社労士がこっそり教える、いまさら聞けない労務実務  RSSを登録する

毎月やってくる給与計算事務、入社・退社に伴う社会保険・労働保険事務、そして突然襲ってくる労災事故!中小企業の社長さんや、総務担当者さん向けに、「いまさら聞けない」「きちんとやって当たり前」の労務関連実務のカンドコロをお教えします。

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2008/05/02

【労務実務】いよいよ本番! 労働保険年度更新の申告書を作成します

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       社労士がこっそり教える
                      いまさら聞けない労務実務


                             第8号 (2008/05/02)
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社労士の繁忙期をなんとか乗り切り、忙しい間ガマンしていた映画をせっせと
見に行っています。
ゴールデンウィークも仕事なので、まあこのくらいはいいでしょう、って、だ
れに言い訳しているんだか。

さて今回は、やっと労働保険年度更新の本番となります。

毎年やっていても、1年に1回の作業って、実際に申告書を前にすると、「あ
れ? どうやるんだっけ?」となってしまいがちなので、このメルマガで確認
しておきましょう。


ご質問は、メールや、まぐネット!でどうぞ。

⇒⇒ http://magnet.mag2.com/pc/page_c_home/360


ブログも毎日更新してます。あなたのコメント、お待ちしてますよ。

⇒⇒ http://www.yhlee.org/diary/


前回の内容を知りたい方は、バックナンバーをご参照ください。

⇒⇒ http://archive.mag2.com/0000259268/index.html



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  労 働 保 険 の 年 度 更 新 (続き)
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前回のメルマガで、賃金台帳の集計は終わっていますね。

すでに労働保険年度更新の山場は終わっちゃってます。
あとは、まとめるだけ。

それも、簡単な方法がありますよ!


==========
2 仮申告書の作成
==========


さて、計算です。
せっかく表計算ソフトで集計したのですから、やっぱり紙と電卓の出番はあり
ません。

Excel が得意な方は、自分で計算式を入力して計算シートを作るのもいいでし
ょう。わたしも、長年そのようにして計算し、申告書に書き写していました。

でもいまは、まじめに申告納付する事業所を支援するために、各地の労働局が
ネットに便利なツールを掲載しているんですよね。

しかも、全部タダ! 費用もかからないし、頭をひねって計算シートを作る労
力もかかりません。

ほんとにいい時代になったもんじゃの。。。ごほごほ。。。と、急にお年寄り
モードになってしまいましたが、ここから、具体的に見ていきましょう。

今回は、三重労働局のサイトにある Excel シートを使います。

http://www.mie.plb.go.jp/info/info140.html

「仮申告書作成コーナーはこちら」というタイトルの下に
「継続事業・雇用保険適用事業用(Excel:161KB)」とありますね。
そこのリンクをクリックしてください。

http://www.mie.plb.go.jp/info/info140_02.xls

ダウンロードしたファイルを開いてみましょう。



(1)入力の方法
=============

このファイルの中には、5枚のワークシートが入っています。
入力するのは、「1ページ」「2ページ」「3ページ」という名前のついたシー
トです。

●「1ページ」

このシートは、申告書と同じ体裁になっています。
労働局から送られてきた申告書を出してみましょう。
そこに印字されている数字を、青い色のついたセルに、入力するだけです。

ちなみに、労災保険の料率は、業種ごとに分かれています。
くわしくは、こちらの表をご覧ください。

http://www2.mhlw.go.jp/topics/seido/daijin/hoken/980916_4.htm

雇用保険の料率は、ずっとシンプルです。

http://www2.mhlw.go.jp/topics/seido/daijin/hoken/980916_3.htm#koyou


●「2ページ」

前回のメルマガで最後に紹介した Excel シートを使って賃金台帳を集計した
人は、すでに「確定保険料算定基礎賃金集計表」ができているはずです。

http://www.roumu.com/soft/soft_rouho.html

「集計」というシートにあります。

この下の方にある「申告書に転記する額」という欄の数字を、「集計ができて
いる場合」という表の青いセルに入力します。

元のシートでは、最後の「000」まで数字が入っていますが、入力するセルは、
1,000以下を切り捨てた額を入れてください。


また、上の Excel シートは使わずに、自分で表を作って集計したよ、という
人は、その下にある「集計が出来ていない場合」という表に転記しましょう。


●「3ページ」

いままでは単純に書き写すだけでしたが、ここはちょっと知識が必要になりま
す。

まず、(選択してください)と書いてある黄色いセルをクリックすると、ドロ
ップダウンリストを表す、下向きの三角マークが出てきます。
これをクリックすると、

「平成20年4月1日以降も事業が継続している」
「平成20年3月31日までに事業を廃止した」

というふたつから選ぶようになっています。
ここまではいいですね。たいていの方は上を選んだことでしょう。

「事業継続」のほうを選ぶと、青いセルに概算保険料算定額を入力するように
なっています。

来年(平成20年4月から21年3月)もまた、社員の人数に大きな変動はないでし
ょう、という会社は、ここにはなにも記入する必要はありません。

そうではなくて、来年は、事業拡大のため、一気に新入社員を大量入社させる
ぞ、という場合や、分社化で人数が半分以下になります、なんて場合は、ここ
に記入する必要があります。

