就活生必見☆社会人インタビュー  RSSを登録する

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2008/03/17

『就活生必見☆社会人インタビュー』~あなたは今「なりたい自分」がありますか?~

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『就活生必見☆社会人インタビュー』
〜あなたは今「なりたい自分」がありますか?〜

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■■  『目の前のことに全力を尽くした人生』
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◆ 1.社会人プロフィール
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□ 元東洋水産(定年退職) Kさん 62歳 (男性)

 公立高校卒
  
 
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◆ 2.インタビュー記事
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■■ 『大学進学を断念。紹介で東洋水産へ』
■

Kさんは高校時代は剣道に打ち込み、選手として国体に出場した。

そんなKさんのもとには、
亜細亜大学や国士舘大学などの剣道部からたくさんのスカウトが来た。
当然Kさんも大学へ進学して剣道を続けるつもりだった。

しかし、当時Kさんの実家の家計は非常に苦しく、
Kさんに進学という選択肢は与えられなくなってしまった。

亜細亜大学の先輩は、Kさんの家の前に座り込んで
抗議をしてくれたが、Kさんの父親はガンとして聞き入れなかった。

とうとう大学進学を断念したKさんは、
高校の剣道部の先生から紹介された東洋水産へ入社することに決めた。

今では一部上場企業となった東洋水産だが、
当時は非上場の小さな会社だった。

「大学へ進学できないのなら、どこへでもいってやるよ」
という、半ばやけっぱちの気持ちだったそうだ。


■
■■ 『よく働き、よく遊ぶ』
■

東洋水産では、当時即席めん事業がちょうどスタートした時期だった。

Kさんは「やるからにはとことんやる」という人間だったので、
埼玉の即席めんの工場で、朝から晩まで真っ黒になって働いた。

札幌の工場で人がやめて、機械が動かないと聞き、
大雪の中札幌まで駆けつけたこともあった。

三日三晩徹夜で工場を回し、無事ピンチを切り抜けた。
しかし、帰ろうとすると、工場長がどうしても残ってくれと懇願してくる。
男気あふれるKさんは、しばらくそこに残り、
標準作業工程や物流システムを構築した。

気付けば一週間の予定で来た出張が、七年間になっていた。

Kさんは、当時を振り返りこう言う。

「仕事は大変だったけど、良い時代だったね。
昼間は厳しく働いて、夜は楽しく騒いだ。

高度経済成長で会社の業績はうなぎのぼりだったから、
基本給以外にも業務手当てというボーナスがたくさん出てね。

毎日すすきので使いたい放題だったよ(笑)
東洋水産の社員だというと、どこの飲み屋でもツケが聞いたしね。」


札幌での生活を満喫した後、
札幌の工場長が変わって、もうやることもないと思ったKさんは、
ちょうど募集があった本社の営業へ移っていった。


■
■■ 『人生山あり谷あり』
■ 
 
本社では冷凍食材を営業する業務に就いた。
2年ほど冷凍のサバなどを売って回ったが、会社がこの事業から撤退してしまっ
た。

その後再び埼玉へ戻り、今度は生めんの営業をした。
生めんは会社が新しく手がけ始めた商品だったが、
会社が広告費を出し渋ったため、チームを組んで関東から東北まで
小売店を実際に回った。

また、ルート車という、商品を車で売って回るシステムを考案し、
売り上げを急激に伸ばしていった。

Kさんは、この頃には150人を束ねる営業部長になっていた。
会社人生の春を謳歌していた。

しかし、人生山があれば谷もある。

Kさんの部下が大きミスを犯しクビになり、Kさんも閑職へ追いやられてしまった
。

冷蔵庫を扱う事務所へ飛ばされた。
毎日ほうきを持って掃除をしている前を、以前の部下が通っていく。

Kさんは耐えかねて、辞表を持って社長へ直談判に行ったが
「耐えろ」と言われた。

Kさんは、7ヶ月そこでの仕事を耐え忍び、
なんとか千葉県の生めん販売の仕事へと復帰することができた。

長い冬の時代を耐え忍んだKさんは、「反撃してやる!」という闘志で
商品を売りまくり、売り上げを倍にした。

その功績を認められ、本社の専務から特別販売部という部署へ誘われ
無事第一線に返り咲いた。そしてその部署で定年まで勤め抜いた。


■
■■ 『会社生活を終えて残ったもの』
■
 
現在Kさんは悠々自適の毎日を送っている。

「娘たちも独立していったし、家のローンも無いし、お墓もある。
毎日が日曜だよ(笑)

高卒で田舎から出てきた俺は、大卒のエリートとは違うし、
引け目を感じることはあったけど、

俺は俺のことをやるし、負けないよ、っていう気持ちで
42年間がんばってきたご褒美だね。」

会社時代から人との付き合いを何よりも大事にしてきたKさんのもとには
今も200通以上の年賀状が届く。

ずっと続けてきた剣道は、今では7段の腕前だ。市の剣道協会の
理事も務めている。

目の前のことに常に全力投球してきたKさんの人生には
会社を退職した後にもたくさんの大切なものが残ったようだ。


□
□□  『就活生へのメッセージ』
□

「情けは人のためならず」ということを是非伝えたいね。

どうしてもうまく交渉が進まない相手がいるということで
頼まれて行ってみたら、そこのお偉いさんが昔一緒に仕事をしていたやつで
「Kさんが言うなら」ということになることは、良くある。

仕事はやっぱり人間関係だからね。そして、そういう良い人間関係を
作るためには、相手を好きにならなくちゃいけない。

裏切られることもあるけど、それでもいいんだよ。

馬には乗ってみろ、人には接してみろと言うしね。

そういう生き方をしていけば、たくさんのいいことがあるんじゃないかな。


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【編集後記】
 
Kさんのお話はいかがだったでしょうか。

Kさんの味のある語り口調を、私の文章力では十分に表現できないのが
残念でなりませんが、本当に男気のある素敵な方でした。

常に前向きで明るいKさんは、とても62歳とは思えないほど
若々しくて、エネルギッシュです。

大学進学を断念したり、閑職へ追いやられたりと、
苦労もたくさんあったのでしょうが、
それらをすべてパワーに変えてきたKさんのお話を伺って、
素直に素敵な人生だなと思った紅林でした。


<取材・編集:紅林達也 >

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