社労士がこっそり教える、いまさら聞けない労務実務  RSSを登録する

毎月やってくる給与計算事務、入社・退社に伴う社会保険・労働保険事務、そして突然襲ってくる労災事故!中小企業の社長さんや、総務担当者さん向けに、「いまさら聞けない」「きちんとやって当たり前」の労務関連実務のカンドコロをお教えします。

現在休刊中です    
解除

規約に同意して

2008/04/11

【労務実務】忘れがちな現物給与をチェックしましょう

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

       社労士がこっそり教える
                      いまさら聞けない労務実務


                             第5号 (2008/04/11)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


第4号を発行してすぐに、質問のメールをいただきました。

読者数が順調に伸びているのもうれしいんですが、読者の方からのリアクショ
ンというのは、ほんとうに発行の励みになります。

こんなこと聞いてもいいかな? と迷っているあなた、どうぞ、遠慮なくメー
ルで質問してください。
もちろん、お名前やメールアドレスなど、個人情報に関わる部分は表に出しま
せんし、ほかの目的に使用するということもありません。

まぐネットでも、ご質問や感想を受け付けています。
おひとり増えて、ただいま3名(李を含めて)の参加者です。

⇒⇒ http://magnet.mag2.com/pc/page_c_home/360


近況や、時事的なお話はブログでどうぞ。

⇒⇒ http://www.yhlee.org/diary/


前回の内容を知りたい方は、バックナンバーをご参照ください。

⇒⇒ http://archive.mag2.com/0000259268/index.html



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  給与をもとにした、さまざまな計算方法(続き)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

まずは、いただいた質問とそのお答から。


≪Q≫
交通費込みで給与が支給された場合、または、交通費が支給されない場合、給
与の全額が課税されますが、実際には通勤には交通費がかかります。
この交通費を必要経費として、非課税にする方法はないですか?


≪A≫
給与所得者には、最低65万円の給与所得控除があります。

通勤にかかる交通費などの必要経費が、この範囲内の場合には、非課税にする
ことはできません。

ただし、次の5つの支出を、会社が証明した場合には、確定申告をすれば、給
与所得控除額を超えた金額を、非課税にすることができます。

(1)  一般の通勤者として通常必要であると認められる通勤のための支出

(2)  転勤に伴う転居のために通常必要であると認められる支出のうち一定の
もの

(3)  職務に直接必要な技術や知識を得ることを目的として研修を受けるため
の支出

(4)  職務に直接必要な資格を取得するための支出

(5)  単身赴任などの場合で、勤務地と自宅の間の旅行のために通常必要な支
出のうち一定のもの


ちょっと敷居が高いかもしれませんね。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


所得税で非課税となるのは、交通費だけではありません。
今回は、ちょっとイレギュラーだけども、実はけっこう出番のある情報です。


================
2 所得税の計算をするとき(続き)
================


(2)技術や知識の習得費用
==============

社員が、社外で研修会に出席したり、免許取得のために講習を受けたり、大学
の講座に出たりした費用を会社が支給したときは、会社の仕事に直接必要なも
のである場合に限り、非課税とすることができます。


