2010/07/15
レフティやすおの楽しい読書 100715(No.38)「私の読書論-13-なぜ古典が読める...」
■毎週発行!がんばリスト レフティやすおのもう一つのメルマガ、 日本一の、左利きによる、右利きと左利きのための、左利きの "現役"メルマガ:『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』― ■ご登録は → http://archive.mag2.com/0000171874/index.html ><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><>< レフティやすおの楽しい読書 ― 読書で豊かな人生を! ― ><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><>< 本日は、若い頃は本屋の店員だった本好きのレフティやすおが、 本と読書について好き勝手に語る、《私の読書論》です。 まずは、気軽にお読みください。 読書とは、他人(ひと)様の人生を追体験することです。 そこから何かを学ぶか、ひと時の愉快な時間をすごすか、 それは人それぞれ。自分なりの楽しみ方でいいのです。 まずは楽しい読書を心がけましょう。 ><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><>< 2010(平成22)年7月15号(No.38)-100715- 私の読書論-13-なぜ古典が読めるようになったのか ><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><>< ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 私の読書論-13-なぜ古典が読めるようになったのか ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 前号では、「私の本の読み方(1)」を予定していましたが、 今回は、「なぜ古典が読めるようになったのか」 私が50歳になって古典を読めるようになった理由をお話します。 ・・・ 答えは簡単! 字が読めるようになったからです。 「字が読める!!!」 まあ、こう書いてしまうと、ちょっとおかしいですね。 字が読めるようになったから古典が読めるようになった、なんて。 もちろん、私も6歳で小学校に上がり、 ごく普通に勉強してきたわけです。 特にこれといった遅れもなく、障碍もなくこれたのは幸いでした。 とはいえ、それはどなたでも経験されていることでしょう。 ◆新字・現代仮名遣いに書き換えられた◆ では、何を言いたいのかと言いますと、 古典に使われている文字が読めるようになった、 というのならきっと分かりやすいでしょうね。 でも、そうじゃないのです。 やっぱり古典に使われているような文字は読みにくいのです。 要するに、昔の文字の表記ですね。 歴史的仮名遣いとか旧仮名遣いとかいわれるもの、 あるいは旧字とか正字とか言われるもののことです。 こういう字や仮名遣いを使っていた古典作品を 新字・現代仮名遣いに書き換えたものが増えたからなのです。 ◆歴史的断絶◆ 私の子供の頃や若い頃は、 まだ昔の字や仮名遣いがそのまま使われた本が多かったのです。 日本では戦後(第二次大戦後、1945年以後)の1946年に 国語改革が行われ、 当用漢字(将来漢字をなくすまで、当座の間使用する漢字の意) が採用され、旧仮名遣いを現代仮名遣いに変更したのです。 戦後教育は、一貫してこの1946年に公布された 新字・新仮名で行われているのです。 そのため、戦後生まれ戦後教育育ちの私たちは、 それ以前の旧字・旧仮名は知らないため、 どうしても歴史的断絶を経験することになったのです。 今日、古典を読みにくくさせているのは、 ひとえにこの改革にあるのです。 ◆表記の現代化◆ 話が別な方に流れています。 元に戻しましょう。 要するに、私が50歳にして古典の勉強をするぞ、と誓った時、 好都合にも、多くの古典作品に現代語訳や新訳の本が出ていた、 明治以降、近代のものでも、 旧字旧仮名を新字新仮名に改めた新版や改版の本が出ていた、 という状況がありました。 廉価版で広く古典を紹介してきたものに文庫本があります。 一般書店でも多く置かれている新潮文庫や角川文庫、 教養文庫ともいうべき岩波文庫などでは、 正確にいつ頃からとは言い難いのですが、 昭和の終わりごろからでしょうか、 頻繁に新版や改版、 さらに外国語作品では新訳が行われようになりました。 そして私は、これらの改版・新版、新訳・現代語訳本のおかげで、 古典作品も、気軽に読めるようになったのです。 たとえば、近代日本文学を例にとれば、 今読書中の、 幸田露伴/著『努力論』の岩波文庫改版の巻末に掲げられた、 岩波文庫編集部による「編集付記」にはこうあります。 一、左記の要項にしたがって表記を改めた。 岩波文庫(緑帯)の表記について 近代日本文学の鑑賞が若い読者にとって少しでも容易となるよ う、旧字・旧仮名で書かれた作品の表記の現代化をはかった。 