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2008/05/14

映画に出てくるイイ男を観よう!! 第13号『さらば、わが愛/覇王別姫』

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■■映画に出てくるイイ男を観よう!! 第13号■■

『さらば、わが愛/覇王別姫』
香港(1993)

出演:レスリー・チャン、チャン・フォンイー、コン・リー
監督:チェン・カイコー

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こんにちは。えみです。
このメルマガでは、映画に登場するイイ男達を、独断と偏見でご紹介しています。
今回の映画は、93年カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞した大作。
イイ男は、香港映画の王子様として、日本でも絶大な人気を誇ったあの人です・・・。

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1930年代、中国。
娼婦の私生児として生まれた豆子は、京劇俳優養成所に預けられる。
養成所の過酷な訓練と、仲間によるいじめに苦しむ小豆子。
そんな彼をいつも助けてくれたのは、先輩の石頭だった。
やがて、成長した2人は、程蝶衣(小豆子)と段小樓(石頭)と名乗り、
『覇王別姫』を演じるほどのトップスターになった。
蝶衣は少年時代から、小樓を想っていたが、小樓は娼婦の菊仙と結婚してしまう。
日中戦争の激化、文化大革命など、激動の歴史の中、
蝶衣、小樓、小樓の三人の関係は、
愛憎と裏切りを経て、衝撃的な結末へと向かっていく・・・。

「京劇」という中国の文化を通して、
中国の激動の50年を描いたこの作品。
3時間の長編にもかかわらず、観客を飽きさせない監督の手腕は見事です。

消え行く文化と、ファシズムの恐ろしさ。
あまり馴染みのない中国の歴史を垣間見ることができるこの映画の見所は、
京劇シーンの美しさと、なんと言っても主演のレスリー・チャンの名演です。

少年時代から、硬い絆で結ばれている蝶衣と小樓。
特に蝶衣は小樓へ、強い愛情を持っています。
レスリー・チャンは、そんな蝶衣の小樓への想いを、何気ないしぐさや、目の演技で、
ひたむきに表現しているのです。

また、レスリー・チャンの、京劇シーンの舞は見事。
虞姫の魂がとり憑いたかのような身のこなしには、
性を超越した「美」を感じます。

ところで、何故、この作品が、単なる同性愛ものとしてではなく、
芸術作品として国際的に高い評価を得ているのか。
それは、蝶衣、小樓、小樓の、細やかな人間関係の描写と、
中国史という、壮大な時代背景が、
「京劇」というモチーフを間に挟むことで、
自然に、相互にリンクしているからではないでしょうか。

単なる恋愛物語だけだと安っぽいし、
歴史だけだと堅苦しい。
中国の伝統芸能を物語の中心に据えて、
大きな世界と小さな世界の両方が描かれているのが、
この作品の底力だと思います。

激しすぎる時代の流れに翻弄される三人。
物語の後半で、愛情や友情がことごとく引き裂かれていくのは、
見ていて非常に切ない。
それでも、小樓や、演劇への愛を捨てない、捨てることのできない蝶衣の姿は、
とても人間らしく、美しいです。

ひたむきに項羽を愛し、自ら命を絶つ虞姫。
蝶衣を演じるレスリー・チャンもまた、
残念なことに、彼女と同じ運命をたどってしまいました。
自らバイセクシャルであることを公言していることもあいまって、
この作品の彼の演技を今、見直すと、やはり感慨深いものがあります。

愛と憎しみ、戦争と文化。
重たいテーマを、飽きさせることなく一気に魅せる、中国映画の長編大作。
偏見や無知な発言ばかりのニュース番組なんて見るのは止めて、
良質な中国文化に触れてみてください。
オリンピックの予習にも、きっと役立ちますよ。

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発行者       えみ
メール        movie_handsome@yahoo.co.jp 
バックナンバー    http://mvem.net/

本文の無断転用を禁止します。

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