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最近は論点が変わってきて,この時代(不況ということ)に持つべき技術者の考え方を議論しています.子供をバカにする最先端技術(高性能ゲーム機の関連部品)を開発することが,良いのか,悪いのか,技術者としてのジレンマを取り上げ考えてみることにしました.

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2012/05/06

<メルマガ配信 都の西北/山梨甲府から> 第105話 DRAMビジネスが日本から無くなる日

愛読者各位

 引き続きご愛読頂きありがとうございます.

 都の西北/山梨甲府から です.

長かったゴールデンウィークも今日で終わり
 明日からまた仕事になりますが,いかがお過ごしでしょうか?

 昨今は遠出をほとんどしなくなった関係で
  (日帰りハイキング程度は断行しましたが)
  自宅でのんびり過ごしました.

  この歳になると,大型連休は必要ないかもしれないと思っています.

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第105話 DRAMビジネスが日本から無くなる日

ついに来るべき日が来たなとの印象です(涙).
 今日(5/6)の日経新聞一面からです.

 米マイクロンが買収 2000億円 
  エルピーダ国内2工場維持(DRAMから日本勢が撤退)

エルピーダメモリは支援企業を米のマイクロンテクノロジーに
選定した方針を明らかにしました.
この記事を読んで心痛む人は小生だけではない(?),
少なからず半導体に関わった人間は複雑な心境に陥るのではないでしょうか?

 本音を言うと,中国に身売りされなかっただけでもほっとしていますが,
 それでも国内でDRAM 企業が無くなることはやっぱり寂しい?

買収先の米マイクロンテクノロジーは
DRAMの世界市場でのシェア4位(11.63%)
対して破綻したエルピーダは3位(13.14%),
肉薄した状況での買収と言えます.
ちなみに破綻前のエルピーダ提携先と期待されていた
南亜科技(台湾)のシェアは5位(4.02%)です.

エルピーダ買収後のマイクロンは
2位のSKハイニックス(韓国),シェア2位(22.96%)を抜き
サムスン電子(韓国),シェア1位(42.16%)につぐ2位になる見込みです.
それでもこの業界のサムスン電子ダントツは変わりません.

要一考は,企業買収の難しさです.
現状のシェアがそのまま将来のシェアに繋がる保証はありませんし,
今回の例がそうであるように,
小が大を喰うM&Aも今ではまったく珍しくありません.
この業界は買収,資本注入,提携,協業の繰り返しで,
最終的に生き残る企業がどこになるのか,
最大手であっても選択肢を間違う企業はどんどん淘汰されています.

さて,今回の買収額は2000億円ですが,
これは表向きの金額で,設備投資の肩代わりや,
当面の生産は続ける関係上発生するランニングコストもあり,
実際の支援総額は3000億円レベルに上るそうです.
現状のエルピーダの運転資金はかなり苦しいそうで,今回の支援がなければ
この夏には今の生産が続けられなくなるレベルだったそうです.
あれだけの債権放棄をさせておいてです?
 (電力,材料,水,人件費,とにかくお金がかかる,それが半導体産業)

こんな状況下で支援に名乗り出すのは
かなりの勇気と先行き見通しがあるはずで,
マイクロンテクノロジーはエルピーダ買収に勝ちパターンが見えていたことになります.
単に,同業の支援をすると言った甘い考えからではないはずですが,
真相はどうだったのか,経営陣の腹の底が知りたいところですね?

かつて日本で半導体ビジネスに関わっていた企業は
(小生がこの業界に関わっていた1980年代後半が最盛期?)
半導体大手5社と言われる 日立・東芝・三菱・NEC・富士通
これに加えて松下・三洋・シャープ・ソニーが続き,
更に準大手と言われる沖電気・ローム等も加わり,
小規模企業も入れると,業界に関連企業が何社あったか分からないくらいです.
一時は鉄鋼大手も半導体ビジネスに乗り出したこともありましたが
1990年代後半には早々に手を引き(この経営判断は実に正しかった!)
2000年代に入るとその淘汰は更に激しくなりました.

今残っているのは,フラッシュメモリーとシステムLSIで東芝,
日立・三菱・NEC(これに富士通も加わる?)連合軍である
ルネサスエレクトロニクス(ただし大赤字の状況),
細々と続けているロームもどちらかというと半導体本筋から
新しいビジネスを切り開こうとしています(沖電気買収は失敗?).

次に雇用の話ですが,
エルピーダの現状主力である広島工場,秋田エルピーダメモリ,
台湾の瑞晶半導体は開発と生産の拠点として機能を維持し,
従業員の削減は当面は行わないとあります.
でも,おそらく5年以内には拠点の統廃合が実施され,
人員調整が必要になる可能性は高いように思われます.
これでまた,日本国内の大きな雇用先が無くなっていきます.
残念ながら,今の日本国内では雇用需要は減る一方で,
海外に拠点を振り向けている国内大手の指針も加わると,
内向きな新卒学生の就職先など減る一方です.
それでいて,大手に就職したい学生が多いことは矛盾していますよね?
国内に残りたいのであれば地方公務員くらいしか就職先がないのでないか?
中小企業であっても,海外に出て行くところは多いわけで,
今の日本に残って働く場所がどの程度あるのか,
転勤を拒む働き方は今後はこれまで以上に許容されなくなるでしょう?

話を戻しますが,
今回マイクロンに買収されたエルピーダの行く末は如何に?
種々の視点から注目してみていきたいと思います....



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