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2009/10/12

「エレベータのすべてがわかる!」〔VOL0087〕

===========================================2009.10.12 VOL.0087==


みなさんお元気ですか?

「エレベータのすべてがわかる!」の第87号をお送りします。

エレベータワールド誌の10月号に

「エレベータを利用する高層ビル避難」という記事が掲載され、

2001年9月11日のワールドトレードセンターで

エレベータを利用することによって2000人が助かった一方、

エレベータを待ったり乗車して200人が亡くなったという事実や

肥満化や高齢化や訓練不足などから

階段で避難することが困難になりつつあり、

これまでは避難用には使わないようにしてきたエレベータを

避難用に使うのが当たり前になりつつあることが記されています。

エレベータを火災時に使用することは、

現状はまだ強制力のない2009年版国際ビル基準や

英国規格5588に記されているだけですが、

近い将来には、避難用に使用されることを前提に

エレベータシステムを設計しなければならなくなると予想されます。

因みに、40階以上では、火災時には、

利用客の50%以上がエレベータを利用すると予想されています。

今回は、このエレベータワールド誌10月号の記事を

特集「エレベータを利用する高層ビル避難」でご紹介します。

解説記事では、

最初に飛行機が突入したタワーは電力系統が破壊され、

エレベータが避難用に利用できませんでした。

もう一方のタワーはエレベータが使用できましたので、

飛行機が突入した階より下の階の居住者は

ほぼ全員避難できました。

しかも避難時間は、

エレベータが利用できなかったタワーの半分で済んだことや

多くの人がヘリコプターで救出してもらおうと屋上に

行きましたが、火災の熱風のために

ヘリコプターでの救出ができなかったことなども

記されています。

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==I==N==D==E==X===============================================

○今週のニュース

○特集「エレベータを利用した高層ビル避難」

○連載「エレベータの交通計算法(TWINSシミュレータ)」

○エレベータクイズ

○編集後記

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==○今週のニュース ==========================================

福岡市東区の運輸会社にある荷物用エレベータで05年10月と今年6月、

点検中に作業員が死亡する事故が2件起きていたことが、

毎日新聞の関係者への取材で分かった。

いずれも昇降用の錘にはさまれて死亡していた。

福岡県警と福岡東労働基準監督署は、

1件目の事故を知りながら十分な安全管理を怠ったとして、

2回目の事故時に保守点検作業をした「九州富士エレベーター」(同市博多区)

から業務上過失致死容疑などで事情聴取を始めた。

関係者によると、

事故が起きたエレベータは2基とも大阪府のメーカー製の垂直搬送機。

荷物を載せる箱と錘(1.5トン)がワイヤで結ばれ、

錘が下がると箱が上昇する仕組み。外部の操作盤で停止する階などを指定する。

05年の事故はエレベータ新設時の稼動テスト中に発生。

3階にいた作業員が降下してきた錘と鉄柱の間に挟まれて死亡した。

この時はメーカーが作業していたが、

今年6月に、

九州富士が別のエレベータの点検をしている際に、同様の事故が起きた。

この時は、5階のモーター部分に2人、1階に1人がおり、

1階の男性社員(59)が下がってきた錘と柱の間に頭を挟まれた。

2件とも、操作盤でエレベータを動かした際に

安全確認をしなかったことが原因とみられるという。

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==○特集「エレベータを利用した高層ビル避難」==================

