2009/05/11
藤野仁三の【アメリカ知的財産法への誘い】Vol.22 | 2009-05-11
■ ■■■□□ ■■ 「続・よくわかる知的財産権問題」 ■■□□ ■■■ ■■■ □□■■ 藤野仁三のアメリカ知的財産法への誘い ■■ □□■■■ ■ 2009.05.11 Vol.22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 目次 ◆アメリカ知的財産法への誘い 〜 eBay判決の影響(ペイス社・トヨタ事件続報) 〜 ◆ウェブサイト Jinzo Fujino.net 更新 ◇編集後記 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+- + + + 本メルマガをご登録・ご購読いただきありがとうございます。 + + + + このメールマガジンでは、日刊工業新聞の「よくわかる知的財産権問題」+ + 著者である東京理科大学院 知的財産戦略専攻教授 藤野仁三が、知財法 + + 制度の抜本的な改革の途上にあるアメリカの最新情報をお届けします。 + + + + ★日刊工業新聞「よくわかる知的財産権問題」 + + http://www.amazon.co.jp/dp/4526051160 + + 内容(「BOOK」データベースより) + + 「知財の国家戦略」とあわせて車の両輪を構成するのが、「知財 + + 実務についての考察・分析」である。本書は、まさにその後者に + + 関する良書で、著者が自分の足で集めた情報を豊富な実務経験と + + 専門知識の裏付けにより分析・整理しており、知財実務に携わる + + 人の必携書。 + + + + ★八朔社「アメリカ知的財産権法」 + + http://www.amazon.co.jp/dp/4860140834/ + + 内容(「BOOK」データベースより) + + 近年、アメリカ知財権法制度への関心が高い。その理由のひとつと + + して、アメリカ連邦最高裁判所が知的財産権関連事件で新判例を + + 積極的に出し、判例形成に関与しようとしていることであろう。 + + 本書は高い評価の法律書シリーズ〈ナットシェルシリーズ〉の + + ひとつとして、アメリカ知的財産権法を初学者向けにした + + テキストの翻訳である。 + + + + ※メールマガジンご購読に際して + + 本メルマガはMSゴシックなどの等幅フォントにて最適に + + ご覧いただけます等幅フォントについては下記ご参照下さい。 + + http://www.mag2.com/help/r107.html + + + +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+- ◆アメリカ知的財産法への誘い (藤野仁三) 〜 eBay判決の影響(ペイス社・トヨタ事件続報)〜 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ このトピックは前回でとりあえず一段落の予定でしたが、このほど(4月17日) にテキサス東部地区地裁の差戻審判決が出ましたので続報として書きます。 まず事件のおさらいをしましょう。 この事件で地裁は、トヨタのハイブリッド車がペイス社の特許に均等論上侵害 すると判決しました。ペイス社はその判決を受けて、差止請求をしたのですが 地裁はeBay判決を根拠にその請求を退け、損賠賠償を一台当たり25ドルとしま した。 この判決にペイス社とトヨタの両方が不服で、CAFCに控訴しました。 CAFCは地裁の判決を破棄して、25ドルの損害賠償の算定根拠が不明なので、 算定根拠についてだけ審理をしなおすように地裁に事件を差し戻しました。 CAFCの判決理由は、侵害判決の前と後では賠償額算定根拠が異なるはずなのに、 25ドルという過去の侵害に対する合理的実施料を採用した、つまり、侵害を 認定する前の実施料率に依拠するのは一考を要するというものでした。 差戻審で地裁は、差止救済は認められないという前提に立ち、陪審員が25ドル に決めたのは過去の侵害を根拠とした合理的実施料である、陪審評決(2006年 8月)により特許侵害が認定された以上、トヨタは故意侵害を継続していること になるので、侵害認定前の合理的実施料(つまり25ドル)と故意侵害が継続し ている状況では然るべき対価が加算される、と判示しました。 加算の根拠として ・2008年の原油価格の暴騰 ・ハイブリッド車の販売増加 ・同車の人気 ・2007年燃費改善法の制定 などがあげられました。 今回の判決の背景には、 (1) 陪審評決の25ドルは安すぎる (2) 陪審の評決は強制実施権に相当する (3) 総額としては穏当な賠償額だがこれでは侵害者のやり得となる という地裁の心証があるようです。 地裁の「2006年8月後についてはトヨタは故意侵害者」という判断に対して トヨタはおそらくCAFCで争うことを望むでしょう。 ペイス社・トヨタの事件は、一審地裁(陪審)が実質的な強制実施権を認めた として注目されたものでした。 ◆ウェブサイト Jinzo Fujino.net 更新 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ホールドアップ特許に対する権利制限理論(日本知財学会誌2009年3月号寄稿) ->-> http://www.jinzofujino.net/article/ipaj200903.html ホールドアップ問題に関する米国判例の展開(知財管理2009年3月号寄稿) ->-> http://www.jinzofujino.net/article/jipa200903.html ◇編集後記 (野崎篤志) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ みなさまはゴールデンウィークをいかが過ごされましたでしょうか? 豚インフルエンザの脅威もあり、外出を控えた方もいたかもしれません。 我が家でも、名目上は豚インフルエンザからの感染防止という目的を達成する ために休みの日も特に外出せず自宅待機でした。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆著者 藤野仁三 ※プロフィールはこちら << http://www.jinzofujino.net/j_profile.html >> ※ウェブサイトはこちら << http://www.jinzofujino.net/ >> ※ブログはこちら << http://jinzofujino.seesaa.net/ >> ◇編集・発行人 野崎篤志 ※ウェブサイトはこちら << http://www.e-patentmap.net/ >> << http://www.e-patentsearch.net/ >> ◆連絡先 magazine@jinzofujino.net ※迷惑メール対策用に大文字にしています お問い合わせいただく際は小文字で入力してください ◇発行システム 『まぐまぐ!』 http://www.mag2.com/ ◇配信中止 http://www.mag2.com/m/0000251729.html ※本メルマガに掲載されている情報・広告を利用して発生したトラブル・ 不利益に関して発行人は一切責任を持ちません。情報を利用する際は、 皆様の自己責任において行っていただくようお願い申し上げます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Copyright(C)2009 Jinzo Fujino All rights reserved.


