2009/11/16
「エレベータのすべてがわかる!」〔VOL0092〕
===================================2009.11.16 VOL.0092== みなさんお元気ですか? 「エレベータのすべてがわかる!」の第92号をお送りします。 先月末までを目標にして、 TWINSシミュレータを実用的なレベルにまで改良してきましたが、 11月2日に最初のバージョンが完成し、 サイトにアップロードしました。 基本的なアルゴリズムは完成しましたが、 まだまだ改良の余地が残されていますので、今後も継続して 制御アルゴリズムをバージョンアップしていきたいと考えています。 TWINS(M方式)はモダニゼーション(リニューアル)用の商品ですが、 お客様にご採用いただくためには適用前と適用後の違いや 代替案を適用した場合との違いが明確でなければなりません。 TWINSシミュレータは適用後に輸送性能がどれだけ向上するかを お客様に把握いただくためのツールでもあります。 それでも、お客様は、 もっと直感的で分かり易い「違い」があることを希望されるでしょう。 そこで、TWINS(M方式)適用のメリットを 特集「違いが分かるリニューアル」に記しました。 ======================================================== ==I==N==D==E==X========================================= ○今週のニュース ○特集「違いが分かるリニューアル」 ○連載「エレベータの交通計算法(TWINSシミュレータ)」 ○エレベータクイズ ○編集後記 ======================================================== ==○今週のニュース ==================================== 荷物用エレベータのかごがなかったことから、 転落するなどの事故が相次ぎ、 3年間に全国で37人が死亡していることが7日、 厚生労働省の調査で分かった。 事故を起こした荷物用エレベータのほとんどが 建築確認申請をしていなかったといい、 国土交通省は厚労省などと連携して実態調査に乗り出す。 厚労省によると、平成18年から20年までの3年間で 荷物用エレベータでの労災事故による死者は37人、けが人は 毎年200人以上に上る。1カ月に1人が命を落としているペース。 今年も兵庫県で2月、食品製造会社のパートの女性(57)が 荷物用エレベータに乗ろうとしたが、かごがなく、 階下で止まっていたかごの上に転落して死亡。 5月には静岡県のタオル製造会社で男性経営者(53)が首を 荷物用エレベータの天井とフロアの床に挟まれて死亡するなど 事故が相次いでいる。建築基準法では かごの床面積1平方メートル超、高さ1.2メートルを超す エレベータについては国交省への建築確認申請を義務付けているが、 無申請や点検を怠るケースが横行しており、 国交省などは実態調査に乗り出す。 前原誠司国土交通相はエレベータ事故の原因究明に、航空や鉄道などの 事故を担当する運輸安全委員会に調査させる意向を示している。 ========================================================= ==○特集「違いが分かるリニューアル」===================== 1.M0:2台のエレベータのリニューアルに適用します。 セレコレは、定員一杯乗車した時に 各階に停止しますからRTTは長くなりますが、 乗客1人当たりの平均サービス時間が最小になり、 輸送能力が最大になります。 交通量が輸送能力を上回る時(台数不足の時)にこのような状態になり、 エレベータが各階停止で運行するようになります。 エレベータの台数は2台ですから、平均運転間隔RTT/2が長くなって、 平均待ち時間が長くなり、利用客から苦情が出ます。 個々のエレベータの制御方式がセレコレで有る限りは、 群管理制御を工夫するだけでは、輸送性能の大幅な向上は不可能です。 M0は、個々のエレベータの制御方式がポストセレコレなので、 個々のエレベータの輸送能力が向上し、 RTTが短くなって、平均待ち時間が大幅に改善されます。 ただし、元々台数が不足していますから、 平均待ち時間が良好なレベルにまで改善するためには、 TWINシステム(注)を導入する必要があります。 (注)1つの昇降路内に2台のエレベータを走行させるシステム 2.M1+M2 通路を挟んで対面に設置されている2組の2カーを リニューアルして、4台群管理すると、 乗客が乗車時に通路を横切る必要があり、 子供や老人や身体が不自由な人にとっては危険です。 一方、M1+M2は、目的階に従って、 M1またはM2に予め移動しておき、 2台の間に設置されている呼び釦を押して、 左右いずれか先着したかごに乗車すれば良いので、 子供や老人や身体が不自由な人でも安全に利用することができます。 また、離れた位置に設置されている2組の2カーの場合も、 4台群管理すると、 利用者は応答するエレベータのところに到達するのに苦労することになり、 子供や老人や身体の不自由な人の利用が困難になりますが、 M1+M2は応答する2台が固定されていますから、 子供や老人や身体の不自由な人でも安心して利用することができます。 3.M3+M4+M5 香港のホテルで、 コの字に隣接したそれぞれの壁面に設置された3組の2カーを 6台群管理したことがありましたが、 コの字の中は花壇で、乗車するかごの傍まで予め移動しておかないと、 到着したかごに速やかに乗車できません。 