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2009/06/01

「エレベータのすべてがわかる!」〔VOL0068〕

===========================================2009.06.01 VOL.0068==
みなさんお元気ですか?

「エレベータのすべてがわかる!」の第68号をお送りします。


「セレコレ」は、従来の乗用エレベータの一般的な運転操作方式であり、

運転方向と同一方向の乗客を乗り合いさせる方式ですが、

昼食時のように、両方向の交通が同時に多量に発生する時間帯では、

両方向共に停止回数が多くなりますから、

平均一周時間(RTT)が非常に長くなります。

そうすると、一台一方向当たりの乗客の平均到着率をλ(人/秒)とすると、

平均乗客数=λ×RTTが大きくなり、

定員の大きなかごが必要になります。(注)

電動機容量は定員に比例し、エレベータ占有面積も定員にほぼ比例します。

そのために、消費電力量が増大し、レンタブル比が減少します。

また、平均待ち時間を短縮するために、多くの台数が必要になります。

必要な輸送能力を確保するためにも多くの台数が必要ですが、

乗客の移動距離の制限から、台数は8台が上限です。

従って、セレコレの最大の問題点は、

昼食時のRTT増加に起因しての定員増加・台数増加によって導かれる

(1)消費電力量の増大

(2)レンタブル比の減少

にありますが、これに加えて、台数に上限があるために、

(3)十分な輸送能力の確保が困難

なために火災時の避難にエレベータが利用できないことも問題です。

今回は、特集「昼食時のRTTの短縮法」で、

昼食時のRTTの短縮法と輸送能力の増加法についてお話します。

(注)従来の設置計画の指針では、出勤時の交通計算法を用いて、

実際の出勤時に必要な5分間輸送能力(7〜12%)

の2倍程度の輸送能力を持たせるように指導することによって、

定員の大きなかごを適用させるようにして、

RTTが出勤時の2倍に近付く昼食時に対応させていました。

従って、

輸送能力が不十分な主仕様(速度、定員、台数)で計画・設計してしまうと、

出勤時に不具合が発生する前に、

昼食時にエレベータホールに乗客が溢れるという不具合が発生します。


このメールマガジンは、『まぐまぐ』で配送されています。

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==I==N==D==E==X===============================================

○連載 今週のニュース

○特集「昼食時のRTTの短縮法」

○連載 エレベータクイズ

○編集後記

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==○今週のニュース ==========================================

エレベータ点検:京都など同型217基で不良発見

東京都新宿区のビルと京都市左京区で起きた事故を受け、

同型のエレベータの全国点検を実施していた国土交通省は29日、

調査結果を公表した。

東京と同型の130基のうち4基で、京都と同型の4399基のうち

213基で部品損傷などの不良が見つかり、

国交省は都道府県を通じて改善指導した。

東京の事故は2月、

かごが来ないとドアが開かないはずなのに1階のドアが開き、

男性が地下部分に転落して死亡した。

使用されていたエレベータと同型の三精輸送機(大阪府)の手動式で

ドア施錠する130基を対象に調査。人荷用1基、荷物用3基の計4基で

ドアロックの部品が損傷するなどしていた。既に改善されている。

京都の事故は昨年12月、

住人の女性がエレベータから降りようとしたところ、

ドアが開いた状態でかごが約2.5メートル降下し、

ドアとかごの間に挟まれて腰骨を折り重傷を負った。

同型の東芝エレベータ(東京都)の間接油圧式4430基(点検中31基)を調査。

213基が不良で、かごを上下させる制御バルブや駆動ベルトなどが延べ40基、

扉や制御盤の回路などが延べ111基だった。122基は既に改善されている。




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==○特集「昼食時のRTTの短縮法」=============================

10階建てで階高が3.5mの事務所ビルで、

24人乗り、105m/分のエレベータ(セレコレ)が適用されている

従来システムの場合は、出勤時のRTTが179.8秒になりますから、

本来であれば、6台設置したいところではありますが、初期費用削減のため、

4台設置されるものとします。

10階から1階への直行時間は20.9秒ですから、

従来システムの昼食時のRTTは、

(179.8−20.9)*2=317.8秒

になると予想されます。そうすると、

昼食時の5分間輸送人数は145.0人になります。

これに対して、TWINSのL+A方式は、

(1)L(2−10):サービス階2−10、13人乗り、105m/分2台

(2)A(8−10):サービス階1、8−10、13人乗り、105m/分2台

(3)A(5−7):サービス階1、5−7、13人乗り、105m/分2台

(4)A(2−4):サービス階1−4、13人乗り、45m/分2台

を設置して、

ポストセレコレは上昇運転の時に、1回の停止で

その階への上昇方向の乗客の降車とその階からの下降方向の乗客の乗車が

同時にできることを利用してRTTを短縮します。

昼食時のRTTは出勤時のRTTに、

定員×80%の乗客の乗降時間16.6秒を追加することで得られます。

その結果、各群のRTTと5分間輸送人数は次のようになります。

(1)A(8−10):RTT=113.3秒、5分間輸送人数=110.2人

(2)A(5−7):RTT=101.3秒、5分間輸送人数=123.2人

(3)A(2−4):RTT=99.7秒、5分間輸送人数=125.2人

(4)合計:              5分間輸送人数=358.6人

となり、昼食時の輸送能力は従来システムの約2.5倍になります。

因みに、

エレベータ占有面積は、

従来システムが449.7平米であったのに対して、

408.6平米と多少減少します。

トータルの電動機容量は、

従来システムが72kWであったのに対して、

69kWと多少減少します。

そして、昼食時にはRTTが1/3程度になりますから、

昼食時については、

消費電力量(kWh)が従来システムの1/3程度になります。

出勤時、退勤時、平常時・混雑時のRTTは1/2程度ですから、

消費電力量(kWh)が従来システムの半分以下になります。


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==○連載 エレベータクイズ  ================================

目の前に、20階建ての事務所ビルが建っていたとします。

この中に設置されているエレベータの中で最高速のものは、

次のどれが近いでしょうか?

1.分速600m

2.分速360m

3.分速210m

4.分速120m

5.分速105m

6.分速60m
























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【答え】

3.分速210mです。


【解説】

エレベータの定格速度の概算法として、

建物の階床数×10(m/分)

が良く用いられています。

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==○編集後記=================================================

最後までお読みいただき、有難うございます。

第68号は如何でしたでしょうか?

今回の発行で、トータルの発行部数が7000部を超えます。

お蔭様で、現在156名の皆様にご購読いただいています。

毎週ネタ探しには苦労していますが、

皆様にとって有益な情報をお届けすることを念頭において、

年内の10000部達成目指して頑張りたいと考えています。

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【発行元】株式会社エレベータ研究所
〒567-0806 大阪府 茨木市 庄1丁目8−19
TEL 072-665-6801
URL http://www.ele-life.com
EMAIL info@ele-life.com
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