U's eye 特別号 マーケットメモ(長期金利と短期金利 第42回〜第52回)
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****マーケットメモ(短期金利と長期金利 第42回)*************
少し間が開いてしまいました。前回のまとめをもう一度書きます。
「誰かの借金」は、必ず「誰かのお金」になる。そして、借金側か
らお金側へ、利子や配当金という形でお金が流れる。
さて、この考えを使って「金融」とは何かを考えます。
くりかえしになりますが、「誰かの借金」は「誰かのお金」です。
この考え方を「日本全体」に当てはめると、「日本全体のお金」
は、「日本の誰かのお金」の総和であり、当然ながら「日本の誰か
の借金」の総和になります。
そして、「日本の誰かから、他の誰かへ、利子や配当金という形
でお金が流れる」と言うことが明らかになります。そして、「金
融」とは、「この誰かから誰かへ流れるお金を調節すること」にあ
ります。
もっとはっきりいうならば、「誰かから誰かに流れるお金を最大化
すること」が「金融」の役目だと言えるでしょう。
さて、この【最大化】がかなりくせ者です。と言うことで次回へ。
****マーケットメモ(短期金利と長期金利 第43回)*************
「借金」から「お金」へ向けてお金が流れ、その流れを【最大化】
する事が「金融」の役目。というのが前回のお話でした。
最大化について・・簡単な例で考えましょう。
前回のマーケットメモ「投資と投機について」を思い出せる方は思
い出してみて下さい。
Bさんはラーメン屋を開こうとしています。そんなBさんにAさん
はお金を100万円貸す事にしました。その代わりに、Aさんは「B
さん株」を手にします。
この場合、Aさんにとって、「Bさん株」が「お金」です。
個人の「Bさん株」だといまいちパッとしませんが、「ト○タ株」
や「ホ○ダ株」がお金ですと言うのは、ある程度理解していただけ
るかと。
そして、、、当然ながらBさんにとっては「借金」です。
さて、「金融」の役目は「借金」から「お金」へ向けて流れるお金
を最大化することにある、と書きました。
この場合、BさんがAさんに「できるだけたくさん」のお金を渡す
事が重要になるわけです。
その為に、、Bさんのラーメン屋が儲かればいい。そういう話にな
りますね。頑張れ!Bさん!最近トンコツより魚介の方が人気高い
ぞ。細麺。それからつけ麺も品揃えにいれて!
・・・・はてさて、どこが金融の話なんでしょうね。
****マーケットメモ(短期金利と長期金利 第44回)*************
ということで、「金融」の話がするはずが、気がつけばラーメンの
お話になっていた前回の話。お気づきの通りラーメンの旨さは金融
に関係ありません。
ということで、新しく蕎麦職人Cさんに登場願いましょう。
代々続く名店で修行し、晴れて一人前になり店を出そうとしている
Cさん。ところが開店資金がどうしても足りない。そこでAさんの
ところへ相談に来たようです。
Bさんと違い腕は確か。しかし、職人気質が災いして、成功しても
大きく儲けようという気はないようです。借りたい金額は100万円。
さて、Aさん困りました。Aさんが貸せるのは100万ちょうど。B
さんとCさんの両方にお金を貸すわけには行きません。。。どちら
かを選ばなくてはならない。
どうしたらいいだろう。。
さて、やっと【金融】らしくなってきました。
Aさんの直面している状況、これこそ、【金融】そのものなのです。
【金融】とは、「借金」から「お金」へ向けて流れるお金を【最大
化】すること。
この場合、Aさんに、入ってくるお金を【最大化】したいわけです。
腕が確かなCさんに貸せば、小額ですが確実にお金が流れてきそう
です。一方、Bさんに貸した場合、うまくいけば大金が手元に入っ
てくるでしょう。
さてさて・・・
****マーケットメモ(短期金利と長期金利 第45回)*************
ラーメン屋と蕎麦屋。BさんとCさん。このどちらを選ぶか。もしく
は、全く貸さないか。この場合は「2者択一」ですが。
しかし、日本に会社が2つしかないわけではありません。それこそ
何万社とあります。そのうちどこを選ぶのか。
更に、他の問題もあります。
「借金」から「お金」へ流れるお金の金額を固定するかどうか。
(株と債券の違い)
固定するとして幾らにするのか。(金利)
貸した後、元金を返してもらうのかどうか。返してもらうなら期間
はどうするのか。(満期期間の違い)
他にもあります。
大きな会社だったら、この「経営者」で大丈夫かどうか?