そのために、即時予報が必須でしたが、吊り天井になっており、 ホールランタンの上半分が隠れてしまい予報かごが識別しずらい状況でした。 割当て変更しても乗客は移動できませんから、 割当て変更を禁止しなければなりませんでした。 このような場合、M3+M4+M5にリニューアルした方が、 子供や老人や身体の不自由な人に限らず、全ての利用者に便利な エレベータシステムになります。 4.M6+M7+M8+M9 (1)某県庁は、2棟で構成されているため、8台のエレベータが 4台ずつ各棟に設置されているために、8台群管理できずに、 2組の4台群管理で構成されています。 リニューアルして輸送性能を向上するためには、 8台群管理にはできませんから、 M6+M7+M8+M9にせざるを得ません。 (2)某生命保険会社の本社ビルは、8台のエレベータが設置されていますが、 取引上の都合で、 T社の4台群管理システムとF社の4台群管理システムで構成されています。 リニューアルして輸送性能を向上するためには、 8台群管理にはできませんから、 M6+M7+M8+M9にせざるを得ません。 ========================================================= ==○連載「エレベータの交通計算法(TWINSシミュレータ)」==== エラフサイトのメニューから、 「エレベータ交通計算設置計画シミュレーション」を選択し、 「TWINSシミュレーションはこちら」釦をクリックしていただくと、 使用していただくことができます。 国立循環器病センターを想定して、 TWINS(M1+M2)のシミュレーションを行いましたので ご紹介します。 簡単のためB1階を除いて、ゾーン内階床数は10階床にしました。 運行制御タイプはM1+M2、F-01が基準階、 M1+M2はサービス階を2セクタ(S1,S2)に分割しますが、 F-02~F06がS1,F-06~F-10がS2としました。 各階の居住者数は全階100人、階高は3500mmとしました。 エレベータの定格速度は105m/分としました。 交通パターンが、 (1)ピーク時を想定した、 基準階の乗降割合が90%で5分間集中率が12%の時の時は、 M1の平均待ち時間は21.97秒、M2は23.45秒と 良好な輸送性能が確認できました。 (2)平常時を想定した、 基準階での乗降の割合が50%で それぞれの方向の5分間の集中率3%の時は、 M1の平均待ち時間は23.56秒、M2は25.44秒と 良好な輸送性能が確認できました。 M1とM2が通路を挟んで設置されますが、 S1からS1に移動する乗客と S2からS2に移動する乗客と基準階からS1に移動する乗客は、 案内表示によってM1に誘導されて2台の間に設置されている呼び釦を押しており、 S1からS2に移動する乗客とS2からS1に移動する乗客と 基準階からS2に移動する乗客は、案内表示によって M2に誘導されて2台の間に設置されている呼び釦を押していますから、 乗客が乗車するのは左右いずれか先着するエレベータであり、 乗車時に急いで通路を横切る必要が無く安全です。 ======================================================= ==○ エレベータクイズ ========================= 昇降路が「く」の字のエレベータが設置されている建造物は どれでしょうか? 1.東京タワー 2.通天閣 3.瀬戸大橋 ========================================================= 【答え】 3.瀬戸大橋です。 ========================================================= ==○編集後記============================================= 最後までお読みいただき、有難うございます。 第92号は如何でしたでしょうか? テナントビルで、テナントの入居の条件として、 テナント専用エレベータを設置するという条件があると、 何度か聞いた記憶があります。 公衆回線を使用して専用線のように使用できるようにする VPN(Virtual Private Network)や 共用サーバーを専用サーバーのように使用できるようにする VPS(Virtual Private Server)などがありますが、 TWINS(L+A方式)は、 Aシステムをテナント専用にすることで、 VPE(Virtual Private Eevator)あるいは、 VPB(Virtual Private Building)が実現できるのではと考えます。 ======================================================= ======================================================= 【発行元】株式会社エレベータ研究所 〒567-0806 大阪府 茨木市 庄1丁目8-19 TEL 072-665-6801 URL http://www.ele-life.com EMAIL info@ele-life.com =======================================================


