映画千一夜 〜映画に愛をこめて〜 RSSを登録する

 僕にとって映画のない人生は考えられません。その作品をどういう状況でどう見たか、埋もれそうな記憶の海から拾い上げて、ある映画からまた別の映画へ話は続きます。新作紹介でもなく、評論でもなく、映画を軸に、生きてきた足跡を残そうと思います。

最新号をメルマガでお届けします    
登録 解除

規約に同意して

登録した方には、まぐまぐの公式メルマガ(無料)をお届けします。
2008/07/15

【映画千一夜】 ☆★ 映画に愛をこめて ★☆

この記事を取り寄せる

┏┏┏┏┏                                      
┏┏┏┏┛                        
┏┏┏┛ 映画千一夜  ☆★ 映画に愛をこめて ★☆    
┏┏┛                                        
┏┛

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 第21夜 21グラム(2003、日本公開は2004)           2008.07.16

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 3人の演技派、ショーン・ペン、ナオミ・ワッツ、ベニチオ・デル・トロの名前を見
れば、これはもう見に行くしかないだろうと劇場に出かけた。監督は「アモーレス・ペ
ロス(1999、日本公開は2002)」で日本に初のお目見えを果たしたアレハンドロ・ゴン
サレス・イニャリトゥ、と言っても分からなければ、菊池凛子がアカデミー賞助演女優
賞にノミネートされた「バベル」の監督だ。

 人間は死ぬ瞬間に体重が軽くなるのだそうだ。それが魂の重さで、どんな人でも21グ
ラムなのだという。その魂の重さがタイトルであり、テーマになっている。

 余命1ヶ月で心臓移植のドナー出現を待つ大学教授。その一つの心臓をめぐって交錯
する3人のドラマである。

 監督のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥはラジオのDJからスタート、TVプ
ロデューサー、作曲家とマルチな才能の持ち主のようだ。映画は1996年の短編
「El Timbre」がデビュー作らしいがこれは日本未公開。長編第一作に当たる「アモー
レス・ペロス」がカンヌ国際映画祭で批評家週間グランプリ、わが東京国際映画祭では
東京グランプリ&最優秀監督賞の2冠を獲得して一躍世界に知られることとなる。

 その「アモーレス・ペロス」とはどんな映画なんか?そのままカタカナにされても何
のことか分からない。英語ならまだしもメキシコ人監督のメキシコ映画、タイトルも含
めて映画の言語はスペイン語だ。タイトルを訳すと「犬のような愛」だそうだ。結局、
訳しても、分からないことは同じだ。

 だが、確かに犬の映画なのだ。オムニバスではないが3つのストーリが交錯し、その
それぞれに犬が絡んでいる。

 アカデミー賞作品賞にもノミネートされた「バベル(2006、日本公開は2007)」は旧約
聖書のバベルの塔が下敷きになっており、モロッコ、アメリカ、メキシコ、日本それぞ
れの場所の物語がそれぞれの言語で、こちらはオムニバス形式で綴られる。それぞれの
話に通底するのは一挺のライフルである。

 どうもこの監督は「交錯する」のが好きらしい。いくつかの物語を並行的に描くとい
う構成も共通している。そこに作家性、作風を読み取り、次回作に期待を寄せるという
のが監督で映画を選ぶファンの心理なのだ。

 ずばり「21」というタイトルの作品もある。これは原題で、邦題は「ラスベガスを
ぶっつぶせ」。2008年の新作だ。数学のエリート学生集団が、巨額の学費稼ぎのために、
理論で編み出した必勝法を武器にラスベガスのカジノ経営者と攻防戦を展開する青春映
画である。

 邦題は理解できるがなぜ「21」か?という疑問は、この映画に登場するギャンブル、
ブラックジャックが合計点21を目指すカードゲームであるところから来ている。難し
い横文字の原題をそのままカタカナ書きの邦題にしてしまうことが多い中で、珍しく気
の利いた邦題をつけられた作品だ。

 今夜はここまで。また明日の夜をお楽しみに。

=======================================
■ マイナー誌で、読者が少ないからこそ可能なコミュニケーションもあると思います。
 ご意見、ご希望、取り上げて欲しい映画などメール返信して下さい。
                                                   (発行人:まっくいーん)

この記事を取り寄せる
最新号をメルマガでお届け
登録 解除

規約に同意して

登録した方には、まぐまぐの公式メルマガ(無料)をお届けします。

最近の記事

上へ戻る