節
 を変えて、また訪れたいものだと言うのが、二人の一致した感想でした。そ
 して、時が流れ、両槻会としてこのコースを歩くことを計画しました。あま
 り知られることのない、奥飛鳥のハイキングコースです。奥飛鳥というと、
 栢森辺りを連想しがちですが、また違った奥飛鳥の景観も心を打つものがあ
 るように思います。

  今回の定例会では、多武峰を出発点として、冬野を経て、畑の集落外れか
 ら旧道を尾曽に降りるコースを選びました。3ヶ所ばかり急坂があります。
 その最後の坂道を駆け下れば、小さな台地が開けています。そこが天空の里
 です。僅かに6軒ばかりの集落で、小さな耕作地の向こうに、葛城の連山や
 大阪方面の景色が広がります。真下の明日香村はさほど見えませんが、畝傍
 山や橿原・御所・高田の町並みを眼下にすることが出来ます。田植えの頃に
 は、水田に二上山落日を映して見ることも出来ます。

  尾曽へは、石舞台から金かめバスを「上」まで乗り、多武峰とは別の道路
 を登れば、比較的楽に行き着くことが出来ます。尾曽は、静かな集落です。
 行かれる方は、マナーを守ってくださいね。昨年、彼岸花をむしり取ってい
 た写真グループがいました。この記事をお読みになって行かれる方は、決し
 てそのようなことをしないで下さい。お願いします。
              
   ━━━◇『飛鳥三昧』
     http://sanzan.gozaru.jp/


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 〈5〉飛鳥情報
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 ◇━ 橿原考古学研究所付属博物館講演会のご案内

  橿原考古学研究所付属博物館で、今月の22日まで開催されている特別陳
 列「宇陀悠久のとき」に関連する講演会などをご紹介します。

  ・遺跡散策 
    日 時 : 3月14日(土)10:00集合
    集合場所: 宇陀市中央公民館(宇陀市大宇陀区中庄202番地)
    見学先 : かぎろひの丘万葉公園、人麻呂公園(中之庄遺跡)、
           宇陀市松山重要伝統的建造物群保存地区、
           史跡・宇陀松山城、平尾水分神社(全行程約8km)
    事前申込: 不要

  ・第3回講演会
    日 時: 3月15日(日)13:00〜
    場 所: 研究所講堂 
        「宇陀と天武天皇」 玉城妙子氏(紀行作家)
        「宇陀の城と町」  辻本宗久氏(宇陀市教育委員会)

    詳細は、公式サイトをご覧下さい。

 橿原考古学研究所付属博物館公式サイト
  http://www.kashikoken.jp/museum/top.html

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 ◇━ 高取・町家の雛めぐり

  奈良県高取町では、今月一杯「町家の雛めぐり」が開催されています。
  飛鳥話1「季節で巡る太古の飛鳥」でも、ご紹介しましたが、高取の町並
 みを歩きながらお雛様をご覧になり、明日香村へと抜けられるのも一興かと
 思います。

 高取土佐町並み 町家の雛めぐり 
  http://www.hinameguri.jp/

 高取町公式サイト
  http://www.town.takatori.nara.jp/

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 ◇━ 「鎮守の森を観に行こうかい」

  神社やお寺周辺の緑の恵みをもっと楽しむために、ちょっとぜいたくな森
 散策を行なっている桜井市の「森とふれあう市民の会」さん主催の散策のご
 案内です。歴史や森林、植生、考古学等のご専門の方々が毎回同行してくだ
 さるようです。
 
 第33回 鎮守の森を観に行こうかい
 「万葉の森から藤原宮跡を巡る」
  日 時 : 4月5日(日) 雨天決行 当日受付
  集合場所: 大福駅前広場 9:00時集合
       (森とふれあう市民の会の旗が目印)
  費 用 : 300円
       (保険代・資料代含む。中学生以下は無料。当日徴収。)

  コース : 大福駅→光専寺→御厨子神社→万葉の森→国常立神社→
        大官大寺跡→みるく工房飛鳥→天岩戸神社→
        奈良文化財研究所・建物跡→藤原宮跡→藤原京資料館→
        小房観音→本薬師寺跡→畝傍御陵前駅

