2008/09/04
銀幕をさまよう名言集! No.32「パッション」
■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ 銀幕をさまよう名言集! No.32 2008.9.4発行 ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ 2004年/アメリカ 「パッション」より 弟子のユダに裏切られ、 大司祭の兵に捕らえられたイエス・キリスト。 自らを救世主と主張するイエスは、 「神の冒涜者」として司祭や民衆から非難を浴び、 ローマ提督に引き渡された。 ローマ提督は、イエスの罪の有無が はっきりしていないにもかかわらず、 司祭や群衆の怒りに配慮して、 イエスを十字架にかけるよう命を下す。 ムチで全身を打たれ、 傷だらけのカラダで十字架を背負い、 イエスはゴルゴダの丘へと歩を進める。 十字架にはりつけにされたイエスは、 やがて最期を迎える……。 一体彼は、何度殴られ、蹴られ、 ムチでたたかれたことだろう? 「ここまでやるか?」というほどむごたらしい仕打ちを、 「ここまで描くか?」というくらい容赦なく、 この作品は描く。 なぜ、執拗なまでにイエスの受難を描く必要があるのか、 はじめは、その意味が分からなかった。 ところが、イエスが最後に口にした言葉を耳にしたとき なるほど、と腑に落ちた。 十字架にはりつけにされる際、 ぶっとい杭が イエスの両手両足を打ち抜く。 痛みに顔を歪めながら、 イエスは思わずこう言ったのだ―― ☆★☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「父よ、どうか彼らをお赦し下さい。 彼らはしていることが分かっていないのです」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆★☆ 数百回、数千回とたたかれ、 ひん死状態に追い込まれながら、 イエスが父なる神に言った言葉は、 彼ら(イエスを拷問する連中)を赦してあげてほしい、 というものだった。 チキショー! でも、 私が何をしたんだ! でも、 オマエらは罰当たりだ! でも、 オマエらは地獄に堕ちろ! でもなく、 神に彼らの赦しを請うたのだ。 細かい解説は必要あるまい。 イエスにとって憎むべき相手であるにもかかわらず、 憎むはおろか、彼らを批判することもなかった。 それどころか、 彼らの幼く罪深い魂に、同情を寄せたのだ。 そして、そんな彼らの魂が救われるよう、 父なる神に祈りを捧げたのだ。 多くの罪深き人の身代わりとなって 死んだと言われているイエス・キリスト。 彼の教えが今もなお 世界中の人々の心の支えになっているのもうなずける。 「父よ、どうか彼らをお赦し下さい。 彼らはしていることが分かっていないのです」 日々、憎しみや敵対心を抱え、 ケンカに、競争に、闘争に、戦争に 明け暮れている現代の人々に、 この言葉はどう聞こえるだろうか。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ●編集後記  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 皮膚が割け、血や肉が飛び、 イエスはどんどん破壊されていきます。 顔は原形をとどめないほど腫れ上がり、 全身には赤くただれた傷が……。 メル・ギブソン監督入魂の本作「パッション」では、 全体の7〜8割が、 イエスの拷問シーンに費やされています。 歴史考証の正確性ウンヌンではなく、 イエスがどういう人格の持ち主だったのかを、 端的に示したかったのでしょう。 肉体的な苦痛を不屈の精神力で 耐え抜くイエス・キリスト。 その姿は、神の子を自負する彼が、 この世に生きる万人を愛していたことの証左ともとれます。 私はキリスト教信者ではありませんが、 キリスト教にまつわるさまざまなエピソードには、 不思議と興味を引かれます。 ********************************** ■銀幕をさまよう名言集! No. 32「パッション」 マガジンID:0000255028 発行者 :山口拓朗 ●公式サイト「フリーライター・山口拓朗の音吐朗々NOTE」 http://yamaguchi-takuro.com/ ●メール(ご意見・ご感想をお待ちしています♪) yamatak47@yahoo.co.jp ********************************** ◎ 銀幕をさまよう名言集! 【購読解除】 http://archive.mag2.com/0000255028/index.html 【発行システム:まぐまぐ!】 http://www.mag2.com/ **********************************



