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2009/01/25

国鉄事件【重要判例その56】

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 仕事が人を育てる。人が会社を育てる。
 人は仕事で想いをかなえる。

 重要判例から学ぶ!10分で経営を伸ばす人事労務戦略
 http://ameblo.jp/fukuoka-sr/
           
           2009年1月25日発行 第56号
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 いのしし社労士@中村です。
 
 福岡は大雪です。寒いです。
 こんなに雪が積もったのは久しぶりで、あちこちで雪だるま
 が見られました。

 室内もむちゃくちゃ寒くって、手がかじかんでなかなかキー
 ボードも打てない状況ですが、それでも仕事は怠りませんよ
 ー(笑)
 
 それでは、判例解説にまいります。

 団交を求める地位の確認〜国鉄事件〜です。
 最高裁平成3年4月23日第三小法廷判決。

【いのしし事務所のお知らせ】**************************

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【どんな話?】

 旧国鉄では職員に対して無料で電車に乗ることができる「鉄
 道乗車証」を発行していました。

 ところが赤字体質の解消のため、旧国鉄はこの制度を見直す
 ことにしました。

 国鉄労働組合(以下「国労」)は、

 「職員の権利を一方的に奪うものだ!」

 として、旧国鉄側に団体交渉を申し入れましたが、旧国鉄側
 は、

 「乗車証を発行するかどうかは、経営判断だから団体交渉事
 項ではない」

 として、団交を拒否、実行に移しました。

 そこで国労は

 「旧国鉄は、団体交渉に応じる義務があるはずだ!」
 「団交に応じなかったことによる損害を賠償しろ!」

 として、裁判を起こしました。

【争点】

 旧国鉄側は

 「憲法や労働組合法の規定は、使用者が国に対して公法上の
 義務があるにすぎず、具体的に使用者が労働組合に対して団
 交に応じる義務を規定したものではない」

 として、

 「労働組合には、使用者に対して団体交渉を求めることがで
 きる裁判上の権利はない」、

 と主張しました。

 第一審、第二審とも国労には、「鉄道乗車証」に関して、旧
 国鉄側に対して団交を求める地位、あるいは国鉄に団交に応
 じるべき地位にあることの確認を請求することができるとし
 ました。

 そこで旧国鉄側が最高裁に上告しました。

【判決は?】

 最高裁は上告を棄却。国労の勝訴が確定しました。

 最高裁は、鉄道乗車証について国労が団交を求めることがで
 きる地位にあるかどうかを確認する訴訟をすることは、法的
 に問題ないとの判断を下しました。

【いのしし社労士の解説】

 これまた分かりにくい判例です。要するに使用者側に課せら
 れている「団交応諾義務」、すなわち労働組合から団体交渉
 を申し入れられたら、使用者はそれに応じなければならない
 とする義務についての判例です。

 団体交渉の拒否が、労働委員会による行政救済でなく、裁
 判所による司法救済が可能かどうかが争われていました。

 実際、団体交渉を不当に拒否することは、不当労働行為とな
 りますが、ストレートに使用者側に団体交渉に応じる義務が
 あるかどうか、それを明文化した条文はないのが実際です。

 判例や学説でもこの点では論争が続いていて、今回の判例で
 も法的に団交請求権があるかどうかの具体的判断は避けられ
 ています。

 「鉄道乗車証」というものについて、国労に団体交渉を求め
 る地位があることを確認したに過ぎません。

 もっとも実務上でいえば、不当労働行為制度や憲法、労働委
 員会制度などで、団体交渉権そのものについては、労働組合
 に当然に備わっていて、団体交渉そのものを拒むことは実際
 上は難しいということは言うまでもありません。 

【関係条文・判例】

 日本国憲法第28条(労働基本権)、労働組合法第1条、同
 第6条、同第7条各号、同第27条、労働委員会規則第35
 条、同第40条。公共企業体等労働関係法第8条4号(改正前)

 判例では、新聞之新聞社事件、船井電機事件がある。

【学説など】

 団交応諾義務を否定する学説、団交地位説、団交請求権二分
 説(団交請求権段階的発生説)がある。

【出典】

 「別冊ジュリスト労働判例百選第7版」

【次回は?】

 継続する行為〜紅屋商事事件〜です。

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【相互リンク】

 さむらいコピーライティング道
 http://www.mag2.com/m/0000250767.html

 【海賊版】そろそろ社会保険労務士の出番です。
 http://www.mag2.com/m/0000253225.html

 ☆chu_sanの魔法の人事労務☆
 http://www.mag2.com/m/0000144368.html

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