2009/11/09
「エレベータのすべてがわかる!」〔VOL0091〕
===========================================2009.11.09 VOL.0091== みなさんお元気ですか? 「エレベータのすべてがわかる!」の第91号をお送りします。 「エレベータ界」(季刊)の平成21年10月号が発行され、 恒例の平成20年度の昇降機台数調査報告が発表されました。 この中には、 平成20年度の昇降機の出荷台数や輸出台数が記されていますが、 この中から皆さんにお伝えしたい内容を 特集「平均待ち時間とRTTの関係(行き先階登録方式)」 でご紹介します。 また、 TWINSシミュレータを御使用いただけるようになりましたので、 私が転倒しそうになった、国立循環器病センターの 通路を挟んで対面設置された2組の2カーを組み合わせた 身体の不自由な人にとって危険な4台群管理システムを 安全なTWINS(M1+M2)にリニューアルした場合の輸送性能を TWINSシミュレータで確認しましたので、 連載「エレベータの交通計算法(TWINSシミュレータ)」で ご紹介します。 ============================================================== ==I==N==D==E==X=============================================== ○今週のニュース ○特集「平成20年度昇降機台数調査報告」 ○連載「エレベータの交通計算法(TWINSシミュレータ)」 ○エレベータクイズ ○編集後記 ============================================================== ==○今週のニュース ========================================== 車載システムやエレベータにもMediaFLOをーFLOTVのストーン氏 2011年に終了するアナログテレビ放送。終了後の空き周波数帯に 割り当てられる予定となっているのが、 携帯端末向けの次世代マルチメディア放送だ。 VHF帯ハイバンドを利用した全国向け次世代マルチメディア放送の 技術候補には、現行ワンセグの拡張仕様となるISDB-Tmmと 米クアルコムが推進するMediaFLOなどが名乗りを上げている。 ISDB-Tmmはドコモら5社による合同会社のマルチメディア放送と ソフトバンクモバイル子会社のモバイルメディア企画、 MediaFLOはKDDIとクアルコムが共同で設立した メディアフロージャパンが推進しており、 それぞれが事業化に向けた検討を進めている。 メディアフロージャパン企画がユビキタス特区での実証実験を本格化させる など新たな動きが見られる中、 米FLOTVと米QualcommFLO Technologiesのプレジデントを務める ビル・ストーン氏が来日。 米国におけるMediaFLO方式のマルチメディア放送の現状と今後、 サービスの認知拡大に向けた新たな取り組みについて説明した。 エリア拡大と新端末投入で利便性をアピール 米国では2007年に米Verison Wireless、 2008年にAT&TがMediaFLO方式のサービスを開始。 両社の携帯電話の契約数を合わせると1億7000万に達し、 FLOTVはこの大きな顧客基盤に向けてサービスを展開することになる。 サービス開始当初はカバーエリアなどの面で問題もあったというが、 6月のアナログ放送の停波以降、エリアのカバー率が向上。 「広さだけでなく密度もカバーできるようになった」(ストーン氏) ことから、通勤などの移動中や屋内でも楽しめるようになるなど 利便性が向上している。 コンテンツについてもCBSやNBC、FOX、MTVといったメジャーな 放送事業者がサービスを提供。 米国でMediaFLOは複数チャンネルを組み合わせた有料サービスで提供されているが、 有料放送の浸透率が高いという米国事情も手伝って抵抗なく受け入れられていると ストーン氏。サイマル放送に加え、 通常の放送とは異なる時間に番組を楽しめるタイムシフト放送を提供しており、 時間や場所にとらわれずに番組を楽しめる環境が整ったと胸を張る。 「ユーザーの1日の平均視聴時間は30分くらい。1月にすると900分くらいになり、 通話するより長い時間をMediaFLOの視聴に費やしていることになる」(ストーン氏) MediaFLOではライブイベント系のコンテンツが人気で、 あまりの混雑でストリーミングではサポートしきれなかったマイケル・ジャクソンの メモリアルイベントも、放送波を使うMediaFLOでは問題なく視聴できるなど、 その強みを発揮。 