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飛鳥地域の歴史・文化・景観が好きな皆さん♪「両槻会」は、そんな皆さんと一緒により飛鳥を楽しもうと活動しています。飛鳥遊訪マガジンでは、歴史だけではない飛鳥の魅力もお届け出来ればと思います。皆さん!ご一緒に、もっと飛鳥を楽しみませんか♪

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2009/02/06

飛鳥遊訪マガジン Vol. 043

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◆◇◆       飛鳥遊訪マガジン Vol. 043 (2009.2.6.)
◇◆
◆         飛鳥好きの貴方に贈るメールマガジンです。
           両槻会のイベントもご紹介します。

                           両槻会 http://asuka.huuryuu.com/
                               
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  飛鳥では、今頃が一番寒い時期になります。
  昨年は9日に大雪が降り(10cm程ですが)、同日行われた真弓鑵子塚
 古墳の現地説明会では、たくさんの方々が雪の中を長蛇の列に並びました。
 今年はどうでしょう。雪が舞う日は数日ありましたが、未だ雪景色を見るこ
 とはありません。膨らみ始めた梅の花に雪が降り掛かる写真も撮りたいので、
 週末限定で降って欲しいような、降ると大変なので降らない方が良いような。(笑)

  さて、両槻会は、2月12日をもちまして、発足2周年を迎えます。サポ
 ートしてくださいます先生方、定例会にご参加くださいました皆さん、飛鳥
 遊訪マガジンを購読いただいています皆さん、心よりの感謝を申し上げます。
 ありがとうございました。

  両槻会は、飛鳥という場所に魅入られた事務局の者たちが、もっと飛鳥で
 楽しく遊べないだろうかという事から出発した会です。どの程度皆さんに受
 け入れていただけるのだろうかと不安を抱えての出発でしたが、2年を経ま
 して振り返ってみれば、よくぞこれだけ多くの方々にご参加いただけたと驚
 き、こんなに素晴らしい先生方のサポートをいただけたものだと、何の胸算
 用も無く発足させたわが身の無鉄砲さに空恐ろしくなるときがあります。
  事務局も3年目を迎えるにあたり、今の環境に甘えることなく、もっとも
 っと楽しい企画や紙面を作って行かねばならないと気を引き締めています。
 これからも、どうぞよろしくお願いいたします。

  今号も、それぞれに熱のこもった記事になっています。熱いお茶など召し
 上がりながら、ごゆっくりお楽しみください。       (風人)


┏◆━index ━━◆◇◆

 〈1〉寄稿     ・・・最近飛鳥でおもうこと   / 杉山洋先生
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 〈2〉飛鳥話 NO.1 ・・・季節で巡る太古の飛鳥   / 河内太古 
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 〈3〉飛鳥話 NO.2 ・・・伏見の飛鳥やぶにらみ   / 伏見 
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 〈4〉飛鳥咲読                   / TOM 
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 〈5〉飛鳥情報 
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 〈6〉両槻会からのお知らせ 
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 〈7〉編集後記
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 〈1〉最近飛鳥でおもうこと
          奈良文化財研究所 飛鳥資料館学芸室長 杉山洋先生
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  こうして苦労した飛天の展覧会は、会期中95,406人の方にごらん頂
 き飛鳥資料館の1展覧会での最大動員数を記録しました。

  私事ですが、飛鳥の石造物に始まる私の飛鳥資料館生活は、この飛天で一
 旦中断します。1989年4月の異動で、平城宮跡発掘調査部へ異動しまし
 た。しかし、学芸としての仕事は終わることがありませんでした。異動した 
 平城宮跡発掘調査部では、長屋王展の準備が始まっていたのです。

  1986年、奈良そごう百貨店の進出予定地の発掘調査が始まり、長屋王
 王邸の存在を示す木簡の発見を始め、大きな成果をあげ、世間の注目を集め
 ました。この調査から5年目の1990年に、奈良そごう百貨店で長屋王王
 邸の発掘を記念する展覧会を開催することになったのです。研究所をはじめ、
 奈良そごう百貨店、日本経済新聞社など多くの共催・協力の団体が加わり、
 奈良そごう百貨店に併設された奈良そごう美術館を皮切りに、広島県福山市
 広島歴史博物館、横浜そごう美術館の3館を巡る巡回展として計画されまし
 た。

