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●みなさん、こんにちは!
1級建築士で早稲田大学の非常勤講師の池村潤氏による3回目の執筆です!
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◇11月10日号(第58号) 目次◇
1.1級建築士の視点によるエコ通信3回目
2.あとがき
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少し遅くなりましたが、第三回です。
前回は閉じられた箱をどう開いていくか、と言うところで終わりましたが、開く方法を
実際に考える前に、開いている例を考えてみます。
まずは前回も取り上げた「縁側モデル」について振り返ってみると、建物の周囲に内部
と外部の中間領域を作ると言うことでした。
それがそもそも不可能なことに、日本の都市住宅の問題点があると言うことでした。
ではどうするのか?現代に問題があるときは、歴史を振り返ってみるというのは一つの
手ですので、日本の歴史を振り返ってみると、京都の町屋のようなモデルに、ひとつの
ヒントがありそうです。
京都の町屋は間口が狭く奥行きがある敷地に、中庭(坪庭)を介在させながら、重層的
に内部と外部を配置しています。つまり、閉ざされた箱なんだけれども、「す」が入っ
ていてスカスカになっている箱、ということなのでしょう。
・・・と、ここまで書いてきて止まってしまっていました。それで、続きをどうしよう
かと考えていたのが、第三回が遅くなった一つの理由です。
このまま、京町屋を解説をしていっても、一般の方には、なんだかピンと来ない話にな
りそうです。
講師などをしていて学生の皆さんと接していてよく出会うのが、なぜか自分の経験に結
び付けて自分の課題作品や論文を説明しようとする学生さんです。
「昨日たまたま電車の中で遭遇した出来事から、このアイディアを思いついた」とか、
論文の主題や着眼点を説明するのでも「僕は幼いころからナントカに興味があったか
ら、うんぬん・・・」といった類です。
たぶん、自分がやっていることにオリジナリティがあるかどうかに対して、漠然とした
不安があるのでしょうね。
逆に、オリジナルであれば認めてもらえる、という勘違いもあるのでしょう。現代の情
報化社会がコピー&ペーストで成り立っていることの反映なのかも知れません。
(でも、学生さんも読んでるかも知れないので、いちおうはっきり言っておくと、オリ
ジナリティがあることは、それ自体で意味があります。自明なことです。だから評価さ
れるかなんて、どうでもいいんです。全く関係ないし、気にすることもありません。従
って、評価されなくても、文句をいってはいけません。ほとんどのオリジナリティは、
作者本人にとっては重要なことであっても、他人にはどうでもよいことだからです。本
人にとってオリジナリティでも、他人から見たらナルシシズムです。社会において、よ
り高い評価を得るためには、そのことを認識しなければなりません。矛盾したことを言
っているようですが、分かりますか? それを理解することが大人になることだと、僕
はこの歳になってやっと分かり始めました。)
閑話休題、
そんなわけで、京町屋の話はヤメにして、あまり論理的整合性を気にせず、環境問題
(?)に関わるようなヒントを、脈絡なく書きます。僕自身が見つけたヒントです。従
って、ナルシシズムです。
1)土を入れたままベランダに放置してあったプランターの上に、スーパーで買ったカ
ボチャを煮るために取り除いた種を捨てました。8月初めのことです。それが今ではボ
ウボウに繁殖してます。恐るべき繁殖力です。カボチャは確かメキシコ産でした。
本来、カボチャは春先に蒔いて、夏収穫します。(夏野菜ですからね。最近忘れちゃっ
ているけど。)だから、せっかくの繁殖力ですが、実を付ける可能性はないでしょう。
2)私の家は幹線道路から50mほど中に入ったところにあるのですが、家から幹線道
路までの間に建っていたマンションと古い住宅が去年取り壊されました。従って、家か
ら空き地と幹線道路が見渡せます。新たに大規模なマンションが建つはずだったようで
すが、計画がうまく進まなかったらしく、現在も空き地のままです。この空き地、1年
も建たないうちに植物が繁殖してジャングルになりました。「雑草」なんてもんじゃあ
りません。「雑木」が生えてました。この夏に業者の方が刈り取ったようなのですが、
すでに今はジャングルに戻りつつあります。
1)、2)から私は思いました。植物にとって重要なのは、その個体のみに関わる条件
なのではなくて、生える環境なのではないか、ということです。だから、条件さえ整え
ば、植物なんてどんどん育つのではないでしょうか。
逆も言えるのかも知れません。つまり砂漠にいくら木を植えても意味ないのではない
か、砂漠を非砂漠にしなければ、木が林になり、森になることはないのでは、そう思い
ます。考えてみれば、恐ろしい話です。
ところで、自然状態ではカボチャって、どのように繁殖しているのでしょう?ほおって
おいたら、僕が捨てた種のように、夏の終わりか初秋には発芽してしまうので
は・・・。
と考えてみて、はたと気付きました。カボチャの語源はカンボジア、つまり元々熱帯の
植物、常夏に生きる植物だったんですね。だから季節は関係なく、いつでも夏野菜とし
て生えていられるわけです。
では、また。
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発行人:グリーンエコ研究所水田幸夫
※著作権はグリーンエコ研究所に帰属します。
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