(株主総会)
会社と会社が合併するらしいが、合併したら、より沢山のおかねが
入ってくるようになるのだろうか?(M&A)
こういったもろもろの要素を加味した上で、「借金」から「お金」
へ向けて流れるお金を【最大化】すること。これが【金融】なのです。
このお話では【金融】の細かい話はしません。私自身知らないこと
が多すぎるのはもちろんですが、本筋からそれすぎてしまうことも
その理由です。
さて、次回はこの【金融】の考えを使って、「日本全体のお金」に
ついて考えていく事にしましょう。
「日本全体の借金」から「日本全体のお金」に向けて流れるお金を
【最大化】する。その為に、まずは借金の分類をしましょう。
****マーケットメモ(短期金利と長期金利 第46回)*************
少し間が開いてしまいました。
前回のおさらいです。
具体例としてラーメン屋と蕎麦屋の話をしました。
そして、【金融】とは、「借金」から「お金」に向けて流れる
お金を【最大化】することだと言う話をしました。
ちょっと「お金」とお金の区別がしにくいので「お金」を【資産】
と呼ぶことにします。
「借金」から「資産」に向けて流れるお金を「最大化」する。
今回から、「日本全体の借金」から「日本全体の資産」に向けて流
れるお金を「最大化」する事を考えます。
と言う事で、まずは、借金の分類をします。
大雑把な分類です。基準は「借金」している人です。個人、法人
(会社)、国の三つに分けて考えます。
まず一つ目。
個人が借金している場合。
住宅ローンとか消費者金融とかですね。
住宅ローンが約183兆円、消費者金融が約20兆円です。(金融
庁HPより)まぁ、もろもろで200兆円と言ったところ。
二つ目
会社が借金している場合。株と、銀行等への借金(社債含む)等が
あります。
まず、株の場合、この金額の推定は難しいです。
上場株についてみると、東証が422兆円ということです。(HPよ
り)まぁ、非上場企業を足しても、500兆円程度と言うところで
しょう。
銀行等への借金(社債含む)が520兆円(日銀HPより)
併せて約1000兆円
三つ目
国と地方自治体の借金。
まず国が850兆円(財務省HPより)、地方が200兆円(総務省
HPより)併せて1050兆円
それから、日本銀行の借金、つまり紙幣に相当する金額が89兆円
つまり、日本の「借金」は大体2340兆円。
ちなみに、日本の「お金」=資産が大体2700兆円と言われてい
ます。
差引して浮いた450兆円はまぁ、海外投資とか、、いずれにせよ
この差は脇に置いといて。(450兆円を脇にどけるってのも大胆
な話ですが)
「借金」が2340兆円、相当する「資産」2340兆円としま
しょう。
「借金」から「資産」へ流れるお金は一体どれくらいなんでしょう?
次回はそれを考えます。
しかしまぁ、話が大きくなりました(笑)
****マーケットメモ(短期金利と長期金利 第47回)*************
さて、「借金」から「資産」へ流れるお金。どれくらいなのでしょ
うか。
まずは個人の借金
住宅ローンは、今だと2%〜3%というところ。5兆円くらい。
消費者金融は、10%〜20%です。うまくいけば2兆円くらい。
次に会社の借金
株は10%(これはROEと言われます)50兆円くらい。
銀行等への借金、これは1〜4%(日銀HPより)平均して2%とし
て26兆円くらい
最後に国の借金
国と地方、どちらもまぁ1%〜2%といったところ。1.5%とし
て16兆円
日銀の借金(=紙幣)、、これは利息がつかないので0円
さて、これらの数字を見てどう思われますか?
