鉄考書 factory for iron  RSSを登録する

木村鉄の作品に意味はない。それは才能がないということでもあるが、常に作品はそこからしか始まらず、〈全て公開〉がたいていだが都合により(最新号のみ公開)もないことない。

  • 発行周期 不定期
  • 最新号 2009/12/24
  • 部数 16部
  • メルマガID 0000252170
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2009/12/24

【FFI】愛について 5

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         the factory for iron
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5
 二〈日本の内部からも〈民間の募金はけしからん。国家がやったことだから、国家が補
償するべきだ〉と批判が起きていますね。もちろん私も国家は謝罪すべきだと思っていま
す。しかしゆっくり考えてみると、日本の国内事情からいって「国家補償はやらない」と
いうことになるのではないでしょうか。
 私からすると民間の募金運動に対する批判のやり方は、どうしても「東大新人会」とか
さなってくるんです。戦前の東大新人会は、革命政権で国家を倒して、すげ替えるという
ところまでワーッともっていったでしょ。統帥権というものをやめ、衆議院一本にすると
いった吉野作造という人たちまで叩き(多くの人たちをまき込み・後注)、ついに反動の側
にまわしてしまった。東大新人会のこうした論理とおなじことを繰り返すことになると思
う。
 この人たちは「日本政府は民間募金で済ませようとしている」といっている。私もそう
した政府のやり方には反対しています。だが政治的、思想的に一つに凝り固まると、いい
ことはない。東大新人会が戦前から戦争中にどのような軌跡をたどったのか、その後の五
十年を見ればはっきりしているでしょ。その運動の中で国家によって殺された人はもちろ
んえらいと思っています。しかし、「殺されたからえらい。そのかれを見よ」という資格は
われわれにはないでしょう。私はそうした考え方に根本的な疑問をもっているんです。「殺
された、かれを見よ」。こうしたかたちは、結局、キリスト教がつくったと思う。権威をも
った宗教はそうしたすり替えをやるので、私はきらいなんです。そうした考え方には漫画
的に対抗したいんだ。そこにこそ宗教性がある、というのが私の考え方なんです。
 アジアに対して悪いことをしてきた。そのことに謝罪するポジションにきたのだから、
アジアの国々から叩かれつづけていなければいけない。拳闘のリングの上に立ったのだか
ら、殴られて殴られて殴られて、殴られつづけることが重大だと思う。すごくいいことじ
ゃないかな。〉
*
 この……(続)



☆木村鉄の、鉄考書の、作品は全てフィクションである。
 実在する団体、及び個人とは、名称の一致、不一致に関
 わらず一切関係がない。☆

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