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 僕にとって映画のない人生は考えられません。その作品をどういう状況でどう見たか、埋もれそうな記憶の海から拾い上げて、ある映画からまた別の映画へ話は続きます。新作紹介でもなく、評論でもなく、映画を軸に、生きてきた足跡を残そうと思います。

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2008/04/01

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 第6夜 10,000 B.C.(2008)                   2008.04.02

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 珍しく新作の話から。

「10,000 B.C.」は今年まもなく公開になるローランド・エメリッヒ監督の最新作「紀
元前1万年」の原題。

 エメリッヒ監督は「スターゲイト」を経て、'96年「インデペンデンス・デイ」が大
ヒット。その後、大きな話題となったアメリカ製「GODZILLA ゴジラ」(1998)、
「デイ・アフター・トゥモロー 」(2004)といずれも未知の世界を壮大な規模で見せて
くれた大作監督である。

 その監督が、今回は誰も見たことのない過去の世界を見せてくれる。期待の新作だ。
時代は太古にさかのぼり、マンモスやサーベルタイガーが闊歩する。予告を見る限り迫
力満点で視覚を刺激してくる。ゴールデンウィークの目玉作品だ。

 1967年には「恐竜100万年」(原題は「One Million Years B.C.」)という作品が公
開されている。1万年ならマンモスで100万年なら恐竜なのか?年代的な考証が正しい
のかどうかは分からない。いずれも似たような現代の人間が出てくるのだから。

 こちらの方は中学生の頃、試写会で見ている。当時はハガキ5枚も出せばほとんど当
たった。
 東宝の怪獣映画で育った中学生がリアルな恐竜を見ようと応募したのだ。

 特撮はレイ・ハリーハウゼンが担当していた。
 彼は「シンバッド七回目の航海 (1958)」「アルゴ探検隊の大冒険 (1963)」という
ファンタジー路線の後に本作を担当し、続く「恐竜グワンジ (1969)」の後は再び「シ
ンドバッド黄金の航海 (1973)」「シンドバッド虎の目大冒険 (1977)」とファンタジー
へ回帰している。

 でそのハリーハウゼン・マジックを見に行ったつもりが、むしろ目は必要最小限衣装
の女原始人・ラクウェル・ウェルチの豊満な肉体の方に釘付けになってしまった。「原
始、女性は太陽であった」という言葉が意味も無く頭に浮かんだりした。(註:思想家・
平塚らいてうが明治44年=1911年に女性文芸誌の創刊に当たって掲げた歴史的宣言文)

 この作品の監督はドン・チャフィといい、本作の前に「アルゴ探検隊の大冒険 」で
ハリーハウゼンとはコンビを組んでいるが、しばらく後に「原始人100万年」(1970、
日本公開は1972)という作品を撮っている。
 こちらはタイトルこそ姉妹編のようだが、恐竜抜きの古代部族間の争いを描いており、
要するに戦いで奪い合われる原始女性たちが裸に近い格好で逃げまどう姿を見せること
に主眼があったのではないかと思われる。

 そのエロチック路線と「アルゴ・・・」のファンタジー路線の間に「恐竜100万年」が
位置し、両者のエッセンスを共有していると考えると面白い。

 しかしこの監督、1978年にはあの名犬ラッシーの映画化作品「ラッシー」(日本公開は
1979)を撮ったりしているから凄い。映画監督は何でもこなす職人でなければならないの
だ。

 今夜はここまで。また明日の夜をお楽しみに。

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