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医療関係者(特に公立病院)及び地方自治体関係者、必読のマガジン。あの夕張市立総合病院を引継いだ「夕張希望の杜(もり)」の悪戦苦闘の毎日を、村上智彦医師他の執筆でお届けします。夕張で起こっていることは、10年後の日本の未来です!

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2008/10/03

【夕張希望の杜の毎日】夕張方式

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**    **   夕張市立総合病院を引き継いだ「夕張希望の杜」の毎日    
  
**    ** 
**        **     発行者:前佐賀市長 木下敏之
**        **       関連サイト: http://www.kinoshita-toshiyuki.net
                     代表サポーター  伊関友伸
                    (城西大学准教授、元夕張市病院経営アドバイザー)
  
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━ *☆*☆* ━━━━━━━━━━━━ vol .42 ━2008.10.03━━━━

◎◎ 配信第 42回  夕張方式           

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◎  目次
    1.はじめに  木下敏之
    2.村上智彦が書く、今日の夕張希望の杜
    3.理学療法士の島川弘美です

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◇ 1.はじめに  木下敏之  
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こんにちは。木下敏之です。

今回、広告をいただいたアクレジャパン様のホームページを見ていると、
新しい薬を作るために多くの人が関わっていることがわかりました。

SMO?CRC? 何のことかと思いましたが、安全を確保するために
色々な仕組みがあるのですね。

さて、今回は、久しぶりに老人保健施設の島川さんの登場です。
老人保健施設の皆さんの独自の取り組みが全国的に注目されている
とのこと。嬉しい限りです。

では、今週も、最後までお読みいただけると幸いです。

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◇ 2.村上智彦が書く、今日の夕張希望の杜
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11月から夕張医療センターに新たな医師が1人増える予定です。
また来年からもう1人赴任を希望している医師もいて嬉しい限りです。

はっきり言って周囲と比べますと十分な給与が払えるわけではないの
ですが、新たな仕組みを作ったり、今までの自分の経験を生かしたり、
町創りといった視点で医療と取り組んだりといった事に価値観を見出
してくれる医師がいるのは嬉しい限りです。

この様な志を持つ先生が疲弊しないで仕事を続けていけるような環境
を作り、システムとして継続性を持たせる事が大切なのだと改めて思
います。

4人体制になったら、今まで十分に出来ていなかった医師の研修を出来
るようにして、余裕ができた時間は医師不足に悩む他の地域の支援に
行こうかと思っています。

そんな中、早速夕張から比較的近い地域から医師派遣の依頼がありま
した。この地域は比較的恵まれていて、1人の先生が献身的に働き医師
も確保して3人体制で24時間町の医療を守り、年間1000件以上の時間外
の患者さんを受け入れているような地域です。

しかし残念な事に3人体制を維持する事が困難で、大学の医師派遣等で
何とか医療を確保してきた地域です。
この様な地域には夕張方式による医療再生が最も良いと思っています。

夕張方式というのは、

「一度医療崩壊してもらい行政の責任で医療を確保し、医師には本来の
仕事に専念してもらい、住民も医療資源が限られている事を認識して
大切に使い、自分達も健康作りに取り組み医師のやりがいを確保し、
医師が働きやすい環境を作る」方法です。

厚生労働省の当直規定では、医師の当直は週1回と決まっていて、
当直は本来入院患者さんを守るためのものであって、
軽症のコンビニ受診を受けるためにあるのではありません。

せっかく自分の生活を犠牲にして働く医師が頑張っているのに、
その事を認識しないで医療機関を使っている地域から医師が去っていく
のは当たり前だと思います。

日本の医師数はOECD加盟国30カ国中27位と医師が少ない国で、
さらに医療関係の予算を削減している国です。

そんな中で個人の善意に甘えて医療資源を無駄遣いしているから
地域で働く医師がいなくなっていきます。

まさに破綻前の夕張と同じ状態です。

悲しいのはやる気があり、頑張っている人を疲弊させて北海道から
立ち去らせている事です。一度離れた医師は二度と地域には戻りませんし、
その情報は医師の間で広がります。

そうすると住民は「国が悪い」「制度が悪い」「命に関わる」といって
大騒ぎし、マスコミもそれを強調します。

医師には人権はないのでしょうか?
生命に関わる医療機関は労働基準法を守らなくていいのでしょうか?
医師が眠らないで仕事をするとミスが増えるとは思わないのでしょうか?

いい加減にこの様な無駄で実りのないやり方は夕張で終わりにして
もらいたいと思います。

医師が働きたいと思うような環境作りを出来ない地域では医療機関は
維持できないと思います。

「誰かが何とかしてくれる」という住民が多い地域は破綻するという事を
夕張が示しているのではないでしょうか?