(3)現物支給
========

(A)食事
−−−−−−

お昼ごはんは、会社でまとめて仕出し弁当をとったり、社員食堂で安い価格で
提供したり、という場合です。

実は、これも「現物」の給与として、課税対象になるのです。

でも、次の条件を両方とも満たした場合は、非課税となります。

・社員が食事代の半分以上を負担していること。

・会社が負担している金額は、1ヶ月に 3,500円以内であること。

たとえば、1ヶ月に支給される食事の価格が、7,000円で、社員の負担が 4,000
円の場合は、非課税です。

同じ 7,000円の食事の支給でも、社員の負担が 3,000円の場合は、7,000円か
ら 3,000円を引いた、4,000円に課税されます。


また、残業のとき、会社からお弁当やパンが差し入れになることもよくありま
すよね。これは、会社が全額負担していても、非課税です。


(B)社員旅行・研修旅行
−−−−−−−−−−−−−

食事代に比べると、こちらの非課税枠はわりとゆるやかです。

次の条件を満たした場合は、旅行にかかった費用を会社が負担しても、社員へ
の給与として課税されません。


・4泊5日以内(海外旅行の場合は、海外での滞在が4泊5日以内)であること。

・職場の半数以上の人が参加すること。

・取引先の接待のための旅行ではないこと。

・役員など、一部の人を対象とした旅行ではないこと。

・旅行に参加しない社員に、金銭の支給がないこと。


会社の負担割合や負担金額について、具体的な制限はありませんが、社会通念
上、一般的な旅行ということですので、あまりデラックスな場合は、要注意で
す。

また、会社負担が 10万円を超える場合も、全額課税になる可能性があります。

研修旅行は、(2)の技術や知識の習得費用と同じく、会社の業務を行うため
に直接必要な場合は、全額非課税です。

ただし、名目は「研修旅行」となっていても、次のような内容のものは、ふつ
うの社員旅行と同様の取り扱いとなります。

・同業者団体の主催する、主に観光旅行を目的とした団体旅行

・旅行会社が主催する団体旅行

・観光ビザをとって海外で行う研修旅行 


(C)社宅や寮
−−−−−−−−

社宅や寮を会社から貸与されている場合は、まず、1ヶ月あたりの「家賃」に
相当する金額を計算しなくてはなりません。

「家賃」の基準となる額は、次の3つの合計額となります。


・ (その年度の建物の固定資産税の課税標準額)×0.2%

・ 12円×(その建物の総床面積(平方メートル)/3.3(平方メートル))

・ (その年度の敷地の固定資産税の課税標準額)×0.22%


これは、会社所有の建物だけでなく、賃貸物件を社宅や寮とする場合でも同じ
です。会社が大家さんに払う、実際の家賃ではありません。

まずは、固定資産税の額を確認することが必要ですね。


社員に無料で貸した場合は、上で計算した金額が、給与として課税されます。

社員が一部負担している場合、その割合が、上の金額の半分以上であれば、課
税されません。

社員負担が、計算した金額の半分以下の場合、その差額が給与として課税され
ます。



(4)会社からの貸付
===========

(A)通常の貸付
−−−−−−−−−

会社が社員に金銭を貸し付ける場合、年間 4.4% 以上の利息をとっていれば、
給与として課税されません。

しかし、利息が 4.4% 以下であれば、貸し付けている利息と 4.4% の利息の差
額が給与として課税されます。

ただし、次のような場合は、非課税となります。

・災害や病気などで多額の費用が必要となったときの、生活資金で、合理的な
金額と返済期間であるもの。

・会社における借入金の平均調達金利などの、合理的と認められる利率を設定
したもの。

・4.4% の利息と、実際の貸付利息との差額が、年間 5,000円以下の場合。


もし、会社が社員に10万円を無利息で貸し付けても、最後の条件にあてはまる
ので、給与として課税されることはありません。
数万円の前借りなどは、関係ないということですね。



(B)住宅取得費用の貸付
−−−−−−−−−−−−−

会社からの貸付でも、目的が住宅取得費用の場合だけは特例があり、(A)の
年利 4.4% が、1% となります。

また、対象となる住宅は、実際に住んでいるものに限り、投資対象の物件や、
転勤のためその家に住まなくなった、という場合は、だめですよ。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

なんでこんなに長いの? なんでこんなにややこしいの?
そうお思いの場合は、労務の専門家、社会保険労務士に依頼するのがベストで
す。

上に書いたようなことは、ぜんぜん考える必要がなく、「給与計算を委託した
い」と言えば、法律知識のある社会保険労務士が適切な給与計算をしてくれま
す。

1ヶ月1万円から! 

忙しい社長さん、本業に集中するためには、外部の専門家を利用することを
考えてはいかがでしょう。

アウトソーシングで、伸びる会社に!


ご依頼は ⇒⇒ 李社会保険労務士事務所

http://www.yhlee.org/office/


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【発 行】  李社会保険労務士事務所
        〒321-0345 宇都宮市大谷町654-1 Tel 028-652-7208
【責任者】 李 怜香(いー よんひゃん)
【メール】 mailmagazine@yhlee.org

★登録・解除はこちらから。
⇒ http://www.mag2.com/m/0000259268.html 
★このメールマガジンに掲載された記事の内容を許可なく転載することを
 禁じます。 (C) Copyright 2008
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
現在休刊中です
解除

規約に同意して

最近の記事

上へ戻る