社労士がこっそり教える、いまさら聞けない労務実務  RSSを登録する

毎月やってくる給与計算事務、入社・退社に伴う社会保険・労働保険事務、そして突然襲ってくる労災事故!中小企業の社長さんや、総務担当者さん向けに、「いまさら聞けない」「きちんとやって当たり前」の労務関連実務のカンドコロをお教えします。

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2008/05/10

【労務実務】知ってるようで知らない社会保険料のしくみ

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       社労士がこっそり教える
                      いまさら聞けない労務実務


                             第9号 (2008/05/10)
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今週は1日遅れの発行となりましたが、いかがお過ごしですか?

ゴールデンウィークも過ぎてしまえばあっという間でしたね。みなさんは、も
う社会復帰できたでしょうか?

連休中もずっと仕事と子供のつきあいで、遊び疲れの人がうらやましい社労士
 李です。。。。

と、ぐちぐち言いながらも、この連休もけっこう本を読みました。
このメルマガの読者の方にも、わたしのように「本がないと生きていけな
い!」というタイプの方がきっとたくさんいることでしょう。

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前回の内容を知りたい方は、バックナンバーをご参照ください。

⇒⇒ http://archive.mag2.com/0000259268/index.html



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  社 会 保 険 の 標 準 報 酬 と は ?
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さて、今回はぐっとさかのぼって、創刊準備号、1号、2号でご説明した「社会
保険の資格届を出そう」の続きです。

2号までを読んで実際に届出を書こうとした方は、あれ? まだこれじゃ書け
ないよー、と思われたかもしれません。
そうです、保険料の基礎となる報酬月額の書き方がまだでした(汗)

ということで、遅くなりましたが、社会保険の保険料はどのように決まるの
か、ご説明しましょう。



=========
1 報酬とは?
=========


(1)労働保険や所得税との違い
=================


被保険者資格取得届には「報酬月額」を記入する欄があり、「通貨によるもの
の額」と「現物によるものの額」、「合計」と分けて書くようになっていま
す。

社会保険では、保険料の基礎となる給与額のことを、「報酬」といいます。
「報酬月額」とは、1ヶ月あたりの「報酬」の額です。
要するに、1ヶ月分のお給料、と思って間違いないです。

労働保険では、保険料の基礎となる給与額のことを「賃金」といいましたね。
労働保険の対象は、基本的に労働者だけなので、役員報酬などは賃金に含みま
せん。

社会保険の場合は、一般の社員(労働者)だけでなく、法人であれば、社長さ
んでも専務さんでも、常勤の役員ならば対象になります。

そうすると、役員報酬も、保険料の基礎となる額に含まれてきます。

所得税とは違い、通勤費も「報酬」に含まれます。

逆に、含まれないものを説明した方が早いですね。
次にあげるもの以外は、すべて「報酬」となると覚えましょう。


(2)報酬に含まれないもの
==============


(A)通貨によるもの
−−−−−−−−−

・大入袋
・見舞金
・解雇予告手当
・退職金
・出張旅費
・仕事上の交際費、
・慶弔費
     など

考え方としては、実費弁償的なもの、労務の対象でないもの、臨時のもの、と
いうところでしょうか。

臨時のもの、といっても、賞与は、また別枠で対象になりますので注意してく
ださい。


(B)現物によるもの
−−−−−−−−−−−−

・制服
・作業着
・見舞品
・生産施設の一部である住居
              など



(3)報酬月額の対象となるもの
=================


(A)通貨によるもの
−−−−−−−−−−−

(2)にあてはまらないものすべてです。

というのが実際のところなんですが、これではあまりに手抜きなので、例をあ
げておきますね。


・基本給(月給、日給、時間給など)
・通勤手当
・残業手当
・役職手当
・役員報酬
・皆勤手当
・家族手当
・住宅手当
・年4回以上支給される賞与
            など

通常の給与として支給されるものは、たいてい報酬にあてはまります。

最後に「年4回以上支給される賞与」とあるけど、それじゃあ、「年3回以内
の賞与」はどうなるの? という疑問が出てきますね。

年に3回以内支給される賞与は、賞与届の対象になるので、月々のお給料とは
別に、届出をし、保険料を控除する必要があります。
だから、「報酬月額」の中には入らないのです。

でも、「年4回以上支給」ということは、毎月支給されるわけではありません
よね。
「報酬月額」は月単位。
どうやって計算したらよいのでしょうか?

