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2009/10/24

オバマ米大統領被爆地訪問見送り?とノーベル賞受賞

 11月11~2日、シンガポールで開かれるAPEC(アジア太平洋掲示協力会議)出席の途中、
初来日するオバマ米国大統領の被爆地訪問が見送られる…公算が大きくなった。
 8日、平野官房長官が記者会見で「短い日程で、今回はスケジュール的に難しい」と述べ、被爆地訪問が困難との見方を示した。
翌9日夕、オバマ氏のノーベル・平和賞受賞のニュースが走った。極めてメッセージ性の高い受賞に、オバマ氏の対応が注目される。

 大統領の被爆地訪問は大統領の初来日に合わせて秋葉市長が鳩山首相に直接働きかけ
、首相もNYでの初の日米首脳会談の際に大統領に直接要請していた。
 オバマ米大統領は4月5日のプラハ演説で「核なき世界」を提唱し、
9月の国連安保理で核軍縮・核拡散に関する首脳会議での「核兵器のない世界」の決議を主導するなど核軍縮に向けたリーダーシップを発揮して来た。
 この為、広島長崎への大統領訪問を求める声は急速に高まっていた。 

 今月4日、8月に着任して間もないジョン・ルース米国駐日大使がこうした大統領の被爆地訪問の要請を背景に広島を訪問した。
 最近の報道で、‘74年に当時のフォード大統領が初来日した時、ヒロシマ訪問を検討していたことが明かされた。
日米和解で傷を癒し軍縮を呼びかける場にしょうとスタッフが提案したが原爆投下を肯定する意見も根強く、日本での反発を招きかねないと見送られた。
 米国大統領が在任中に被爆地を訪問した事はないが、米政府内でも従来から被爆地訪問の可能性を探る動きがあった事が初めて明らかにされた。

 今回の米大統領の被爆地訪問が見送られることになれば、大統領が次に来日する予定は
来年11月に横浜で開かれるAPECになる…。
 プラハ宣言から国連安保理の決議を経て来年5月の国連総会に於けるNPC再検討会議までにどれだけ「核なき世界」へ
具体的なアプローチが出来るか…が大きな課題になる。
 オバマ大統領の被爆地訪問は「核なき世界」に向けた『核兵器を使った唯一の国の道義的責任を果たす世界の世論・声を高める』
何物にも代えがたい機会と言える。
 
 米国内では今も原爆投下を肯定して正当性を譲らない意見も根強く、被爆地訪問によって米国内の反発を招きかねないと言う意見も
見送りの背景に全く無い…とは言えない。
 今回の平野官房長官談話はあくまでスケジュール上の問題としている。
 しかし、外務省幹部は「最終的には大統領の判断だ」と指摘しており最終決定ではない。
 短い日本滞在の中でオバマ大統領の「核なき世界」への思いの大きさや深さがどのように果たされるか…大統領の最終決断まで“
一縷お望み”を持って見守る必要がある…。
 大統領にとってこれ程大きな課題解決への舞台は他に見当たらない…から。

 時あたかもオバマ氏被爆地訪問は見送り?のニュースが伝わった翌日、「オバマ米大統領、ノーベル・平和賞受賞」のニュース速報が…走った。

 未だ何の実績も無い「核なき世界」提言はノーベル・平和賞の後についてくる事になる。
 一連のオバマ氏の「核なき世界」構想を後押しする極めてメッセージ性・政治性の高いプレゼンテーションだ。

 ノーベル賞受賞は「核なき世界」実現の予約であり、避けて通れない世界的公約になった。
 オバマ大統領の構想をより確かな形で推進する上で被爆地抜きでは考えられない。
 度々の引用で恐縮であるが核抑止論者だったオバマ氏は’07年12月、シカゴのデュポール大学で開催中の「原爆展」を偶然見学し、
一週間後に「核なき世界」を発言し、4月のプラハ宣言に発展した。オバマ氏の「核なき世界」構想へのチェンジした契機は
「ヒロシマ原爆展」にある…と推測される。 
 受賞式を前に、改めて今回広島に来る意義と効果は大きく、逆にノーベル平和賞の真価・効果・
影響力が問われ兼ねない。
 滞在が短時間であればある程、厳しい日程をやりくりしての被爆地訪問を実現する政治家としての力量が
「核のない世界」を実現させる力量に繋がる…ぎりぎりまで可能性を信じて待ちたい。

 岡目八目
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