そんな訳で私達の医師派遣は、
「行政が安全保障の責任を医師に丸投げにしないで真剣に取り組み、
住民が医療機関を大切にする」地域にしようと思っています。

せっかく北海道の地域のために来てくれる大切な医師を、
無責任な人達のために疲弊させるわけにはいきません。

とりあえず何とかなると、永遠にその地域は真剣に考えないですし、
破綻した夕張でさえ未だに破綻前の悲惨な状況を求めている人達が
いるのを見ると、北海道の駄目さを感じてしまいます。


医療法人財団 夕張希望の杜
 理事長 村上智彦

  [ http://www.kibounomori.jp/ ]

□編集者からのお知らせ
 「村上スキーム」−地域医療再生の方程式−
 エイチエス株式会社 \1500

 是非、ご友人、知人に購読をお奨め下さい。
 [ http://www.amazon.co.jp/gp/product/4902969793  ]


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◇ 3.理学療法士の島川弘美です。
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ご無沙汰しましたPTの島川です。
みなさま お変わりありませんか。

私共の方は少し変化があり、リハビリ部門に助手さんが入りました。
そして1日から新しいPTが入りました。なんと地元夕張出身の方で、
つい先月、地元に戻ったばかりとのこと。一度にスタッフが増えて
なんだか賑やかになってきました。

リハ助手さんはなんとうちのスタッフの中で一番のお姉様になります。
言っていいかな… なんと古稀を迎える方です。まさにうちの法人の
「年をとっても働ける人には働く場を提供する企業でありたい」という
考えにあった方です。

はじめはベッドメイク等の仕事をしていただいていたのですが、
元はばりばりのケアワーカーとして活躍されてきた方。お願いをした
当初は「私なんかにできるかしら?」と心配そうにされていましたし、
ご家族も「無理はさせたくない」と反対もされていたのですが…

今ではちょっと慣れたようで、ゆったりと利用者さんに接して頂ける
ものですから安心してお任せしています。根気よく優しく声かけを
してもらえるので良い雰囲気ですし、利用者さんも和やかな気持ちに
なっているようです。あの落ち着きはまだまだ私にはできません。
本当に助かっています。

新しく入ったPTさんは、これまでリハ病院や訪問リハビリでの仕事
をされてきた方ですので、これまで私達が取り組んで来た「相手の
機能だけに拘らず、生活する力をあげる」という考え方をすんなり
受け入れてもらえそうで、一緒に良い仕事をしていけそう!
これからが楽しみです♪

しばらくはこの3名でこれまで以上に老健を盛り上げていきたいと
思っています。その模様を毎週メルマガでご報告するのは難しいの
ですが、時間を頂いた分、老健ブログの方で紹介して行きたいと
思っておりますので、そちらをご覧いただければ幸いです。
http://blog.livedoor.jp/yubariroukenblog/



今後も、欲を言えばもう少しスタッフを充実させたいところです。
作業療法士さんにも来て頂きたいのですが、できれば言語聴覚士・
STさんで「嚥下・口腔ケアをやっていきたい!」という熱い気持ち
のある方がいないかなと感じています。

うちはご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、歯科チームが
頑張って口腔ケアの取り組みを展開してくれています。その活動
は先日行われた全国老人保健施設大会でも注目を浴び、このたび
全老健機関誌「老健」から執筆依頼が来た程なんです。

歯科衛生士さんが積極的に入所者さんに関わってくれたおかげで
3食ごとの100%の口腔ケアが習慣化され、それを引継ぐ老健職員の
意識も高まり、とても良いサービスが展開できていると自負して
おります。

嚥下障害に対しては、管理栄養士と看護師と私達リハスタッフが
どうにかして、楽しく、でも安全にご飯を食べて頂こう、と
持てる知識とアイデアを総動員して、悪戦苦闘しているところです。

この良い環境に今度はSTが絡んでくれれば! 口腔・嚥下機能の
エキスパートとしてその力を存分に発揮してくれれば!
さらにうちは素晴らしい施設になると思うのです。

先日、永森先生とも「チーム口腔ケア」を作っていってくれる、
若いスタッフを引っ張って行ってくれるような人が欲しいね〜 
という話で盛り上がっていました。

もちろん言語障害へのアプローチも今のうちの弱点ですし 助けて
もらいたいと思っています。夕張市内には言語障害に悩んでいる
方も大勢います。訪問STもしてもらえたら! 
さらに 夢はふくらみます。

私達に運動面のサポートはできても、STの専門性である言語機能や
嚥下・口腔機能のサポートは… 正直、難しいと感じています。

よし!私が行こう!! やるぞ! という方がいらっしゃいましたら、
どうか私達のところへ声をかけてください。一緒に夢を叶えましょう。 
スタッフ一同 首を長く 長〜くして お待ちしております。



夕張は朝晩冷え込み、いっぺんに冬を感じる季節となって参りました。
みなさまもお風邪など召されませぬよう おからだ ご自愛ください。

失礼いたします。


介護老人保健施設 夕張
  理学療法士(PT) 島川 弘美

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◎編集後記(木下敏之)
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村上先生の記事を読んでいて、どうして夕張では医者が集まるのか
他の医師不足で悩んでいる地域からすると不思議でしょうがないのでは
と思いました。

私の知人で、夕張で働きたいけどどうしようか迷っている人もいます。
この恐るべき「磁力」はどこからきているのかな〜・・・と思います。

北海道の皆さんが夕張希望の杜を引き続き大切に扱っていただいて、
この仕組みが全国に普及していくことを祈っています。

次回は、2008年10月10日金曜日となります。
お楽しみに。

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