夕張市立総合病院を引継いだ「夕張希望の杜」の毎日  RSSを登録する

医療関係者(特に公立病院)及び地方自治体関係者、必読のマガジン。あの夕張市立総合病院を引継いだ「夕張希望の杜(もり)」の悪戦苦闘の毎日を、村上智彦医師他の執筆でお届けします。夕張で起こっていることは、10年後の日本の未来です!

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2009/11/13

【夕張希望の杜の毎日】メルマガ100号記念

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**    **  夕張市立総合病院を引き継いだ「夕張希望の杜」の毎日
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**        **    発行者:前佐賀市長 木下敏之
**        **   http://www.kinoshita-toshiyuki.net
                  代表サポーター    伊関友伸
                   (城西大学准教授、元夕張市病院経営アドバイザー)
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━ *☆*☆* ━━━━━━━ vol.100 ━━ 2009.11.13 ━━━━━━━ 

◎◎   配信第 100回   メルマガ100号記念
                 
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◎  目次
  1.はじめに  木下敏之
  2.村上智彦が書く、今日の夕張希望の杜。
  3.医師の永森克志です。
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◇ 1.はじめに  木下敏之  
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メルマガ発行責任者の木下敏之です。

おかげさまでこのメルマガも今回で100号となりました。
読者の皆さん、村上先生をはじめとする希望の杜の書き手の皆さん、 
誠に有り難うございました。

101号で読者プレゼントを企画する予定です。
いまのところ石炭シュークリームにしようかと思っています。
食べたことはないのですが、面白そうなので。

では、最後までお読みいただけると幸いです。

  木下 敏之

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◇ 2.村上智彦が書く、今日の夕張希望の杜
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特にお祝いがあるわけではないのですが、メルマガを始めて
100回目になりました。

ボランティアで編集をして下っている木下先生に感謝いたします。
またいつも読んで下さっている皆様に改めてお礼を申し上げます。

そして忙しい中原稿を書いて下さったスタッフの皆様にも
この場をお借りしてお礼を申し上げます。

夕張医療センターは何度も破綻の危機に直面し、今までは
その度に運良く何とか運営してきました。

何とか再生しようと頑張ってきた割には、

「来て当然」
「破綻前のようにやれ」
「やって当たり前」

等と言われて、歓迎されていない事にかなり面喰いましたが、
何とか3年間運営する事が出来ました。

今後の予定は未定ですが、出来ない事は出来ないと開き直って
やっていくつもりです。

そんな中、久しぶりにテレビの取材が続きました。
 最初の取材はHBCというテレビ局でした。

以前に製作されたHBC制作のドキュメンタリー
「赤ひげよ、さらば。~地域医療“再生”と“崩壊”の現場から~」 
が第5回日本放送文化大賞グランプリを受賞しました。

審査講評には

「高齢化、過疎化、医師不足、過重労働等、今日の地域医療
が抱える問題点を捉えながら、住民の歪んだ権利意識や行政
の無策に、正面から戦う医師たちの苦悩と本気さが画面を
通して描かれている。

過剰な演出をせず淡々と取材対象の町、住民に肉薄し、丹念な
取材を積み上げ、これからの社会は、求めるだけでなく自主
自立が必要であり、様々な人が支え合い努力してこそ成り立つ
ことに気づかせる」

とありました。

再放送は11月23日(月)午後4時53分~6時00分ですので、
是非ご覧ください。

また11月5日からはテレビ朝日の取材で鳥越俊太郎さんが
夕張に来ていました。

破綻後は多くのマスコミ取材で賑わっていましたが、
少し落ち着いたので来て下さった様子です。

鳥越さんはご自身も療養中という事もあり、地域医療に大変
関心を持っていて、予防医療にとても詳しい事に驚きました。

現場主義で自らを「ニュースの職人」と言っていたのが印象的で、
必ず自分で足を運び、目にした事を報道するのが信条だそうです。

蛇足ですが、鳥越俊太郎さんと私は誕生日が同じ3月13日で、
その話で盛り上がっていました。

3月13日は青函トンネルの開通記念日で、同じ誕生日の方として
吉永小百合さん、田中義剛さん等がいますが、この方たちも
夕張に縁があります。

その他、佐野元春さん、コロッケさん、今田耕二さん、
小渕健太郎さん等も同じ誕生日です。

私が生まれた昭和36年は、国民皆保険制度がスタートした年で、
ジョン.F.ケネディが第35代米国大統領に就任、ボストーク1号が
打ち上げに成功しガガーリンが地球を1周した年でもありました。

皆様も是非一度、自分と同じ誕生日の人が誰か調べてみては
いかがでしょうか?