この点は、次の項(2)でもう少し説明しましょう。

また、その下に「延納の申請」を「行う」「行わない」と選ぶようになってい
ます。
これに関しては、(3)で説明します。



(2)確定保険料と概算保険料
===============


(A)用語の説明
−−−−−−−−−

労働保険料の支払い方法は、前払いになっています。

前払いといっても、まだ賃金額が確定していない状態では、いくら払っていい
かわかりませんよね。

そこで、昨年度の賃金を元に、今年度の賃金を予想して、その予想額で保険料
を支払います。これが概算保険料です。

事業を開始したときは、基準となる賃金がまだ出ていないので、事業主が「だ
いたいこのくらいかな?」という予想の金額を出し、それを元にして保険料を
納付します。

で、年度が終わると、実際に支払った賃金額で保険料を計算します。これを確
定保険料といいます。前年度に見込みで支払った保険料との差額を精算する作
業を「年度更新」と言う、というわけです。

所得税の源泉徴収は、1ヶ月の給料がこのくらいなら、年間の給料はこのくら
いになるだろう、という見込みの表を元に課税し、年末調整や確定申告で、実
際の税金の額との過不足を精算します。

労働保険の年度更新は、所得税でいうと、年末調整や確定申告にあたるもので
す。


(B)概算金額の決め方
−−−−−−−−−−−−

通常は、前年の賃金額をそのまま来年度の概算賃金額とします。
人員に大きな変化がなければ、これでOKです。

ただ、あらかじめ、来年度の賃金額に大きな変化がある、という見込みがたっ
ている場合には、概算の賃金額を確定した賃金額とは変えておきます。

「3ページ」に入力する「概算保険料算定基礎額」とは、大きな変化があった
ときだけ、入力する場所です。

具体的には、確定賃金額の半分以下になりそうな場合、または、倍以上になり
そうな場合に、だいたいの予想額を割り出して、入力します。



(3)延納とは
=========

労働保険料の支払いは、通常1年1回です。

でもそれでは、多額になってしまった場合、キビシイよね、ということで、3
回に分けて支払うことが認められています。これを「延納」といいます。

分割回数は3回だけで、5回払いとか10回払いとか、12ヶ月毎月払う、なんてこ
とはできません。

「多額」というのは、ふつうに雇用保険と労災保険の両方に加入している場合
は、概算保険料額40万円以上です。概算は35万だけど、去年の不足が7万出た
から、40万超えた、というのでは、延納はできません。

労働保険事務組合に事務委託をしていると、40万円以下でも、3回に分けて支
払うことが出来ます。

労働保険事務組合ってなんぞや? という話になりますが、これはまた、別の
機会にご説明しましょう。

「3ページ」に入力する前に「申告書」というシートをのぞいてみてください。
すでに、数字が入っていますね。

「(14)概算保険料額」のすぐ下のセルの数字を見て、40万円以上なら、延納
の申請を「行う」にします。

その下の「還付の請求」は「行わない」を選んでください。
「充当処理」は「行う」を選びましょう。

通常、還付の請求を行うのは、年度途中で事業が終了したときです。



(4)一般拠出金とは
===========

さて、これで終わりです。

三重労働局の Excel シートで集計を行った場合は、「集計表」と「申告書」
をプリントアウトして、保管しておきましょう。

ここから打ち出した「申告書」は、残念ながらそのままでは使えず、郵送され
てきた複写式の申告書に手書きで転記する必要があります。

roumu.com からダウンロードした「集計表」を使う場合は、タイトルを変更
することを忘れずに。

「平成19年度 確定保険料・一般拠出金算定基礎賃金集計表」というタイト
ルにします。

ちなみに、この Excel シートは古いので、添付されている労災保険料も、す
でに変更になっており、使えません。念のため。

では、この「一般拠出金」ってなんでしょう。

これは、昨年から始まったもので、石綿(アスベスト)を吸い込んで健康に被
害を受けた人を救済するために、労働保険に加入しているすべての事業主に、
少しずつ負担をしてもらおう、というものです。

拠出金は、労災保険の基礎となる金額に1000分の0.05を掛けた額です。


==========
3 申告と支払い
==========

申告書は、申告書本体と納付書に分かれていて、ミシン目で切り離せるように
なっています。

このまま金融機関に持って行って支払いをすることもできます。
その場合は、申告書は金融機関経由で労働局に届きますが、受付印は押しても
らえません。

受付印が必要な場合は、労働基準監督署に出向くか、郵送で申告書を提出しま
す。郵送の場合は、切手を貼った返信用封筒をお忘れなく。

そうすると、受付印を押した控えの用紙と、納付書が戻ってくるので、納付書
だけを金融機関に持参して支払いをします。

これで、ほんとうに終わりです。
お疲れ様でした。



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わずらわしい労働保険の年度更新事務を代行します。

手間がはぶけるだけではありません。
プロの目で、御社の賃金台帳をチェックし、割増賃金や欠勤控除の計算、所得
税、社会保険の控除などが適正に行われているか、確認します。

忙しい社長さん、本業に集中するためには、外部の専門家を利用することを
考えてはいかがでしょう。

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ご依頼は ⇒⇒ 李社会保険労務士事務所

http://www.yhlee.org/office/


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【責任者】 李 怜香(いー よんひゃん)
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