・
・
・
ここで出てきた%、数字が小さいんです。どれもこれも一桁ばか
り。この数字が小さい事は、見方を変えると日本が「金余り」状態
にあることを示しています。つまり、お金はあるが儲かってない。
そういう状態にあると言う事です。
それにしても、何千兆円とか・・目がくらくらしてきました。
もう少し見やすくする為に、兆円を万円にして、もうちょっと考え
やすくしましょう。と言う事で次回へ。
****マーケットメモ(短期金利と長期金利 第48回)*************
今回、あなたはちょっとしたお金持ちです。
手元には2340万円あります。
内訳は、
信用できる人にに貸してあるのが700万円(住宅ローン+銀行等
への借金)
これは年に2%程度金利がつきます。
ちょっと危険かな、と思いつつ貸してあるのが500万円(株+消
費者金融)
これは年に10%程度金利がつきます。
国債に1050万円投資しました。
これは年に1%程度金利がつきます。
最後に現金で90万円。これは手元においています。当然金利はつ
きません。
これが現状です。
さて、あなたの目的はこの2340万円を増やすこと「ではありま
せん」
あなたの目的は「金銭的に豊かな暮らしをする事」です。つまり、
毎年使えるお金を多くしたい。美味しいものを食べたいし、旅行に
も行きたい。そうですね、国内のみならず海外旅行にも行きたい。
あなたは、どんな事を考えますか?
****マーケットメモ(短期金利と長期金利 第49回)*************
さて、どんな事を考えられましたか?
と、その前に、あなたの目的について少し考えておきましょう。
前回、あなたの目的はこの2340万円を増やすこと「ではありま
せん」と書きました。この点について。
実を言えば、2340万円を増やすことはとても簡単なのです。
日本全体のことを思い出してみてください。今、日本の借金=日本
の資産は2340兆円でした。これを10倍にしたい。
どうしたらいいか・・・・
0を後ろに一つくっつければいいでしょう。
明日から1円玉を10円玉に、10円玉を100円玉に・・・
1万円札を10万円札にします。すると・・・
日本の資産はあっという間に23400兆円になりました。
あなたの2340万円は2億3400万円です。
ちなみに、この時、缶ジュースは一本1200円。私の6ヶ月の
定期代は45万円になります・・・
日本の資産の総額を増やすことには意味がないんです。
大事なのは、缶ジュースを何本買えるか。
そこで、あなたの目的は2340万円を増やす事ではなく、金銭的
に豊かな暮らしをする事になる訳です。
目的についてはっきりしたところで、再度考えてみてください。
「金銭的に豊かな暮らしをする事」、何をしたらよいでしょう。
****マーケットメモ(短期金利と長期金利 第50回)*************
繰り返しになりますが、重要なのは2340万円からどれだけお金
が産まれるかです。前々回話した、資産の内訳を再掲します。
内訳は、
信用できる人に貸してあるのが700万円(住宅ローン+銀行等へ
の借金)
これは年に2%程度金利がつきます。
ちょっと危険かな、と思いつつ貸してあるのが500万円(株+消
費者金融)これは年に10%程度金利がつきます。
国債に1050万円投資しました。これは年に1%程度金利がつき
ます。
最後に現金で90万円。これは手元においています。当然金利はつ
きません。
この計算によれば、年間に入ってくるお金は700万*2%+
500万*10%+1050万円*1%で、74.5万円です。
これを増やす一番簡単な方法は、、、金利を上げることです。
其々の金利が5%上げます。2%は7%に、10%が15%に、
1%が6%になります。入ってくるお金は、187万円です。随分
と増えました。
めでたしめでたし。
金利を上げれば世の中うまくいくようです。短期金利も長期金利も
とにかく上がればいいんです。ご納得いただけたでしょうか。
****マーケットメモ(短期金利と長期金利 第51回)*************
(承前)
少し間が開いてしまいましたが・・・
何でもかんでも金利を上げりゃあいい、という暴論。
皆さんに納得いただけたか?と聞いた私は、全く納得してません。
