■ろう者の言語・文化・教育を考える No.086
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◆ろう者の言語・文化・教育を考える◆ No.086 2008年3月10日
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■<文化> あいさつって難しい?
「あいさつ」はろう者である、聴者であるにかかわらず不可欠な社会常識で
ある。ただ、「あいさつのしかた」はそれぞれの言語や文化にのっとったやり
方があるかもしれない。ろう者は「来た」ことを周知し、同様に「帰る」こと
を周知して去るというように、自分の存在を見て確認してもらうやり方をとる。
しかし、とまどうのは、ろう者から聴者にあいさつをするときだ。
例えば、NHK手話ニュースのスタッフルーム。そこにいるのはほとんどが
聴者である。今でこそ手話のわかるスタッフが増えてきたが、以前は手話など
知らないという人が大半だった。その部屋のドアを開けても、誰もこちらを見
てくれない。ろう者だったら、ドアが動く気配に気づいた人が入り口のほうに
視線を向け、それに誘われて次々と視線が集まってくる。ところが、聴者ばか
りのその部屋はドアを開けても誰も反応してくれないので、やむなく近場の席
の人から順に肩を叩きあいさつして回ることになる。いちいち全員のところを
回るのは面倒だが、ろう文化を知ってもらうためでもあるのでやむをえない。
ここで妥協するわけにはいかないのだ。
一方、自宅のマンション。住人は手話のこともろう者のことも知らない人ば
かりだ。ある日、エレベーターに乗ろうとしたら、エレベーターホールに先客
がいた。ちらっとでも振り向いてくれれば会釈もできるのに、エレベーターの
方を向いたままこちらを見ようともしない。聴者は視線も合わせず「おはよう
ございます」とかなんとか声をかけておけばいいということか…。そんな聴者
式あいさつはできないので、落ち着かないながらも無視する形になってしまっ
た。こちらが先にエレベーターを待っているところに、聴者の住人がやってき
たときは問題ない。先方もこちらを見ているので、ちゃんと会釈をすることが
できる。簡単そうに見える「あいさつ」、実は意外と難しい。
しかし、ここ手話通訳学科は手話通訳をめざす者の学びの場である。ろう文
化とは何か、あいさつの仕方はどうかなどは何度話していることだろう。それ
なのに、いまだにまともなやり取りができない者がいる。
教官室にはろう者・聴者2名ずつの先生が机を並べている。扉を開けて入っ
てきた学生、自分の用事がある先生のことしか見ていない。ほかの先生のこと
など無視したまま、お目当ての先生のところにまっしぐらだ。扉を開けて先生
方が自分を見てくれたら、そこにあいさつをかえしてから、用事のある先生に
向かっていくものではないだろうか。見ないということは「おまえなんか見る
に値しない」と言っているのと同じだ。
また、先生同士が話をしている場面。片方は座りもう一方はそばに立ってい
る。そこにやってきた学生。どうやら立っている方の先生に用があったらしく、
立っている先生の顔しか見ていない。すぐ下にも顔があるのに、そちらには目
もくれようとしないのだ。部屋に入ってきたら、まずその場にいる人たちに会
釈なり目礼なりのあいさつをして、それから自分の用件に入るという当たり前
のことがなぜできないのだろう。
ろう者とは目を合わせてのコミュニケーションが大切だと教えている。しか
し、どこか間違ってとらえてはいないだろうか。目を合わせる、目で確認する
のは自分の話し相手とだけではない。同席している人をないがしろにしている
かのごときあなた方の態度でいたたまれない思いにさせられていることをわか
ってほしい。そして一日も早く改善を!
(日本語訳:chu)
■発行人より
大学の同期生、島影さんが見事に転身、私の大好きなイタリアン料理のシェフ
として活躍しています。
野菜も地元のを使うなど、素材には気を使っているのがわかります。脂っこく
なく、ヘルシーなでき上がりで、中央沿線にお住まいの方は「荻窪」駅で下車
して、『ベルソーレ』まで足を運んでください!
ベルソーレ
http://r.gnavi.co.jp/b072900/
季節に合わせてメニューも変えているとのこと。今だったら、白子と季節の野
菜のグラタン仕立てがお勧め。
島影さんは、ワインのソムリエの資格も持っていて、ワインについてもいろい
ろ相談しながら選ぶことができます。手話もできますので、安心して注文でき
ます(注文内容も相談できますよ!)。
また、同じく、大学の同期生でインド伝統舞踊<モヒニアッタム>を踊る丸橋
宏美さんのホームページ。
http://mkf-lab.com/mohini/index.htm
もし、インド伝統舞踊を踊ってみたい、習ってみたいという方がいましたら、
私までご連絡ください。丸橋さんに取り次ぎます!(ろう者にぴったりの踊り
なんだそうです)
■メルマガNo.086の手話版は、3月7日のDeafTV-Japanにて配信されました。
□「ろう者の言語・文化・教育を考える」メルマガの手話版は、DeafTV-JAPAN
でごらんいただけます。(有料)
http://www.deaftv.jp/
□「ろう者の言語・文化・教育を考える」メルマガの手話版のDVDは株式会
社ワールドパイオニアで購入できます。
http://www.wp1.co.jp/
メルマガNo.001〜020収録『日本手話とろう文化』 1,800円
メルマガNo.021〜040収録『日本手話とろう文化2』1,800円
□<注意>
引用、転載:出典を明記してくだされば自由にして下さって結構です。
(メールによる丸ごと転送はご遠慮ください)
※著作権は木村晴美が有します。
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発行人:木村晴美
発行日:2008年3月10日(月)
読者数:245人(2008年2月26日現在)
http://deaf.cocolog-nifty.com


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