ほかにはドラマや大人向けアニメが注目を集めるなど、 一般的なテレビとは異なる傾向が見られるという。 視聴時間のピークも異なり、 テレビではゴールデンタイムに近づくに従ってピークを迎えるところが、 MediaFLOでは(ランチタイム後の)午後1時がピークになり、 早朝や夜中は下がる傾向が見られるそうだ。 端末ライナップは、 10月にHTC製のMediaFLO対応スマートフォンの「imagio」がリリースされ、 2010年に向けてこれまでの10機種から倍増させる計画。 利用シーンの拡大索としては今月から、車載向けMediaFLO端末の販売を開始する予定。 現在、車内システムは米国内で2000万台が稼動しているとみられ、 この市場でのユーザー獲得を目指す。 既にある機器に取り付けてMediaFLOを視聴可能にする周辺機器の開発もサポートいており、 iPhoneやiPod touchに取り付けるアクセサリーも準備中だとストーン氏。 「小さなディスプレーが入っているものにはMediaFLOを入れていきたい。 携帯電話やパーソナルテレビから車載システム、エレベータの表示装置にいたるまで、 MediaFLOを提供したい」と意気込んだ。 今後はソーシャルメディアと連携したサービスも 現状はテレビ番組の配信を中心としたサービスを提供しているが、 今後はスケジュールに従ってコンテンツを端末にプッシュ配信する クリップキャストや、ニュースや天気予報、株価などの更新情報を リアルタイムで配信するIPデータキャスティングといった サービスを提供する計画。 ============================================================= ==○特集「平成20年度昇降機台数調査報告」======================= 1.エレベータの年間出荷台数 平成20年度のエレベータの出荷台数は、26712台と記されています。 因みに、 平成15年度 34133台 平成16年度 34618台 平成17年度 34813台 平成18年度 34342台 平成19年度 31563台 でしたから、前年比15.4%減になります。 2.輸出台数 平成15年度 4396台 平成16年度 5061台 平成17年度 4628台 平成18年度 4197台 平成19年度 4547台 平成20年度 4925台 3.都道府県別出荷台数ランキング 順位(昨年度)都道府県名 台数 シェア 1位(1位) 東京 4478 20.7% 2位(2位) 大阪 2337 10.8% 3位(3位) 神奈川 1674 7.7% 4位(4位) 愛知 1425 6.6% 5位(7位) 兵庫 1051 4.8% 6位(5位) 福岡 1012 4.7% 7位(6位) 埼玉 990 4.6% 8位(8位) 千葉 846 3.9% 9位(9位) 北海道 783 3.6% 10位(10位)静岡 542 2.5% 4.エレベータ保守台数 平成20年度 645251台 平成19年度 630347台 平成18年度 617321台 平成17年度 594365台 平成16年度 576462台 平成15年度 559725台 、 、 ============================================================== ==○連載「エレベータの交通計算法(TWINSシミュレータ)」== エラフサイトのメニューから、 「エレベータ交通計算設置計画シミュレーション」を選択し、 「TWINSシミュレーションはこちら」釦をクリックしていただくと、 使用していただくことができます。 国立循環器病センターを想定して、 TWINS(M1+M2)のシミュレーションを行いましたので ご紹介します。 簡単のためB1階を除いて、ゾーン内階床数は10階床にしました。 運行制御タイプはM1+M2、F-01が基準階、 M1+M2はサービス階を2セクタ(S1,S2)に分割しますが、 F-02~F06がS1,F-06~F-10がS2としました。 各階の居住者数は全階100人、階高は3500mmとしました。 エレベータの定格速度は105m/分としました。 交通パターンが、 (1)ピーク時を想定した、 基準階の乗降割合が90%で5分間集中率が12%の時の時は、 M1の平均待ち時間は21.97秒、M2は23.45秒と 良好な輸送性能が確認できました。 (2)平常時を想定した、 基準階での乗降の割合が50%で それぞれの方向の5分間の集中率3%の時は、 M1の平均待ち時間は23.56秒、M2は25.44秒と 良好な輸送性能が確認できました。 