  博物館の仕事としては自館の展示を手がけるのはもちろんのこと、こうし
 た他館と共同で開催する展覧会の仕事も、時として担当することがあります。
 こうした巡回展は、規模の小さな飛鳥資料館では考えられませんでしたので、
 この折の長屋王展は、私にとって初めての経験でした。しかしこの後、巡回
 展ではありませんが、今やっているキトラ古墳の特別公開では、朝日新聞は
 じめ、多くの関係者と一つの展覧会を作り上げていく仕事に関わることにな
 り、この時の経験が非常に貴重なものとなりました。

 ━━━◇『飛鳥資料館公式サイト』
    http://www.nabunken.go.jp/asuka/index.html

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  長らくお楽しみいただきました杉山先生の「最近飛鳥でおもうこと」は、
 今回を持ちまして休止となります。飛鳥資料館の特別展などが身近に感じら
 れる連載でしたので、楽しみにしてくださっている読者の皆さんも多かった
 と思います。とても残念ですが、再開を約束していただいておりますので、
 楽しみにお待ちください。

  杉山先生、お忙しい中での連載、ありがとうございました。心よりの感謝
 を申し上げます。そして、再開を待ち望んでおります。    (風人)


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 〈2〉季節で巡る太古の飛鳥 / 河内太古
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「おんだ祭」

  年が改まり、お正月のお祝い気分も抜けると、田を起こし今年の農事の準
 備が始まります。
  この時期、各地の古社では豊穣を祈念する御田植神事が執り行われます。

  飛鳥坐神社の「おんだ祭」もそうした各地の御田植神事の一つですが、こ
 の神社のお祭りは、大和江包の「綱掛け祭」や尾張の「田県祭」と並び、奇
 祭として知られ、毎年2月第1日曜日(戦前までは旧正月11日)の厳寒の
 中で執り行われています。

  神社を訪ねたことがある方はご存じだと思いますが、飛鳥神奈備ともされ
 る「鳥形山」に坐す神社の境内はそれほど広くはありません。小高い位置に
 ある本殿と向き合うように間口4間奥行2間の狭い神楽殿があり、お祭はこ
 の神楽殿で執り行われるため、観衆は本殿を背にしてわずかな空間に溢れ返
 ります。
  この神事をまともに見ようとすると、場所取りが決め手になりますので、
 神事が始まる何時間も前から寒さに震えながら立ち続ける覚悟が必要になり
 ます。太古も小雪の舞う中で数時間立ち尽くしたことがあり、祭が終わるこ
 ろには体が凍え、足がしびれた経験があります。

  祭は午後2時10分前にスタートする神事に向けての行列から始まります。
 現在87代目となる飛鳥宮司が神官一人を従え、氏子総代など主催者役員に
 来賓を引率するように大字飛鳥の村道を神社に向けてゆっくりと練り歩きま
 す。
  神職の後には、今日の神事の立役者である翁、天狗、四つ這いの牛男が続
 きます。

  この翁や天狗は片手にササラになった青竹を携え、行列沿道のだれかれな
 く尻を叩いて大暴れをします。この大暴れは祭行列が始まる前から行われて
 いて、逃げ回る子供たちを追い回し、田んぼの中を駆け回って暴れまくりま
 す。尻を叩きまくり派手に暴れまわるほど、その年は豊作になると言い伝え
 られているようです。
  さらに、尻を青竹で叩かれた人には厄払いの効能があり、今年1年を無病
 息災で過ごせるということです。
  青竹を振り回す翁や天狗の所作に泣きおびえる幼児を、親御さんも笑いな
 がら子供の尻叩きを迎えます。老若男女を問わず叩きまわる翁や天狗に、思
 い切り叩かれても感謝するという不思議なおまじないに、初めて参加した人
 も恐る恐る、まさに屁っ放り腰で尻を向けていました。