意外な発見があると思います。


 医療法人財団 夕張希望の杜
    理事長 村上智彦 
 [ http://www.kibounomori.jp/ ]

■ 「医療再生はこの病院・地域に学べ!」(新書 777円)
 村上先生の共著本(8人の著者の一人)です。
  http://www.amazon.co.jp/dp/4862483895

■ 「村上スキーム」-地域医療再生の方程式-(\1500)
 ご友人、知人にご紹介ください。 
[ http://www.amazon.co.jp/gp/product/4902969793 ]

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3.医師の永森克志です。
【支える医療のすすめ(超高齢化社会夕張からの提案)】
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前回も支える医療についての話を書きましたが、 
支える医療のキーワードは連携とネットワークです。

今回も支える医療の具体例を紹介したいと思います。
【地域支援】と【命のバトン】についてです。

1.地域支援        
仲間である地域の医師たちを支えるために今年はすでに20近くの
市町村に診療支援を行っています。

その中でも紋別市は宮川市長、行政、議会、そして紋別の地域医療
を育て守る会が一つになり、8月に紋別市夜間休日急病センターを
立ち上げました。

この立ち上げを夕張希望の杜として僕が中心となり、バックアップ
しました。

診療の現場をあまり経験していない紋別の保健師には、夕張での
看護研修を行ったり、急病センターには横田さんを始め3名の夕張の 
看護師が指導、現場サポートも行いました。

村上、和田、森田先生も休日を返上して紋別に手伝いに来てくれました。
村上先生や命のバトンの生みの親の須藤が、地域医療を育て守る会
のために無償で講演会を行ったりもしました。

そして、僕はこの3カ月は月の半分以上を紋別で過ごして立ち上げを 
手伝いました。スタッフも育ち、急病センターとしてもしっかり機能 
するようになりました。

他の地域の診療支援に研究も重なり、身体的にはかなりきつかった
のですが、やる気のある紋別の行政の人や医療、救急の関係者と働く 
ことは非常に楽しい経験となりました。

夕張希望の杜がもつ支える医療のノウハウが他の地域に役に立った
ことと、紋別のある高校生の子が看護師になって夕張で働くのが夢だ 
という話を聞けたことがなによりも嬉しかったです。

2.命のバトン
(編者註:2については、事務員の須藤義さんの原稿を編者が若干編集)    

夕張市の2008年の救急搬送人数は希望の杜の事業展開前の2006年と
比べると、搬送人数が64%に減少し、死亡率上昇は見られず、
重症化例も減少傾向でした。

2006年  年間 692人(うち死亡13、重症177)
2007年  同  598人(うち死亡11、重症 86)
2008年  同  448人(うち死亡13、重症 64)

その一方で散見され課題となっているのが、救急患者さんの医学・
社会的属性の把握困難により対応が困難なケース(意識消失等)です。 

希望の杜ではその対策として、東京都港区の事例を参考に
以下のような救急医療情報キットの仕組づくりを模索しました。

(1)基礎疾患や服薬情報、かかりつけ医療機関、緊急連絡先などを
まとめた情報用紙を作成し患者さん宅冷蔵庫にバトン状容器で保管

(2)玄関ドア内側と冷蔵庫の目印で救急隊に明示し、迅速に情報活用

(3)患者さんと一緒に容器(情報)も搬送し医療機関でも情報活用

そして、

事務局須藤が「ゆうばり再生市民会議 福祉・生活分科会」
(以下分科会)のメンバーとなることで、分科会と希望の杜が
連携することが出来ました。

分科会が市内各医療機関への情報提供や協力要請、導入に向けた
組織作りを担当することとなり、希望の杜では運用上の課題把握と
分科会へのフィードバックを担当することとなりました。

12名分のキットを試験配布し、運用上の課題が明らかになりました。 

また分科会でも検討プロジェクト会議を開催しました。

救急を利用する市民の視点にとどまらず、消防職員や市の福祉課職員、 
訪問看護ステーションの看護師などの協力を得て、救急を提供する側 
の視点も市民が学びつつキット様式についての検討を行なったことで、 
記載しやすく活用もしやすい様式を作成することができました。

キットを「命のバトン」と名づけて夕張市内に500本を配布しました。 

市民が自主的に実施という夕張の「命のバトン」の枠組みの中で、
尻上がりに配布希望者が増え、1月早々には配布終了となり、
希望者の一部にはお断りするような状況になりました。

救急医療情報キット「命のバトン」は、私たちからの情報提供が契機 
となり、羅臼では町内全世帯約1900世帯(約9割)への配布、
紋別市も行政のバックアップで配布を決めるなど、他地域でも
広がりをみせています。 (事務員 須藤義)


このように希望の杜の事務員でもある須藤が地域と連携、
ネットワークをつくることにより、命のバトンが夕張から
北海道全域に広がりつつあります。

彼は事務員ですが、支える医療の推進者としても
命のバトンの生みの親としても大活躍しています。


 医療財団法人 夕張希望の杜
  医師 永森 克志

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◎編集後記(木下敏之)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 

お菓子のプレゼントの企画を考えていたのですが、
まぐまぐさんのシステムがおかしいのか原稿が消えてしまって
また一から編集のやり直しとなりました。

時間がなく、プレゼント企画を来週号に先送りする羽目になりました。
残念です。 この原稿が消えてしまうことが時々起こるのです。
いつもバックアップをするよう心がけているのですが。

さて、私も政府の行政刷新会議の事業仕分け人となりました。
出番は来週から二日ほどですので、少しだけの参加ですが、
少しでも貢献できればと思っております。

次回は、2009年11月20日金曜日となります。
お楽しみに。

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