M1とM2が通路を挟んで設置されますが、 S1からS1に移動する乗客とS2からS2に移動する乗客と基準階からS1に移動する乗客は、 案内表示によってM1に誘導されて2台の間に設置されている呼び釦を押しており、 S1からS2に移動する乗客とS2からS1に移動する乗客と基準階からS2に移動する乗客は、 案内表示によってM2に誘導されて2台の間に設置されている呼び釦を押していますから、 乗客が乗車するのは左右いずれか先着するエレベータであり、 乗車時に急いで通路を横切る必要が無く安全です。 =============================================================== ==○ エレベータクイズ ================================= 最初にエレベータが設置された百貨店はどれでしょう? 1.三越(大阪北浜) 2.阪急(大阪梅田) 3.白木屋(東京日本橋) ============================================================= 【答え】 3.白木屋です。 【解説】 明治44年に設置されました。 ============================================================= ==○編集後記================================================= 最後までお読みいただき、有難うございます。 第91号は如何でしたでしょうか? TWINSのシミュレータが稼動開始しましたので、 まず最初に、TWINS開発の発端となり、私の人生を決定付けたともいえる 国立循環器病センターのエレベータをモデルにリニューアルの効果を シミュレーションしました。 国立循環器病センターには 何年も前から通院しており、このエレベータにも何度も乗っていたと思われますが、 あの決定的出会い以前の記憶は残っていません。 決定的出会いといいますのは、 私自身が、エレベータメーカーに勤めていた時に、 これと同じ通路を挟んだ2カー2組を輸送性能向上を目的に4台群管理する提案を某病院向けに行っていましたが、 これがなければ、出会いはこれほど決定的なものにはならなかったと思われます。 国立循環器病センターに入院して、脳内出血の開頭手術を受け、一命は取りとめましたが、 左半身不随の後遺症が残り、 リハビリのためにこのエレベータを使って杖をついてリハビリ室に通っていた時に、 一方の2台の間の押し釦を押したところ、背後のエレベータの方向灯が点灯してチャイムが鳴り、 つられて、後ろを振り向こうとしたところ、身体が旋回してひっくり返りそうになり、 転倒して、左腕が使えませんから頭を床に強打して開頭部分が裂けて即死となりかねない事態に遭遇しました。 この時に、私は、輸送性能向上だけに囚われて某病院向けに行った誤りに初めて気付きました。 それ以来、2台毎に輸送性能を向上させる方式の開発が私に課せられた使命であると考えるようになり、 TWINSの開発に携わってきました。 そして、入院中にたまたまキャンセルがあって心臓移植チームのスケジュールが空いたので、 優先度は低いけれど希望があれば大動脈と大動脈弁の置換手術をしてもよいと外科部長から問われ、 既に脳の手術も経験しているので以前程手術に対する恐怖心がなくなっているため、 「これも何かの縁」と思って思い切ってお願いしたところ、 繰上げで大動脈瘤の手術をしてもらえることになり、 手術をしてもらったところ、大動脈が破裂寸前だったことが分かるなど、一命を取り留める幸運が重なりましたので、 「死地に追い込んでまで気付かせようとし」「生かして実現させようとする」「天の意図」のようなものを感じました。 こうして、生かされた人生でTWINSの普及に務めるのが天命であると考えるようになりました。 ============================================================== ============================================================== 【発行元】株式会社エレベータ研究所 〒567-0806 大阪府 茨木市 庄1丁目8-19 TEL 072-665-6801 URL http://www.ele-life.com EMAIL info@ele-life.com ==============================================================