そのさい、原文の趣をできるだけ損なうことがないように配慮 しながら、次の方針にのっとって表記がえをおこなった。 (一)旧仮名づかいを現代仮名づかいに改める。ただし、原文 が文語文であるときは旧仮名づかいのままとする。 (二)「常用漢字表」に掲げられている漢字は新字体に改める。 (三)漢字語のうち代名詞・副詞・接続詞など、使用頻度の高 いものを一定の枠内で平仮名に改める。 以下、(四)は省略します。 (五)の(イ)には、「読みにくい語、読み誤りやすい語には 現代仮名遣いで振り仮名を付す」とあります。 このような表記がえのおかげで、 私は近代日本文学(要するに、明治以後の作品) を読めるようになったのです。 ◆現代語訳、新訳の登場◆ 近代以前の日本語作品に関しましては、 現代語訳(現代仮名遣いと新字体による表記だけでなく、 現代的な言葉や言い回しに書き直された文章によるもの) の本が色々と出てくるようになりました。 これも社会風俗の変遷に伴い、 現代の若者にも理解できるものにしようという配慮からでした。 また、外国語による古典作品に関しましては、 戦後、現代語による新訳が出てきました。 その時点での最高権威による新訳が登場しています。 あるいは新進気鋭の訳者の手になる新訳が。 一方で、 かつて定番とされていた偉大な翻訳者による作品でも、 改版にあたり、訳者自身の手で訳文に手を入れたり、 もしくはその子息によって一部訳文が修正されたりした 改版や、新版が発行されています。 このような出版状況の変化が、 私のように漢字が苦手な人間でも、 古文や漢文をほとんど習ったことのない人間でも、 古典を読もうという気持ちさえあれば、 十分読めるようになったのです。 ◆まず原典に当たる、とにかく読む◆ もちろん、だからと言って誰でもすぐに古典が読めるか、 と言いますと、やはり、なかなか難しい面があります。 基本的にその背景を知らなければ、 正確に読み取れるかどうか、難しいものがあります。 そういう予備知識を身につける作業というものも、 実は重要です。 しかし、なんといっても、まずは原典に当たる、 これが一番です。 分からなければ分からないなりに読む、 ということも大事です。 読めば読むほど分かるようになるのが、読書なのです。 だから、とにかくまず読むこと。 これが一番です。 そして、途切れ途切れでもいいから、 とりあえず最後までの読み切ること。 これは肝心です。 《... 音楽も同じことで、まずはじめにいくつかの困難を 克服した者にとってしか、楽しくない。読書も同じこと だ。... 学問は遠くから見たのでは楽しくない。そのな かに入りこまなければならない。最初は強制が必要であ り、またたえず困難が必要である。...》 アラン『幸福論』「87 勝利」(p.271)より 白井健三郎/訳 集英社文庫 1993 《... 必要なのは取りかかることだ。...》 同書「36 私生活について」(p.119) *** *** *** *** *** 【前号のお詫びと訂正】 前号、 2010(平成22)年6月30号(No.37)-100630- アラン『幸福論』―幸せとは何か http://archive.mag2.com/0000257388/20100630120000000.html の本文中の引用 《... 自由であることを意志し、そのための行動に出るこ とによって積極的な自由が保証されるだろう。こうしたあ り方をアランは《幸福》と名づけるのだ。... 自由な個人 の確立 ... それを彼は「幸福」と名づけたと考えてもいい だろう。》 『幸福論』白井健三郎/訳 集英社文庫 1993 白井健三郎「鑑賞」p.309-310より は、 白井健三郎氏による「鑑賞」ではなく、 清水徹氏の「鑑賞―人生は幸福の味がする」からの引用でした。 関係者の皆様、およびの読者の皆様に、 謹んでお詫び申し上げます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【付録】読書法・読書技術に関する本を楽しむ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼ 本文で取り上げた本: ★『幸福論』白井健三郎/訳 集英社文庫 1993.2.25 旺文社文庫版を復刊。解説・鑑賞・年譜など資料を掲載。 http://www.amazon.co.jp/dp/4087520374/ref=nosim/?tag=hidarikikidei-22 ★『努力論』幸田露伴/著 岩波文庫 改版2001.7.16 1940年岩波文庫初版の「岩波文庫努力論跋」を巻末に収録。「解 説」中野孝次。有名な惜福・分福・植福の説など、露伴の幸福論。 http://www.amazon.co.jp/dp/4003101235/ref=nosim/?tag=hidarikikidei-22 ★マークは、筆者のおすすめ本です。本選びの参考にどうぞ。 * 上記以外の読書法・読書技術、読書論の著作は、 またいずれ機会を見て紹介します。お楽しみに! ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 次号予告:7月31日号(No.39)-100731- 未定 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ※「別冊 編集後記」~『レフティやすおの作文工房』~ 7.15 私の読書論-13-なぜ古典が読めるようになったのか ―第38号「楽しい読書」別冊編集後記 http://ameblo.jp/lefty-yasuo/entry-10587692089.html ----------------------------------------------------------- ◆ 弊誌「楽しい読書」が 以下の各誌で紹介されました! ----------------------------------------------------------- ついにテレビ出演(『たけしのニッポンのミカタ!』) http://www.tv-tokyo.co.jp/mikata/backnumber/100507.html ◆6月発売最新刊◆ ・内向型三部作:『“内向型”のための雑談術―自分にムリせずラ クに話せる51のルール』大和出版 http://www.amazon.co.jp/dp/4804717544/ref=nosim/?tag=hidarikikidei-22 ・「しゃべらない営業」シリーズ:『営業は口ベタ・あがり症だか らうまくいく』日本能率協会マネジメントセンター http://www.amazon.co.jp/dp/4820717804/ref=nosim/?tag=hidarikikidei-22 左利きの人の生き方においても大いに共通点が見い出せる 『内向型人間の人づきあいにはコツがある』大和出版 http://www.amazon.co.jp/dp/480471748X/ref=nosim/?tag=hidarikikidei-22 左利きの不便さを綴った、「渡瀬けん」名義の売れ行き好調 『左利きの人々』中経の文庫 それぞれの著者で左利き仲間、 サイレントセールストレーナー■渡瀬謙■氏の殿堂入りメルマガ ●『営業のカンセツワザ』2008/03/13 208号「我流 文章術(2)」 http://archive.mag2.com/0000115536/20080313130000000.html まぐまぐのオフィシャルマガジン、 ●『ウィークリーまぐまぐ[エンタテイメント版]』2008/3/14号 「今週のおすすめメルマガ@エンタテイメント」コーナー http://www.mag2.com/official/wmagentr/2008/03/14.html ●『まぐまぐ!』サイト 「今週のおすすめメルマガ」2008年03月12日~03月18日 http://www.mag2.com/wmag/osusume/osusume080312.html ><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><>< ▼レフティやすおの<左利きを考える>メルマガ: 『左利きで生きるには 週刊ヒッキイhikkii』 (レフティやすおの左組通信メールマガジン) http://www.mag2.com/m/0000171874.html http://homepage3.nifty.com/lefty-yasuo/mm-hikkii.html ▼本のことなら: 『レフティやすおの本屋』―左利き関連本、古典入門書ほか 「みんなの書店/レフティやすおの本屋」は、 セブンネットショッピング「みんなのクチコミ」に移行。 http://www.7netshopping.jp/guide/leftyyasuonohonya/ ▼レフティやすおのホームページ: 『左利きを考える レフティやすおの左組通信』 http://homepage3.nifty.com/lefty-yasuo/ ▼レフティやすおのブログ: 『レフティやすおのお茶でっせ』 http://lefty-yasuo.tea-nifty.com/ochadesse/ 『レフティやすおの作文工房』 http://ameblo.jp/lefty-yasuo/ 『レフティやすおの新しい生活を始めよう!』 http://blog.goo.ne.jp/lefty-yasuo/ ▼TimeLine(グラフ年表) 『レフティやすおの左利き自分史』 http://timeline.nifty.com/portal/show/15238 ><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><>< レフティやすおの楽しい読書/発行人:レフティやすお 発行システム:『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ 読者登録解除(配信中止) ↓ http://www.mag2.com/m/0000257388.html http://homepage3.nifty.com/lefty-yasuo/tanosiidokusho.html Copyright(c) 2010 by L.YASUO ><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><><