  大暴れはこれだけではなく、豊作を祈願する形通りの御田植神事の間にも
 「田均し」「畝作り」「水口づくり」の所作を行う最中に、牛男が突然舞台
 の外にまで暴れ出したり、翁や天狗が青竹を振り回して追いかけるなどのユ
 ーモラスな所作が続きます。厳粛に神事を進める神職の神妙な顔つきとの対
 比が余計におかしみを増しているように見えます。

  宮司が床に籾種を撒いて「種付け」を行い、松の小枝を苗に見立てて田植
 の所作を行って、農耕神事が無事に終了します。この松の小枝は、天狗や翁
 によって参拝者に分け与えられます。この神事の小枝をいただいて田んぼの
 水口に祀ると、イネの害虫を防除し、豊作につながると古くから信仰されて
 います。

 おんだ祭
  http://asuka.huuryuu.com/magazine/photo/43/onda.jpg  

  さて、御田植神事が無事に終了すると、翁、天狗、牛男は一旦退場し、そ
 の間に奉納舞が披露されます。ここで引き上げる参拝者はほとんどいません。
 だれもが、この後に続く奇祭のゆえんを一目見ようと佇み続けます。
  奉納舞が終わるころに、社務所に引き上げていた翁が介添え役となって、
 新郎役の天狗と新婦役に女装したお多福を伴って現れます。このお多福を演
 じるのは村の若者だそうですが、いかに仮面をかぶっているとはいえ、その
 なよなよとした所作は、酒でも飲んで酔っていなければやってられないと思
 われるほど情感が溢れています。天狗に寄り添うそのシナに若いカップルの
 参拝者も大喜びです。

  演者が舞台に戻ると、さっそく天狗とお多福の結婚式が始まります。この
 結婚式の場面で、お多福が「鼻つきめし」と呼ばれる所作を行います。今で
 は行われなくなった古い結婚の習俗が祭の中に残されているようです。大盛
 りの飯椀がお多福の手で、神職二人の前に献じられます。さらに天狗が竹筒
 を自らの一物のよう振り回し「汁かけ」という所作を行います。実際はどの
 ように行われていたのか遠くからでは分かりませんが、神職の前の「鼻つき
 めし」に振りかけているように見えました。この間も神職二人は神妙な顔つ
 きを崩しません。

  結婚式が終わると、にわかに舞台に敷物が広げられ、お多福がその敷物の
 上に横たわり、天狗が上から乗りかかります。この間、介添え役の翁が半纏
 を広げて観衆の視野を遮ったり、二人の和合を手助けしたりの所作を繰り広
 げ、境内に笑いの輪が広がります。
  かなりリアルな夫婦和合の儀式が終わると、この和合の際に用いられた
 「拭く紙」が「福の紙」として参拝者に投げ渡されます。争うようにこの紙
 を求めて歓声が沸き上がります。この紙を拾って持ち帰ると子宝に恵まれる
 という効能があるようです。もちろん、太古にはいまさら縁のない代物です
 が、この祭に意外に若いカップルが多いのもうなずける神事でした。

  最後に主催者や来賓の方々による2000個の餅まきが行われ、飛び交う
 餅を求めて狭い境内が歓声とどよめきに沸き返ります。わずかな石垣の端に
 陣取っていた女性が身を乗り出すように、宙に舞う餅に手をかざして大奮闘
 でした。落ちないかと見ていてひやひやものでしたが、首尾はどうだったん
 だろうと妙に気になりました。

  こうした古俗の祭事も、かっては広く行われていたのでしょうね。その後
 に俗を避け簡略化されることになったことで、今では「奇祭」と称されるよ
 うになりましたが、本来は、生成の霊力に対する原初的な信仰と人々の豊穣
 への切実な願いが込められ、祭という形でおおらかに伝えられてきたエネル
 ギーを感じることができました。
  現代では、人は身にも心にも様々な衣をまとい過ぎてしまっているがゆえ
 に、奇祭と矮小化されているような気がします。記録にも残されていないは
 るかな先祖からの伝承の神事が、これからの若い世代にどう受け継がれて行
 くのか、寒さと足のしびれを味わいながら、今年もおんだ祭を後にしました。

