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2008/03/02

法律王国≪民法編≫第3回

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□■  法 律 王 国 ≪ 民 法 編 ≫
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□■                       2008年3月2日発行
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こんにちは!

法律王国の森です。

司法試験の過去問を中心に、民法の基本事項を小テスト形式で出題していき
ます。

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● 通謀虚偽表示
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相手方と通じてした虚偽の意思表示のことである。

通謀虚偽表示の効果は、真実の内心の意思がないので原則として無効でる。

しかし、その無効を善意の第三者に対抗できない。

これは一方で外観を信頼した第三者を保護する必要性があり
他方で真意と異なる外観を作出した者がその権利を失ってもいわば自業自得
だからである。このような第94条2項の趣旨からすると、第三者とは、お
よそすべての第三者ではなく、当事者及びその包括承継人以外の、虚偽の外
形につき新たな利害関係を持つに至った者を意味する。

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●小テスト(正誤問題)
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[問題] 

甲がその所有する土地を乙に贈与したが、乙と通謀して、甲が乙にその土地
を売却したかのように仮装した場合において、その後甲が死亡して丙が単独
で相続した時は、丙は乙に対し、その土地代金を請求することができる。

[解答] 

誤っている。

[解説]

丙は相続により甲の地位を包括的に承継するから(896条)甲の虚偽表示
の当事者としての地位の引き継ぎ、94条2項の第三者には当たらない。

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●小テスト(正誤問題)
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[問題] 

甲と乙とが通謀して、甲所有の土地を乙に売却したかのように仮装し、その
後乙がこれを丙に売り渡し、さらに丙が丁に売り渡した場合において、丁は
丙が悪意で取得した場合には、たとえ、自己が善意で丙から土地を取得した
としても、甲の引渡請求を拒むことができない。

[解答] 

誤っている。

[解説]

虚偽表示の相手方との間で直接取引関係に立った者だけでなく、その者から
の転得者も94条2項にいう「第三者」たり得る。

【最高裁判所判決昭和45年7月24日】

悪意の第三者からの転得者が善意であれば、転得者は94条2項にいう善意
の第三者に当たる。

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●小テスト(正誤問題)
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[問題] 

甲から賃貸した土地上に建物を所有していた乙が、丙と通謀して登記簿上そ
の建物を丙に売却したかのように仮装した場合に、甲は乙に対し、土地賃貸
借の無断譲渡を理由として、賃貸借契約を解除した。乙は甲の引渡請求を拒
むことができない。

[解答] 

誤っている。

[解説]

乙丙間の建物譲渡は通謀虚偽表示であるから無効である。また、甲は94条
2項の第三者ではないから、乙丙間の建物譲渡の有効性を主張できない。

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●小テスト(正誤問題)
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[問題] 

甲が乙に対して有する金銭債権につき、甲と丙とが通謀して甲から丙に債権
を譲渡したかのように仮装した場合において、乙が異議をとどめないでその
債権譲渡を承諾したときでも、乙は丙に対し、その債務の弁済を拒むことが
できる。

[解答] 

正しい。

[解説]

甲丙間の債権譲渡は通謀虚偽表示であるから無効である。また、乙は94条
2項にいう第三者ではないから、甲丙間の債権譲渡の有効性を主張できな
い。

また、乙の意義をとどめない承諾(468条1項)によっても甲丙間の債権
譲渡が有効になることはない。なぜなら、意義をとどめない承諾の効果は、
債務者が債権者に主張することのできた事由をもはや譲受人に主張できなく
なるというものに過ぎず、債権譲渡行為の瑕疵を治癒する効果まではないか
らである。

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●小テスト(正誤問題)
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[問題] 

甲会社の代表者乙と丙銀行とが通謀して、甲会社名義の丙銀行に対する預金
債権があるかのように仮装した場合において、その後甲会社の代表者が丁に
替わったときは、丙銀行は、甲会社からの預金の払戻し請求を拒絶すること
ができない。

[解答] 

誤っている。

[解説]

甲会社の代表者乙が丙銀行と通謀して甲会社名義の丙銀行に対する預金債権
があるかのように仮装したのであるあら、契約の当事者は甲丙である。そし
て、甲丙間の契約は無効であり、甲も丁も94条2項の第3者にあたらな
い。


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●関連条文
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 94条(通謀虚偽表示)

(1)相手方と通じてした虚偽の意思表示は、無効とする。

(2)前項の規定による意思表示の無効は、善意の第三者に
対抗することができない。


896条(相続の一般的効力)

相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切
の権利義務を承継する。ただし、被相続人の一身に専属した
ものは、この限りでない。


468条1項(指名債権の譲渡における債務者の抗弁)

債務者が異議をとどめないで前条の承諾をしたときは、譲渡人に対抗するこ
とができた事由があっても、これをもって譲受人に対抗することができな
い。この場合において、債務者がその債務を消滅させるために譲渡人に払い
渡したものがあるときはこれを取り戻し、譲渡人に対して負担した債務があ
るときはこれを成立しないものとみなすことができる。

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●さらに
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