■ろう者の言語・文化・教育を考える No.100
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◆ろう者の言語・文化・教育を考える◆ No.100 2008年6月23日
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■<文化>「視線をあわせる」
あるコーダ(CODA)の談である。小学校に入学したときに、先生から「皆さ
ん、あいさつするときや人とお話しするときには目をあわせましょうね」と言
われたという。小学1年生の彼女は、何をいまさらあたりまえのことをわざわ
ざ話しているのかと不思議に思ったらしい。彼女は小さいときから、ろうの両
親と話をするのにいつも視線をあわせて話していた。聴者と話すときも例外で
はなかった。そのため小学校の先生に改めて注意されて違和感があったのだ。
しかし、その後聴者の社会を見ているうちに、たしかに視線をあわせる人が少
ないことに気づいたのだという。
まさしくコーダだ。耳は聞こえているが、振る舞いはろう者そのものではない
か。コーダ自身、少し自分のことを知らなければならない。
そのようなやり取りをした後、ある新聞記事が目に入った。教育現場ではもっ
と目を見てコミュニケーションしましょうと書かれている。最近はインターネ
ットやメール、携帯電話ばかりが使われ、対面で視線をあわせて話をすること
が少なくなっており、それが殺伐とした事件の多発につながっているのではな
いかということらしい。
先のコーダの話の中の先生が注意していた30〜40年前から、状況は変わってい
ないということだ。依然として日本人は人と視線を合わせることが難しいらし
い。そのためか、聴者は自分の顔に無頓着だ。ろう者は自分が周りを見ている
から、逆に自分も見られているという自覚がある。しかし聴者は、他者を見る
習慣がないために、自身がどのように見られているかと配慮することがない。
そして不用意に不満の表情などをあからさまにする。ろう者の方が見られるこ
とを意識して、自分の表情はコントロールしているものだ。聴者も1対1のと
きは、もちろん注意しているだろうが、人にまぎれてしまうような大勢の中で
は、そこまで気がまわらないらしい。
聴者の皆さん、まず視線をあわせることに慣れて、そしてコミュニケーション
の力も伸ばしていただきたい。
(日本語訳:chu)
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※著作権は木村晴美が有します。
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発行人:木村晴美
発行日:2008年6月23日(月)
読者数:493人(2008年6月23日現在)
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