2008/02/17
【パスタの上手な茹で方 その2】
【こんにちは!】 イタリア食材の輸入・販売を行っているil Biancoの加藤と申します。 私達は、まじめにコツコツと、良いものを作り続けるイタリアの職人達の 品々を、Web通販で、彼らの横顔と共にみなさんにお届けしています。 ◆ こんなサイトです。写真の他に農園の動画もありますので、 のぞいてみてください! 「空輸でお届け!イタリア食材と、職人の心意気−イル・ビアンコ」 http://ilbianco.com/?mailno=0000251915&link=0000251915 *************************************************************************** 【パスタの上手な茹で方 その2】 今回は、パスタの茹で方について、その2「塩加減」です。 これについては、テレビや雑誌で、いろいろな人がバラバラな事を 言っていますよね?「塩はたっぷり入れましょう」とか「水に対して1%だ。」 「いや2%の方が良い。」とか。いったいどれが正しいのか。 【塩加減は、茹でる以外の調理法を考えて決める】 いろいろな料理人の方に話を聞くと、パスタを茹でる塩加減は、 どうやら、「茹でる」以外の調理工程によって変わってくるようです。 ・例えば、パスタと合わせるソースや具材の塩加減。 ・例えば、パスタとソースを合わせる仕上げの段階で、塩を加えるか加えないか。 ・例えば、パスタとソースを混ぜあわせる最中に、加熱するかしないか。 これらによって、パスタを茹でる塩加減の強弱が違ってくるようです。 私の知る限り、テレビなどで「多めの塩で茹でましょう」と 言われている方の多くは、水に対して1%未満の塩を入れています。 これらの方は、最後に必ず、フライパンの中などで 「加熱しながら加塩」して、味を調えています。 一方、「2%くらい」とかなり強い塩を入れて茹でられる方は、 具材やソースと合わせる時、「少量しか塩を加えず、加熱もしない」 人が多いようです。ちなみにこのような方のつくるトマトソースは、 トマトの旨味を出す隠し味程度の塩加減で、塩気が弱いはずです。 つまりは、人それぞれ、味を組み立てるプロセスが違うので、 パスタを茹でる塩加減が違うという事です。 しかし、共通しているのは、塩に必ず熱を加えているという事です。 【大事な事はひとつ。塩は熱を加えなければ、旨味に変わらない】 塩は、熱が加わる事により旨味に変化します。 塩気が足りないパスタを皿に盛りつけてから塩を加えても、 なんとなく味がとがって、美味しくないですよね。これは 塩に熱が入っていないからです。 【では、いつ塩に熱を加えるか?】 塩に熱を加えるのは、どの段階が最良なのか。 これも、人によってマチマチです。 「パスタを、薄めの塩加減で茹でて、合わせるソースや具材によって、 フライパンの中などで熱を加えながら仕上げの塩を振る」 この方法で美味しいパスタを作る料理人さんを知っています。 しかし一方、パスタ表面の食感が変わるので、茹で上げた後の パスタに火を加えるのを嫌がり、強めの塩でパスタを茹でて ソースと具材を合わせる仕上げの段階では、塩をほとんど加えない 人もいます。この方のパスタも絶品です。 どちらが良いか、答えは無いようです。 肝心なのは、 「どちらの方法が、作る人にとって、味を組み立てやすいか」 のようです。 【使用する塩は、出来ればイタリア産の粗塩】 食文化の違いからか、日本の塩はイタリア産と味が違い、 パスタには向かないように感じられます。パスタには、 できれば、イタリア産の粗塩を使ってください。 今は、業務用量販店にてイタリアの塩が1kg100円前後で 売られていますので、それで十分です。また、同じ塩でも 細粒よりは、粗塩の方が美味しく茹でられるみたいです。 【1%くらいから試してみるのが無難かも知れません】 ご紹介した通り、塩加減は、パスタの塩味を濃くして、 あわせる具材の塩を控えるか、その逆にするかは 作られる方の好みのようです。 私の場合、最初にパスタの茹で方を教わった人は、2%近くの 強い塩気で茹でる方でした。パスタそのものの味が深くなって、 とても好きな茹で方だったのですが、逆にボンゴレなど、 塩気のある素材のパスタを作る時には、失敗する事がありました。 そこで今は、作るメニューや気候によって、パスタの塩気を弱くして、 ソースなどの塩気を強くする方法と、使い分けています。 ※恐らく1.3〜1.5%の間だと思います。 また、仕上げの塩と加熱について言えば、基本的には少なめで、 フライパンには火をつけず、余熱を通す程度が、私の好みです。 みなさんも、いろいろな方法で、自分が味を組み立てられやすい、 塩の入れ方を試されたらいかがでしょうか。 【もうひとつ大事な事】 お湯に塩を入れたら、必ず味見して塩加減を覚えてから パスタを入れてください。そして、次の時は、 味見をしながら、強弱の調整ができるようにしてください。 これは、とても大事です。 イタリアで働いている頃、師匠から 「料理は体と感覚で覚えるもの」 と、教えられました。 【裏技?】 余談ですが、もし、パスタの塩味が強すぎて、しょっぱくなったら、 ゆで上げてザルに取ってから、お湯をかければ塩味は弱まります。 しかし、同時にパスタの表面についた旨味も抜けてしまうので、 これは非常手段です。 【パスタの茹で方、簡単なまとめ】 これらの事と、イタリアで教えてもらったこと踏まえて、 以下にパスタ料理に関して、まとめてみました。 (1)お湯はたっぷり、火は強火であること。 ※粉の特性か、イタリアで売られている本物は噴きこぼれ にくい気がします。 (2)茹ではじめから3分くらいの段階で一生懸命かき混ぜて、 その後はさわらない。 ※パスタ表面のデンプン質が溶け出して、一番くっつきやすい のは、茹ではじめから3分間くらい。その後は、お鍋の中の 対流で攪拌されてくっつきません。また、あまりさわりすぎると、 パスタ表面が傷つき、美味しい塩分が乗らなくなってしまいます。 (3)塩加減は、1%から2%程度で。 ※和食でそばを茹でる時などは、塩は「ひとつまみ」ですよね。 それに比べると、1〜2%の塩は、驚くほど多いと感じられる かもしれませんが、パスタについては、このくらいです。 (4)使用する塩は、出来ればイタリア産の粗塩。 ※業務用量販店にて1kg100円前後で売られているもので 十分です。また、同じ塩でも細粒よりは、粗塩の方が 美味しく茹でられるみたいです。 (5)仕上げの段階で、フライパンの中で加熱しない ※作る人の好みのようですが、私は最後に加熱しない方法が好きです。 茹でてからフライパンの中で加熱しながら味を調えると、 味の調和は取れやすいと思いますが、ツルツル、しこしこ感が 無くなります。私の場合はフライパンで具材と混ぜ合わせる時には、 必ず火を止め、まずオリーブオイルを一回ししてから、混ぜ合わせます。 【パスタレシピの例】 写真付きのレシピを私の店のブログに上げています。 1)強めの塩味でパスタを茹でて、塩味控えめのソースで仕上げる例 「ルッコラとツナのアーリオ・オーリオ・ペペロンチーノ」 http://www.ilbianco.com/blog/2008/01/post-28.html 2)弱めの塩味でパスタを茹でて、塩味が強めのソースで仕上げる例 「ひと味違うプッタネスカ」 http://www.ilbianco.com/blog/2007/11/post-17.html それでは、また。 次回は「瓶詰め食品」にもどります。オリーブの実やケッパーの 選び方、手軽な使い方をご紹介します。お楽しみに! il Bianco 加藤 昭広