 ━━━◇『季節を訪ねて〜河内太古の写真館〜』
    http://www2s.biglobe.ne.jp/~kawati/


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 〈3〉伏見の飛鳥やぶにらみ / 伏見

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  みなさま、ご無沙汰しておりました。
  私事により、大分間が空いてしまいましたが、再開します。
 
  何を書こうかすっかり忘れてしまいましたが…

 ---
  前回、最後に柿本人麻呂の名歌、

  ひむがしの野にかぎろひの立つ見えてかへり見すれば月かたぶきぬ

 をあげました。

  今回は、この訓みについてお話しします。

  前回もあげましたが、原文は以下の通りです。

    東野炎立所見而返見為者月西渡

  これを、例の『校本萬葉集』で確認しますと、多くが、

    アツマノノケフリノタテルトコロミテカヘリミスレハツキカタフキヌ

  と訓んでいます。濁点を付け漢字をあてれば、

    あづま野のけぶりの立てる所見てかへりみすれば月傾きぬ

  となりますね。鎌倉初期写の「古葉略類聚少」では、五句目が「ツキニシ
 ワタリ」となっていますが、他はすべて同じ訓だと考えて差し支えありませ
 ん。

  江戸時代にもっとも読まれた、寛永版本の訓も同じで、つまり、平安時代
 から江戸時代にかけて、ずっと「あづま野の…」と訓まれていたことになり
 ます。

  この歌は、『万葉集』以外では、鎌倉時代の勅撰和歌集『玉葉和歌集』に、
 
     題しらず      人麿
    あづまののけぶりのたてる所みてかへりみすれば月かたぶきぬ

  として入っています。やはり同じ形ですね。
  他のアンソロジー(詞華集)としては、『夫木和歌抄』(鎌倉時代成立)、
 『歌枕名寄』(鎌倉時代に原形成立か)に、収められています。ちなみに、
 『歌枕名寄』は、書名からも明らかですが、「歌枕」(名所)の国毎に歌を
 部類した集です。つまり、この歌の「あづま野」は、地名としてとらえられ
 ていたわけです。
  ということは、「ひむがしの…」という今の訓みでは、地名が消えてしま
 ったことになります。

  なお、この歌を踏まえた作品としては、実尹という僧侶の

    雲こそは空になからめあづま野のけぶりも見えぬ夜半の月かな

  という作品が『続古今和歌集』(鎌倉時代成立の勅撰和歌集)に、室町時
 代の歌人・正徹の

    かへりみる煙のすゑもあづま野の草葉にかかる露の下道

  という作品が『草根集』(正徹の歌集)に見えます。なお、正徹は、他に
 もこの歌を踏まえた作品を作っています。

  双方とも、「あづま野」「けぶり」という言葉から、明らかにこの歌を踏
 まえていることが分かります(正徹の場合は「かへりみる」という言葉も踏
 まえていますね)。逆にいえば、彼らが読んだのは「ひむがしの…」という
 形ではなく、「あづまのの…」であったことも分かりますね。

  この歌は、「あづまの…」の形で、平安時代から江戸時代に至る長い期間、
 よまれてきたことになります。それが変化するのが、江戸時代の賀茂真淵以
 降となります。だから訓みの歴史としては、現在の「ひむがしの…」は、か
 なり新しいといえるわけです。

  ところで、この歌、現在では、名歌として喧伝されていますが、「あづま
 のの…」と訓まれていた頃は、決して著明な歌であったとはいえません。

  勅撰和歌集でも、漸く鎌倉時代後半の『玉葉集』に入り、詞華集でも、地
 名がテーマの『歌枕名寄』に入りますから、歌の出来不出来よりも、「あづ
 まの」という地名に重点があったことは確かでしょう(ちなみに、『夫木抄』
 でも「あづまの」という題で収められています)。また、この歌を踏まえた
 作品も、多くはありません。

  とすれば、「ひむがしの…」という訓みになったことが、この歌が喧伝さ
 れるもっとも大きな要因であったということになるのでしょうか。
  名歌とは思われていなかった歌が、訓みが変わって、一気に名歌となった……
  この経過に何やら釈然としないのは、私だけでしょうか。

