2010/01/01
【中国ビジチャン/ No. 876】中国人民元、05年改革以来初の値下がり 年間ベース
上海から毎日HOTな中国ビジネス情報をお届け! 中国は高い経済成長を続けていて日本とも密接な関係にあり、日本人にとっても多 くのビジネスチャンスがあります。毎日定点で情報をふるいにかけることで正しい 中国経済の見方ができるようになります。 このメルマガでは毎日参考になるニュースを拾い上げ、ビジネスチャンスにつながる ような解説と提案を行っています。中国経済の実態に毎日少しずつ触れてみましょう。 ■ Skipper Johnからのお知らせ: 【「Skipper Johnの中国ビジネスブログ」毎日更新中!メルマガのデータベースです】 http://blog.livedoor.jp/john1984jpn/ ■テーマ: 【No. 876 中国人民元、05年改革以来初の値下がり 年間ベース】 ■今日のニュース:↓↓中国人民元、05年改革以来初の値下がり 年間ベース http://www.nikkei.co.jp/china/news/index.aspx?n=AS2M31019%2031122009 ・中国・人民元の対米ドルレートが2005年の制度改革後、年間ベースで初めて値下がり した。 ・09年末の上海外為市場では1ドル=6.827元で取引を終え、わずかながらも前年末 (1ドル=6.823元)よりも人民元安になった。海外から人民元切り上げ圧力を受け ながらも、輸出産業支援など景気テコ入れを最優先する中国政府の姿勢が改めて鮮 明になった格好だ。 ・09年1~11月末までの中国の輸出額は1兆709億ドル(約98兆5200億円)と前年同期 比19%減。繊維など軽工業品を中心に回復が遅れているものの、貿易黒字は1779億ド ルと高水準で、欧米からは人民元切り上げ圧力が高まっている。 ・だが、温家宝首相は12月下旬、国営新華社のインタビューに対し「人民元の上昇圧力 には絶対に屈しない」と強調した。( ■戦略ポイント:為替レートを固定化すると、ドルの外貨準備が増大する ■Skipper Johnのコメント 世界経済がサブプライム問題を発端として08年秋のリーマンショックで大きく停滞して います。中国政府は、08年7月から人民元の米ドル為替レートを1ドル=6.83元年前後の ペッグ(一定の幅で為替レートをほぼ固定化すること)を続けています。 今日のニュースでは、2009年の年初に比べて、年末の人民元レートがわずかながら元安 になりました。中国が輸出で外貨を稼ぐようになってから、元安で一年を終えることは 最近では珍しいことです。 1997-98年のアジア通貨危機のときは、タイバーツやインドネシアルピア、韓国ウォン は対米ドルのレートが一気に下がり経済破綻を起こしました。その際、中国やマレーシ アは自国通貨(元とリンギ)を米ドルにペッグして難局を乗り切ったという経験があり ます。 温家宝総理は、09年末のインタビューで人民元レートについて、「高まる人民元切り上 げに対する圧力に関しては、1998年の金融危機で人民元の貨幣価値の安定維持が国際社 会に大きく貢献したことは記憶に新しい。世界の主要通貨の価値が相次ぎ下落するなか、 人民元はその価値を基本的に安定維持することで国際社会に貢献しているといえる。」 と述べています。 ↓↓温家宝総理インタビュー:人民元の為替レート http://j1.people.com.cn/94476/6854117.html このように、中国政府は金融危機の時には人民元をしばらく米ドルにペッグさせること で、危機の難局を乗り切るという経済政策を実施しています。 為替レートを固定化することで、本来もっと高いはずの人民元を安いレートに抑えるこ とになります。その結果、米ドルから見た輸出金額が低くおさえられ、輸出産業に価格 競争力をもたらします。 しかしそれでも09年の輸出額は昨年より大きく落ち込んでいるのが現状です。これは、 欧米の購買力が経済危機のため落ち込んでいるからです。この購買力が元に戻らない限 り中国の輸出量も増えません。 また、為替レートを固定化するためには、人民銀行がドルの買いオペレーションをずっ とつづけなければなりません。本来人民元のほうが強くなっているので、ドルを買い続 けないとドルの価値を保てなくなるからです。 ドルを買い続けて人民元レートを安定化させた結果として、09年の中国の外貨準備高は 確実に2兆3000億ドルを超える予想です。来年には2.5兆ドルに達するという見方もあり ます。 ↓↓2010年における中国マクロ経済の予想(3)「外貨準備高2.5兆ドル」 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091229-00000008-scn-cn 為替レートを固定化させようとするとドルによる外貨準備高が急激に増加し、このドル を運用するのに米国債を買うというのが一般的なパターンです。最近はこの外貨準備で 海外の資源関連の企業株式を購入することも目立つようになって来ました。 本日の中国ビジネス・チャンス!は以上です。 最後までお読みくださってありがとうございます! ●転送OKです (c)2007-2009 John Ishii / Sail Ho!.com All rights reserved ●解除 http://www.mag2.com/m/0000250944.html ●メルマガのバックナンバー http://blog.mag2.com/m/log/0000250944/ ●著者ウェブサイト http://www.sailho.com