      詳細は、下記サイトの案内をご参照ください。

 森とふれあう市民の会公式サイト
  http://morinokai.kir.jp/index.html

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 ◇━ 飛鳥資料館春期特別展

  飛鳥遊訪マガジン41号でもお伝えしました飛鳥資料館・春期特別展の日
 程が公表されました。

  「キトラ古墳壁画四神−青龍白虎−」
   会 期 : 4月17日(金)〜6月21日(日)
        ( 4/28・5/7のみ休館)
   場 所 : 飛鳥資料館 特別展示室
   展示内容: 青龍と白虎についてその歴史や資料紹介

   また、期間中にキトラ古墳壁画「青龍 白虎」特別公開が行行われます。
   特別公開期間: 5月8日(金)〜24日(日)(期間中無休)

  特別展に関するお問い合わせは、
    050-7105-5355(キトラりんりんダイヤル)
  または、飛鳥資料館公式ホームページをご覧ください。

 飛鳥資料館公式ホームページ
   http://www.nabunken.go.jp/asuka/index.html


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 〈6〉両槻会からのお知らせ
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 ◇━ 特別回「下ツ道ウォーク」レポート集公開

  先日行いました特別会「下ツ道ウォーキング−遥かなり朱雀門−」は、参
 加者全員で、無事踏破することができました。ご参加くださった皆さん、有
 難うございました。
  25kmに及ぶ下ツ道踏破の感想レポートを両槻会サイトにUPしており
 ます。参加された方は、道々の景色を思い出しながら、参加されなかった皆
 さんも道筋を思い描きながらご覧になってください。
  レポートを書いてくださった参加者の皆さん、有難うございました。

 下ツ道ウォーク−遥かなり朱雀門−レポート集
  http://asuka.huuryuu.com/kiroku/teireikai-12b/teireikai12-b1.html
 
:::::::::::::::::::::::::::::::::::

 ◇━ 第13回定例会

  第13回定例会「天空の里を訪ねる」がいよいよ明日に迫りました。ご参
 加くださいます皆さんは、集合時間や注意事項など、今一度ご確認うえ、間
 違いのないようにご集合ください。

 第13回定例会案内
  http://asuka.huuryuu.com/yotei/teireikai-13/yotei-13.html
 
  集合場所付近では、名札を付けた事務局スタッフが皆さんをお待ちしてお
 ります。今回初めてご参加下さる皆さんも、どうぞお気楽にお出でください。
  皆さんと楽しい一日にしたいと思っています♪

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 ◇━ 第14回定例会のお知らせ

  両槻会主催の第14回定例会では、「野守は見ずや 名柄の遊猟(みかり)」
 と題し初の野外イベントを企画しています。

  藤原京から出土した木簡には、かなりの数の生薬名が記載されていること
 が分かっています。この定例会では、飛鳥人がどのように植物を薬として、
 ハーブとして、はたまた食用として利用していたのかを、御所市の田村薬品
 工業株式会社さんにご協力頂いて、薬草園で栽培されている薬草を見ながら、 
 ご紹介していく野外イベントです。

  同時に、現代人の私たちもそれらをもっと身近に、また、賢く利用するに
 はどうすればよいのか、皆さんとご一緒に考え楽しめたらと思っています。
 どうぞ奮ってご参加下さい。

   日 時 : 5月9日(土曜日)
   集 合 : 近鉄御所駅前
   参加費 :1000円(バス代は各自負担)

  詳細予定は、後日両槻会サイトやブログにてお知らせします。
  お楽しみに♪


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 〈7〉編集後記
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  2月には4月並みの陽気になったのに、先日から少し冷え込みがぶり返し
 てた関西ですが、皆さんのところでは如何ですが?薄着OKの気候から、霰
 まじりの真冬に逆戻りは、さすがにマイリマシタ。。((((o_ _)o
  皆さんも体調には、くれぐれもお気をつけくださいませ。  (もも)

  ┏━━◆◇◆━━━ ━━━ ━━━ ━━━ ━━━ ━━━┓
        
       発行 :両槻会 http://asuka.huuryuu.com/  
         飛鳥遊訪マガジンへのご意見ご感想は、
         http://form.mag2.com/viuounelio
               または
        asukakaze2@gmail.com 両槻会事務局まで

     登録/解除は http://www.mag2.com/m/0000259444.html          
          発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/  
  ┗━━━ ━━━ ━━━ ━━━ ━━━ ━━━◇◆◇━━┛
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