  今の訓みになるきっかけは、江戸時代の学者、契沖と賀茂真淵にあります。
  次回は、その辺りをお話しします。


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 〈4〉飛鳥咲読     / TOM
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 「尾曽」と書いて「おおそ」と読みます。郵便でもこのように表記していま
 すが、元来は「をそ」と発音していたようです。現代では「おそ」も「をそ」
 も発音する者には同じになっていますが、従来の「を」と「お」の発音の違
 いを生かせて読み方も「おおそ」としたものと考えられます。

  さて今回の「天空の里を訪ねる」の目的地はこの「尾曽」の村です。ここ
 も冬野と同じく数件の佇まいしかありませんが、ここには威徳院と言う真言
 宗豊山派(ぶざんは)の立派なお寺があります。真言宗豊山派は、長谷寺を
 総本山とする宗派なので、威徳院はその末寺ということになります。正式に
 は「藤花山威徳院」と言います。何時行っても庭はきれいに掃き清められて
 おり、ご住職の人柄を偲ばされます。ここで一休みさせて貰うこととなりま
 す。

 威徳院
  http://asuka.huuryuu.com/magazine/photo/43/itokuin2.jpg
 威徳院からの展望
  http://asuka.huuryuu.com/magazine/photo/43/itokuin1.jpg

  お寺には祖霊を祀る観音像があり、裏庭には四国八十八箇所のお砂踏み道
 場があります。ここからの飛鳥を一望する眺めは絶景です。遠くに二上山を
 臨み、すぐ手前右に畝傍山が見えます。少し左手に貝吹山を見下ろすことが
 出来ます。わずか400mの標高ですが、貝吹山だけに登ると結構高い山の
 ような感じがしますが、それを眼下に見下ろすと、いかに今いるところが高
 いところか実感できます。しかし、実はここが何故「天空の里」と両槻会で
 呼んでいるのかは、ここにいる限りでは実感できません。もう少し高い藤本
 山からこの尾曽集落が見下ろせるところがあるのですが、そこからの尾曽集
 落の光景は山の中にぽつんと開いた集落だけが浮かび上がっているように見
 えるので、まさに「天空の里」に相応しくそう名づけられたものです。

 天空の里・尾曽
  http://asuka.huuryuu.com/magazine/photo/43/ooso.jpg

  話は戻って「威徳院」ですが、ここには毘沙門天が祀ってあります。飛鳥
 時代に日羅上人が毘沙門天を祀ったのが最初だとされていますが、毘沙門天
 は北方を守る守護神です。飛鳥からは南東の方角にあります。ここが北に位
 置する場所とは吉野になります。吉野からは真北の方角です。ひょっとする
 と吉野の宮の守りにあったのかも知りません。そんなことを考えながら尾曽
 の集落を後にし、今度は更に下って上(かむら)の方へと足を進めます。

 
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 〈5〉飛鳥情報
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 ━◇ 飛鳥発掘情報

  前号でお知らせいたしました、石神遺跡の現地説明会日程が決まりました。

   飛鳥藤原第156次(石神遺跡第21次)発掘調査
   2月14日(土)説明は午後1時30分から1回 小雨決行 

   詳しくは、奈文研トピックスをご覧下さい。

 奈良文化財研究所公式サイト・トピックス
  http://www.nabunken.go.jp/topics/index.html#156gensets0214

  調査成果は、現説の2〜3日前にマスコミ発表があると思われます。楽し
 みに待ちましょう。

  飛鳥宮外郭北限の遺構調査ですが、こちらもかなり進んでいます。先日の
 日曜日にも作業が行われており、追い込みに入っている印象でした。道路端
 から見えるトレンチでは、立派な石組みの東西溝が見えています。

 参考:飛鳥京跡第157次発掘調査の東西溝
  http://asuka.huuryuu.com/magazine/photo/43/157-mizo.jpg

  2007年2月に行われた飛鳥京跡第157次発掘調査において検出され
 た東西溝に、直線で繋がる位置だと思われます。今回は、東西に長い調査区
 が設けられているようで、この溝の他にも遺構が検出されているようですが、
 現場外からでは溝以外には見える遺構はありませんでした。こちらも、現地
 説明会が近い印象を受けました。