当たり前の話で、その金利を上げる方法こそが重要です。そして、
この連載「短期金利と長期金利」の後半部のテーマは金利をいか
に上げるかなんです。
という事で、今回から、金利を上げるにはどうしたらいいのか、そ
してあげたらどうなるのかについて考えていきます。
前回書いた内訳のうち、信用できる人に貸してある
700万円(住宅ローン+銀行等への借金)から考えます。
住宅ローンや銀行への借金の金利は何で決まっているのか。
住宅ローンや銀行への借金は大概短期(3ヶ月とか半年程度)で貸
しており、いわゆる「短期金利」がその基準です。
この連載の前半に書いたとおり、「短期金利」は日本銀行が勝手に
決めることができます。どうやって決めているのかは、後々に譲る
として、ここでは短期金利を上げると何が起きるのかについて考え
ましょう。
大きく三つの出来事が起きます。
一つ目は日本全体の「借金」=「資産」の減少です。
まず住宅ローンを考えてみましょう。
今まで金利2%だったものが7%に急に上がります。住宅ローンを
3000万組んだとして、利息の支払は年間60万でした。それ
が、一気に年間210万になります。12ヶ月で割ると、月5万
だったのが月17万5千円。どうでしょう?こんなもの払えないで
すよね。
しょうがないので住宅ローンを組んだ人は家を手放す事になりま
す。借金は住宅と引き換えに棒引きになります。(この話、実はサ
ブプライムローンの問題そのものです。)
同じように、銀行等へ借金している会社は金利が急に上がると会社
は利息を払うのが大変になります。余裕のない(儲かっていない)
会社は潰れます。会社が潰れれば、その会社の借金は同じく棒引き
になります。
このようにして、「借金」=「資産」の減少が起きます。
二つ目は、景気の悪化です。
まずは、住宅ローンの場合。
先ほどの利息が払えない!といって家を手放した人のことを考え
ます。 月5万円払っていた代わりに、とりあえず借家(家賃5万
円)に住んだとして、
今までと同じ生活はできません。年をとったときにどうやって生活
していくか不安になるので、どうしても使えるお金は減ってしまう
でしょう。
次に銀行への借金の場合です。
これも住宅ローンと同じようなもの。会社が潰れてしまいます。
潰れれば、商売ができません。その会社の社長を始め、従業員など
も含めて、職を失い、何も買えなくなります。当然使うお金もなく
なってしまいます。
三つ目は、、、次回へ。
****マーケットメモ(短期金利と長期金利 第52回)*************
さて、前回やりのこした3つめです
3つ目の問題。
それは、あなたの資産の2種類目
「ちょっと危険かな、と思いつつ貸してあるのが500万円(株+
消費者金融)
これは年に10%程度金利がつきます。」のなかにあります。
消費者金融は脇において、株について考えます。
株の利息とは、具体的にはその株式会社の利益に相当します。
(ラーメン屋さんと蕎麦屋さんの話を思い出してみてください)
さて、会社は普通、株だけじゃなくて、銀行に借金をしています。
その借金の金利が上がれば、当然「利益」が減ります。
しかし、日本全体という視点で見た場合に、この3つ目の動きはそ
れほど大きな問題ではありません。一つの会社がある事業で100
万円儲けたとして、10万円が借金返済、90万円は会社の利益と
なるのも、90万円が借金返済、10万円が会社の利益となるも
の、日本全体で見ると同じだからです。
これが3つ目の出来事です。
3つの出来事をまとめておきます。
・「借金」=「資産」の減少(出来事その1)
・「景気の悪化」(出来事その2)
・「株」の利益の低下(出来事その3)
ということで次回からしばらく、この3つの出来事について考えます。
著作権は、すべて著者である私、生永雄輔に属します。但し、本
メールは投資勧誘を目的とするものではありません。利用者の皆様
に生じたいかなる損害についても、私は一切の責任を負いかねま
す。又、私(生永雄輔)個人の意見表明であり、私の属する様々な
組織とはなんら関係がありません。


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