答は、1年分を12で割って、報酬月額にプラスする、です。

もっとも、資格取得の段階では、1年先までの賞与の額というのは、なかなか
見込みがつかないかもしれません。

資格取得届に記入する報酬月額は、あくまでも「見込み」なので、わかってい
る範囲でだいじょうぶです。

では「年4回以上支給の賞与」は、どこで報酬月額に組み入れるのでしょうか。
それは、定時決定(算定基礎届)や随時改定(報酬月額変更届)を書くとき
に、計算して記入します。

とりあえずここでは、「年4回以上の賞与」は「報酬月額」に入る、というこ
とだけ、覚えておきましょう。


(B)現物によるもの
−−−−−−−−−−−

・通勤定期券
・自社製品
・被服(勤務服でないもの)
・食事
・社宅・寮
      など

これは、所得税の「現物給与」とほとんど同じです。

通勤定期など、3ヶ月や6ヶ月単位のものは、1ヶ月あたりの金額に直します。

そういえば、以前、某有名トマトジュースメーカーで、社員は自社製品のジ
ュース飲み放題、というのをテレビで見たことがあります。こういうのは、お
そらく福利厚生費で落としているのでしょうが、たとえば、社員に、毎月トマ
トジュース1ケースを無償で供与する、ということであれば、所得税上の現物
給与にあたりますし、社会保険の報酬月額にも、その金額をプラスする必要が
あります。



============
2 標準報酬月額とは?
============


資格取得届には、「報酬月額」のとなりに「標準報酬月額」を書く欄があっ
て、ここには「記入不要」の※印がついています。

以前は、資格取得届がカーボン複写だったので、2枚目(控え)のこの欄に、
社会保険事務所が記入して、というか、たいていスタンプでしたが、保険証と
いっしょに会社に送られてきました。

でも今は、保険証といっしょに戻ってくるのは、資格取得届の控えではなく、
社会保険事務センターでプリントアウトした「健康保険・厚生年金保険被保険
者標準報酬決定通知書」です。

建前上は、報酬月額に見合った標準報酬を社会保険庁が決定して、被保険者と
会社にお知らせする、ということになっているのです。

でも、実際は、「標準報酬月額」は、表に当てはめるだけなので、あらかじめ
わかります。
自分の覚えのために、この欄に書き込んでも、とくに問題ありません。

では、そのあてはめる「表」とは?

「政府管掌健康保険と厚生年金保険の保険料額表」
PDF ファイル
 → http://www.sia.go.jp/seido/iryo/ryogaku2003/ryogaku01.pdf

Excelファイル
 → http://www.sia.go.jp/seido/iryo/ryogaku2003/ryogaku01.xls

これを見れば一目瞭然ですね。

標準報酬月額は、ふつう、下3桁を省略して書き表します。

たとえば、報酬月額が 256,300 円であれば、標準報酬月額は、 260,000円で、
届書などには「260」と書きます。

標準報酬月額表は、当分の間、毎年春と秋に変更されます。
春は介護保険料の変更、秋は厚生年金保険料が変更(といっても、こちらは値
上げオンリー)され、それ以外にも、制度の変更に伴って、保険料率が変わる
ことがあります。

なにか変更があれば、毎月会社に届く社会保険料の「領収書 兼 次回引き落
とし額のお知らせ」といっしょに、パンフレットや料額表が届くはずですの
で、きちんとチェックするようにしましょう。

または、社会保険庁サイトのこのページをチェックすれば、最新のものがわか
ります。

http://www.sia.go.jp/seido/iryo/iryo11.htm




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