  皆さんにお願いします。このような情報を流せば、現地を訪ねられる方も
 いらっしゃると思います。必ずルールは守ってください。調査区や田の畦に
 入り込んだりしないように、また調査員の皆さんの邪魔にならないように心
 がけてください。飛鳥遊訪マガジンでは、皆さまに強くお願い致します。

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 ━◇ キトラ古墳の盗掘穴復元・公開

  壁画剥ぎ取りが完了した明日香村キトラ古墳の南壁の盗掘穴部が復元され
 ました。
  盗掘穴は、朱雀が描かれた南壁(高さ約1.15m、幅約1.05m、厚さ
 約0.5m)の西側に、高さ約65cm、上辺約40cm、下辺約25cm
 に及び、石室内で発見された土器の年代から鎌倉時代(13世紀前半)に盗
 掘者によって斧のようなもので開けられたものだとされています。
  2004年の発掘調査で検出された石材片約200点のうち、接合可能な
 30点で破損部分の約30%の復元に成功し、不足部分は樹脂による復元が
 行われました。石材片には、表面に漆喰が認められるものもあるそうです。

  今回、この復元を担当されたのは奈良文化財研究所の豊島直博先生です。
 二上山産出の厚さ50cmの凝灰岩で造られた「キトラ古墳の石室の状況を
 少しでも実感してほしい」と発表されておられます。
  豊島先生には、今年7月に両槻会主催の講演会での講師をして頂けること
 になっています。こちらもお楽しみに♪

  復元された盗掘穴の壁面は、奈良文化財研究所藤原宮跡資料館(奈良文化
 財研究所都城発掘調査部(飛鳥・藤原宮地区)展示資料室)で、3月31日
 まで公開されています。(土曜・日曜・祝日は休館)

  問合せ先: 橿原市木之本町宮ノ脇94‐11
          電話 0744−24−1122

  奈良文化財研究所都城発掘調査部(飛鳥・藤原宮地区)展示資料室
   http://www.nabunken.go.jp/shisetsu/afp01.html

 奈良文化財研究所公式サイト
  http://www.nabunken.go.jp/index.html 

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 ━◇ 高麗寺跡・現地説明会のご案内

  京都市木津川市の高麗寺跡から3重構造の講堂基壇が検出されました。

  高麗寺は、渡来系氏族・狛(高麗)氏の氏寺であったと考えられ、飛鳥寺 
 や川原寺の創建瓦と同じ瓦を使用していることから、造営開始は7世紀初頭、
 伽藍が整備されたのは7世紀中頃と言われています。伽藍配置は、西に金堂、
 東に塔、北中央に講堂を置く法起寺式に近く、今回の講堂基壇の荘厳さは川
 原寺式から法起寺式への変換を示す例ではないかと報道されています。
 
  検出された講堂基壇は階段状で、1段目から2段目は15cm、2段目か
 ら3段目は60cmを測るようです。それぞれの段に施された装飾は、最下
 層の1段目が直径約20cmの石敷き、2段目は幅75cmのテラス状の部
 分を持ち外縁は玉石積み、最上層の3段目には瓦積みによる装飾が施され、
 この瓦積基壇の外装を支える「地覆石(直径約50cm)」も発見されてい
 るようです。

  現地説明会は、明日2月7日(土)(少雨決行)
   (1)10:00
   (2)13:00
   (3)14:30 の計3回。

  最寄り駅 JR奈良線 上狛駅

   問い合わせ: 木津川市役所 0774(72)0501(代表)
            (文化財保護室)

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 ━◇ 飛鳥資料館冬期企画展

 「飛鳥の考古学2008−平成19年度の発掘調査の成果から−」

  会  期: 3月1日(日)まで(月曜休館)
  場  所: 飛鳥資料館 特別展示室

  恒例の飛鳥資料館冬期企画展が今週から始まっています。
  飛鳥では、そろそろ今年度最終の発掘調査成果が期待出来そうです。ここ
 数年継続調査されている石神遺跡や甘樫丘東麓遺跡の昨年度の成果を再度ご
 覧になっておかれるのも良いかもしれません。