英国のケンブリッジ大学で開催された第4回火災時の人の行動に関する

国際シンポジウムの参加者は

高層ビルの火災時のエレベータ利用に関する

いくつかの最新の考え方を聞いた。共通した見方は、

火災時には、エレベータは、

これまでのめったに使用されない状況とは対照的に、

当たり前に使用されるようになる転換点に来ているということであった。


まず、2001年のワールドトレードセンターのテロ攻撃についての

一連の報告がなされた。

その中で、最初に攻撃され、

エレベータが使用できなかったタワーと、

崩壊前までエレベータが稼動しており、

3000人を救出していた方のタワーでは

人々の行動が違っていたことが示された。

両方のタワーを合わせて約200人が

エレベータホールまたはかご内で亡くなった。

調査結果は、いかに2つのタワーの居住者が

エレベータに依存していたかを示唆している。

調査された人の90%は、

オフィスから階段へどのように辿りつけるのか知らなかった。

そして94%の人は、火災避難訓練で、

階段で建物の外へ避難したことが無かった。

驚くべきことに、調査した人の68%は肥満で、

階段で避難する場合に困難を増大させる可能性があった。

外へ出ようとする居住者と中に入ろうとする消防隊による

階段の混雑は、避難を遅れさせる。

ワールドトレードセンターの惨事以来、

防火エレベータの要求が増大している。

新しい高層ビルはエレベータ設計に火災に対する安全性を組み込むこともある。

世界中では、少なくとも10の高層ビルで完全防火エレベータが設置された

という説もある。

ただし、厳密な設計基準はまだ出来上がってはいない。

2009年版の最新の国際ビル基準では、

火災時にエレベータを使用しても良いとされている。

しかしながらディベロパーやビル設計者への強制力はない。

英国では、古くから、英国規格5588で、身障者の避難手段として

エレベータを使用する条項があった。

このシンポジウムを1989年に創立したジム・シールドは、

「北米で火災時にエレベータを利用することにこれほど消極的である理由が分からない。」

と述べている。

業界で恐れられているのは熱で釦が押された状態になって火災階に停止してしまい

被害が発生することや、システムが複雑であり、

ソフトウエアにバグが有り得ることである。

その一方で、業界では、

専門家が継続して火災時にエレベータを利用可能にする基準を鋭意作成中であり、

「この基準は2~3年で発行される。」と

オーチス社のデビット・マッコルが説明している。

火災時の避難のための交通需要については、

40階以上では、避難の容易さと避難速度の面から、

50%以上の人が階段よりもエレベータを選択すると予想されている。

そして、高齢化に伴って、その割合が増加すると予想されている。

ニュージーランドでは、

1950年には、65歳以上が人口に占める割合が8%だったが、

2040年までには、25%になると予想されている。

2051年までには、

85歳以上が5万6千人だったのが32万人に増加すると予想されている。






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==○連載「エレベータの交通計算法(TWINSシミュレータ)」==

エラフサイトのメニューから、

「エレベータ交通計算設置計画シミュレーション」を選択し、

「TWINSシミュレーションはこちら」釦をクリックしていただくと、

試用していただくことができます。

全体の仕組みは出来上がっていますが、

L+A方式については、A+L1+L2,A+L3+L4+L5と

A+L6+L7+L8+L9は試用していただけますが、

A+L0はL0の制御アルゴリズムを改造中で、

10月末には試用していただけるようになる予定です。

M方式も現在改造中で、

10月末には試用していただけるようになる予定です。


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==○   エレベータクイズ  ================================

エレベータの消費電力は定格速度に比例しますが、

それ以外に、次のどれに比例するでしょうか?

1.定員

2.停止数

3.かご自重








































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【答え】

1.定員です。

【解説】

定員の半分が乗車した時に釣り合う釣り合い錘がついています。

そのため、

モーターは定員の半分を定格速度で上下させるだけの容量があります。


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==○編集後記=================================================

最後までお読みいただき、有難うございます。

第87号は如何でしたでしょうか?

エレベータワールド誌の記事から、

火災時の避難にエレベータを使用可能にするための

基準作りが進められていることを知り、

エレベータ業界もまだ活力があるなと安堵しました。



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【発行元】株式会社エレベータ研究所
〒567-0806 大阪府 茨木市 庄1丁目8-19
TEL 072-665-6801
URL http://www.ele-life.com
EMAIL info@ele-life.com
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