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2008/05/24

心の花 本日の至言 其の三十三

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平成十九年十一月一日発刊
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心の花 本日の至言 其の三十三      平成二十年五月二十四日土曜日 
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皆様、こんにちは。

今回は『イノベーション』ということについてです。

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『今を否定しろ』

私の会社、株式会社SIMCの前社長が作った行動指針12箇条の1番最初にある言葉です。
今が正しいと思った時点で進歩がない。衰退が始まる。
もっといいやり方、もっとよい考え、さらに大きな目標・・・・・
絶えざるイノベーションが最も大切だということです。



中国の古典、『大学』に

湯(とう)の盤の銘に曰(い)わく、
苟(まこと)に日に新た
日日(ひび)に新たに、
又日に新たならんと。 

という言葉があります。

中国史上、聖なる王として文王・武王と並び称されるほどの殷(いん)の国の初代帝である湯王。
夏国を滅ぼし頂点にたったその湯王が毎朝使う洗面器に刻み付けていた言葉がこれです。
「本当に毎日新しく生まれ変わろう、日日に新しくなり続けよう、また今を否定し続け、日に新たならんと心に誓おう」 という自戒の言葉でした。


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これは、日本の武士道においても全く同じです。


葉隠 上 (1) (岩波文庫 青 8-1)和辻 哲郎
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修行においてはこれまで成就というところはなし
成就と思うところ、そのまま道に背くなり
一生の間不足不足と思いて『思い死に』するところ、
後より見て成就の人なり

葉隠の説く武士道の特長の一つがこの精神です。
他の箇所でも何度となくこの考え方、美学が出てきます。


そして、現代のビジネスの言葉だと

『イノベーション』とか
『カイゼン』とかに通ずる考え方だと思います。


不足不足と思いて『思い死に』するところ

という葉隠らしい、大変、語勢のある激しい言い回しで表されている通り
もっと強くなりたいとか、道を究めたいとかと
『思い死に』する程に一つ事を思い詰め、のめり込み、一心不乱に事を為す。
(この一心不乱は『死に狂い』と表現されます。)
そんな生き様こそが後世の人々から見て、
「あの人こそ『成就の人』だ」
と語られるような人間の本当の生き様ではないか。

そして、そんな一つの道に秀でた人の内心こそ
『これで成就したぞ』というような驕りは全くなく
むしろ逆に「もっと改善できるはずだ、もっと強くなれるはずだ、もっと・・・」
といよいよ熱く燃えたぎって
「今を否定」し続けているはずのものだ。

『思い死に』という強い言葉に、この言葉を語る山本常朝の
武士道への『思い死に』するほどの情熱を感じます。


それはビジネスでも企業でも一緒です。


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この世界で成功している企業の成功の法則を考察したこの本の中で
成功企業の法則の一つとして第9章で
「決して満足しない」ことをあげています。

ビジョナリーカンパニーと呼べる
GEやディズニーやJ&Jや3M・・・などは
殷の湯王や『葉隠』と同じく
昨日より今日、今日より明日と
どんなに好業績でも常に
「不足不足と思いて」
努力をし続ける企業体質を持っていると書かれています。

この『ビジョナリーカンパニー』のこの章には
『黒帯の寓話』というのがあります。
最後にこれをご紹介して本日は終わります。


めったに与えられない黒帯をとうとう受け取れることになった武道家が、
師範から『黒帯を受け取る前に最後の試練がある。』と一つの質問をされます。
『黒帯の本当の意味は何か?』
武道家は『旅の終わりです。これまでの修行に対する褒章です。』と答えた。
師範は『まだ、黒帯は渡せない。一年後にもう一度来なさい。』と言った。

一年後再び師範に問われ武道家は
『武道で卓越した技を身に付け頂上に達した証です』と答えた。
師範は『まだ、黒帯は与えられない、一年後また来なさい』と言った。

さらに一年後また師範の前で同じ質問をされた武道家は答えた。
『黒帯は出発点です。常に高い目標を目指して終わることなく続く修行と稽古の旅の出発点です』
すると師範は
『そうだ。ようやく黒帯に値するようになったようだ。修行はこれから始まる』 



皆様のご意見・ご感想をお待ちしております。

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発行責任者:株式会社SIMC 栗田真治郎

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