  紹介遺跡: 石神遺跡・甘樫丘東麓遺跡・真弓鑵子塚古墳
        竹田遺跡・檜隈寺跡


 飛鳥資料館公式サイト
  http://www.nabunken.go.jp/asuka/index.html

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 ━◇ 橿原考古学研究所付属博物館特別陳列 


【宇陀 悠久のとき】
  菟田野町・大宇陀町・榛原町・室生村の合併によって2006年に誕生し
 た宇陀市。それぞれの町村で管理されていた文化財の優品資料をこの機会に
 一同に展示することで、宇陀の歴史を再認識しようというものです。

  会 期 :2月7日(土)〜3月22日(日)
  休館日 :毎週月曜日

 *主な展示品
  有舌尖頭器(高田垣内遺跡) 縄文土器(高井遺跡) 銅鏡(見田・大沢古墳群)
  短甲(後出古墳群、野山古墳群) 韓式土器(坊ノ浦遺跡) 
  木製品(戸石・辰巳前遺跡、谷遺跡) 新羅土器(神木坂古墳群) 
  軒丸瓦・セン仏(駒帰廃寺、小附廃寺) 青磁椀(永峯柿本遺跡)
  灰釉壷(谷畑遺跡) 天目茶碗(澤城跡) 鬼瓦・染付(宇陀松山城跡) 
  陶磁器(宇陀松山城下町)

   関連で行われる遺跡見学会や講演会などの日程は、
   橿原考古学研究所付属博物館公式サイトをご覧ください。

 橿原考古学研究所付属博物館公式サイト
  http://www.kashikoken.jp/museum/top.html


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 〈6〉両槻会からのお知らせ
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 ━◆ 第13回定例会のご案内

  「天空の里を訪ねる」と題し、山間のまだ浅い春をウォーキングします。
 若干の山道を含むこともあり、今回は、35名の定員を設けさせていただき
 ました。既に多数の皆さんから参加申し込みを頂いています。締切日前でも、
 定員に達し次第受付を終了いたしますので、ご了承ください。

  ご予定くださってる皆様は、お早めにお申し込みくださいますようお願い
 致します。
  詳細は、下記ページをご覧の上両槻会までメールでお申し込み下さい。

 第13回定例会「天空の里を訪ねる」
   http://asuka.huuryuu.com/yotei/teireikai-13/yotei-13.html

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 ━◆ 両槻会主催飛鳥検定2 ネット版公開について

  2008年9月13日に実施いたしました飛鳥検定2をネット公開するこ
 とに致しました。公開しています「飛鳥検定1」同様にお楽しみ頂ければと
 思います。

  公開は、両槻会発足2周年となる2月12日を予定しています。両槻会ブ
 ログにて、公開と同時にお知らせの記事を掲載いたしますので、お楽しみに
 お待ちください。

  飛鳥検定2は、飛鳥の最前線でご活躍の先生方の出題50問を含め、4択
 問題100問を出題しています。また、それらの問題の一つ一つに、事務局
 スタッフが解説を加えている解説集も同時に公開致します。検定当日の配布
 資料に、さらに写真や参考図表を大量に追加しています。検定を受験してい
 ただいた皆さんも、充分にお楽しみいただける資料集になっています。どう
 ぞ、こちらもご期待くださいますように。


┏◆◇◆◇◆◇◆━━━━━━━━━━
 〈7〉編集後記
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆◇━━━━

  立春も過ぎ・・後は本格的に暖かくなるのを待つだけ♪梅もちらほら咲き
 始めているようです。

  両槻会発足当初からお世話になっている杉山先生の連載が今号で一時お休
 みになります。思えば・・記事連載をお願いした折り、にこやかにお返事下
 さったのがつい昨日のことのようです。杉山先生、有難うございました。再
 開を楽しみにしております♪m(__)m そうそう、お休みしていた伏見も復活
 しました♪お待ちかねだった皆さんもいらっしゃることだと思います。お待
 たせしました。(^^)

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