野球小説アンドロメダ  RSSを登録する

野球マンガみたいな野球小説です。ホームドラマのような野球小説です。流し読みでOKの野球小説です。年齢、性別関係なく読めます。魅力あふれる若者たちの未来を想像していただければ幸いです。20XX年、新プロ野球伝説・アンドロメダ、プレーボールです。

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2009/09/04

野球小説アンドロメダ・Jと小次郎13

☆☆☆☆☆






 20XX年、未知なる魅力あふれる野球戦士たちが、それぞれの夢達成の
ゴールに向かって、走り出した。それは理想の世界だろうか、それとも…。






☆☆☆☆☆








 球界の危機的状況を感じ取った選手会リーダー・高杉明太郎はある日、東
京グレート総務課長の村澤三四郎、マネジメント会社アンドロメダのリーダ
ー・大田原健太郎と出会い、未知の魅力にあふれた選手の発掘を誓う。そし
て舞台は全国の高校へ。アンドロメダ球児たちの夏が始まった。








☆☆☆☆☆Jと小次郎13







 殴りかからんばかりにマウンドをにらみつけた。突き刺さる視線とはこう
いうことだろうか。まさに鬼だった。ド迫力だった。すさまじかった。正直、
怖いくらいだった、という。大阪・ロックスターグラウンドで野球の鬼が火
を噴いた。







 「てめぇはワシをなめとんかぁ!」






 バットをマウンドにかざした鬼崎平三二塁手の怒声がグラウンドに響き渡
った。







 「……」







 マウンドの神威小次郎(現アンドロメダ調査員)は無言だった。しかし負
け犬の遠吠えくらいにしか聞こえていなかった。だって、3球ストライクを
投げて、バットを出すことさえできなかったじゃないか。オレの速球に反応
さえできなかったじゃないか。そう思った。







 それほど自信のストレートだった。鬼崎への怒りがボールにいつも以上の
勢いを与えたのは間違いない。3球目こそ、指のかかりが悪く失敗したと思
ったが、気持ちがこもっていたからこそ、鬼崎は手が出なかったと思った。
三振じゃないか。オレの勝ちじゃないか。マジにそう思った。








 だが、鬼崎は「へ」とも思っていなかった。それどころか「てめぇのスト
レートなんて、へなちょこすぎて、打つ気にもならんわ!」とまたまたガッ
ツーンだ!








 神威はまたムっとした。へな、へなちょこって何だ! オレの最高のストレ
ートを…。ふざけるな! って思った。(心の中ではなぜか標準語だった)








 だが、鬼崎は当たり前のように怒声を続けた。「てめぇの一番、得意な球を投
げてこんかい! それが勝負っちゅうもんやろが!」と…。








 鬼崎が求めたのはシュートだった。神威を飛躍させた一番のボールだ。







 「……」








 神威は沈黙しながらも唇が震えた。皮肉にも鬼崎に殴られて腫れた痛みも重なる。
でも鬼崎の声はおさまらない。








 「だいたい、てめぇは何だ! そのでっかいマスクは…。そんなもんつけたまま投
げるかぁ!普通! 堂々と面を見せて勝負せんかい!」








 これには神威も腹が立った。誰のせいで、こんなマスクをしていると思ってるんだ。
クソーっ、黙っていれば調子に乗りやがって! ふざけるんじゃないぞ! 唇の震えが
止まった。顔全体が何かスーっとした。完全にキレたのがわかったという。








 「ふざくんな! くらすぞ!(こらしめるぞ!)」。ついに神威も怒鳴った。つけて
いたマスクをマウンドに思いっきりたたきつけた。腫れ上がった顔がさらけだされる。
でもそんなことなど気にしてもいない。ただ、腹が立った。もうどうすることができな
いくらいに頭にきた!






 「何や! その口のきき方は!」。しかし鬼崎も当然負けていない。さらに…。







 「ごちゃごちゃ言わんと、次ぃ、投げんか! わりゃぁ!」。鬼崎の叫びがグラウン
ド中にまたまた響き渡った。








 「うるさかぁ!」。神威ももう止まらない。そして、次の瞬間にはもう振りかぶって
いた。そんなに言うなら、投げてやろうじゃないか。オレのシュートを…。打てるもの
なら打ってみろ! そんな気合いで思いっきり投げた。







 「どうだぁ!」







 神威のシュートが打席の鬼崎を襲った…。




                                つづく


☆☆☆☆☆


 アンドロメダの物語はフィクションです。実在の人物、地名、組織には一
切関係ありません。
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